こころの健康出前講座プロジェクト提供資料
1
老いとこころの病の特徴
日本精神科看護技術協会○○県支部
(所属施設)○○○○○○○○○
(氏名)○○ ○○
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2
高齢者は精神疾患や認知症が発症しやすい
1.加齢に伴い脳機能は衰退し、環境の変化や身体の病気
などから精神症状が発症しやすい
2.精神症状は幻覚・妄想という精神病症状ばかりでなく、
不安、イライラ、不眠などの日常的なことが多い
3.認知症は原因となる病気がさまざまあり、その病気の理
解をすることや、進行していく時期によって対応が異なる
ことを知る
4.理解力が低く対応困難な対象を、認知症と捉える場面が
多く、認知症と区別することが必要
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3
認知症とは?
「認知症」??
一度獲得した知的能力が何かの理由で失わ
れて、次第に日常生活や社会生活が営めな
くなっていく、異常な状態のこと
「認知症」は「老化」とは違う
認知症になるには必ず原因がある
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4
認知症の老人の割合
■認知症性老人の年齢段階別出現率
30
27.3
25
20
(%)
14.6
15
10
7.1
5
3.6
1.5
0
ART002-1#6
65~69
70~74
75~79
80~84
85歳以上
「老人保健福祉計画策定に当たっての痴呆老人の把握方法等について」
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5
生理的な老化
*脳の神経細胞 150億~200億個
30歳過ぎる頃から1日に10万個減少→
80歳の神経細胞、脳の重量は10%程度減少
*物忘れ、知能の衰え、新しいことが覚えられない
しかしながら、脳の老化を補充する機構
*神経細胞の樹状突起を発達させる能力
*記憶の中枢である海馬の神経細胞は、壮年期
以降も新たに作られる
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6
生理的変化と認知症の相違
健 忘
体験の一部分のもの忘れ
もの忘れの自覚がある
もの忘れは進行しない
日常生活に支障はない
認知症
体験全体のもの忘れ
もの忘れの自覚がない
もの忘れは進行性で悪化
生活障害が起こる
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認知症の原因疾患を理解する
アルツハイマー型認知症
脳血管性認知症
レビー小体型認知症
前頭側頭型認知症
7
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アルツハイマー型認知症
中核症状と周辺症状
せん妄
抑うつ
徘徊
睡眠覚醒
中核症状
リズム障害
幻覚
妄想
介護への抵抗
記憶障害 見当識障害
失語
失行
実行機能障害
物盗られ妄想
無気力
周辺症状
暴言・暴力
攻撃性
不安・焦燥
JAAD
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アルツハイマー型認知症の症状と経過
MMSE
の点数
30
発症前期(MCI):不安,抑うつ,もの忘れ
軽度
初期(1~3年):記憶・記銘力障害,失見当識(時間)
知
的
機
能
障
害
20
中期(2~10年):失名詞,着衣失行,構成
失行,視空間失認,錐体外路障害
10
末期(8~12年):人格変化,
無言・無動,失外套症候群
精神症状・行動障害
高度
0
(妄想,幻覚,徘徊)
1年
認知症性老人の
日常生活自立度
3年
5年
自立困難
Ⅰ
Ⅱ
要介護
Ⅲ
7年
10年
介護困難・施設入所
Ⅳ
M
経過
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認知症の初期
10
「健忘期」
*最初は周囲が気づきにくい 「年のせいかな?」
・日時や物をおいた場所を忘れる
・便所で水を流せない ・他者の靴を履いて帰る
*漠然とした身体の不調
・疲れやすい ・意欲や興味がなくなる
・食欲がない ・眠れない
医者に行くと「気のせい」「年をとれば仕方ない」
*徐々に「年のせい」とばかりいえない症状が目立つ
「あれ、それ」の代名詞が増える
*それでもなれた日常生活はやっていける
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11
認知症中期
「混乱期」
*見当識障害
時間 、場所、迷子、いる場所が分からず徘徊が起こる
*収集癖
ごみや広告紙を集める、食べ残しをたんすに入れる
*興奮や攻撃的言動、便所以外での排泄、便いじり、
過食、夜中に起きる、火の不始末
*日常生活の難しさ、だらしなくなる、入浴しても
洗わない、歯磨きもしない
*人物誤認、言語の障害、衣服の着脱もうまくいか
ない、鏡の鏡像に話しかける
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12
認知症末期
「重度認知症」
(ねたきり期)
*言葉は失われ、会話が通じない
*歩行や坐ることが困難で寝たきりになる
*常に介護が必要になる
*食物も飲み込みにくく、誤嚥性肺炎を
繰り返す
*一日中、意識がぼんやりした状態
*けいれん発作が見られることもある
13
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脳血管性認知症
*アルツハイマー型認知症の次に多い
*多発性脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血、脳挫傷によって
認知症がおこる
*中核症状の記銘力障害が比較的軽度で、認知症症状に
波があり、一時的に軽快していくことが特徴
*知的機能の低下は全般的ではなく一部は保たれ、できる
こととできないことが際立つ → まだら認知症
*病前性格が先鋭し、感情の調節障害が目立つ
*自発性の低下や抑うつがあり、初期から夜間の不眠や不
穏、感情失禁
*片麻痺、言語障害や嚥下障害、錐体外路障害の神経症
状を伴う
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14
レビー小体型認知症
*アルツハイマー型認知症と合併していることが多い
*パーキンソン症状、幻覚や幻視、1日のうちで、はっきり
しているときと幻覚混乱している日内変動が特徴
*失神発作、歩行が不安定で転倒しやすい、尿失禁も伴
い早い経過で進行
*他の認知症に比べ、介護は厄介であるが診断を受ける
と薬による改善に余地が大きい
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15
前頭側頭型認知症
*若年層におこるが高齢者も発病
*10年以上と経過が長くゆっくりと進行
*前頭葉から側頭葉に集中して脳萎縮が進行していく
*怠隋な生活や性格変化、抑制の効かない行動、社会の
ルールや常識的な規範を無視した行動。その場にそぐわな
い行動(我が道を行く)
*日常にものの名前の意味することが分からない。言葉の理
解が顕著に障害される
*性格変化など得意な症状を呈する。治療的な手段がなく、
対症療法に限られる
*人のことを考えず、自分勝手な突飛な行動を繰り返すので、
介護施設などでは介護困難になることが多い
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中核症状
中核症状
周辺症状
周辺症状
認知症の緩和が可能
薬物療法
非薬物療法
(環境・介護)
精神的・身体的
リハビリテーション
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老年期の精神症状
抑うつ
症状
①寂しさ、憂うつ、不安、焦燥など気分が沈む
②考えがまとまらない、決心できない集中困難、根気がな
い
③自責、無力、心気症、自殺念慮
④運動量の減少、寝てばかり、無口
⑤就眠障害、夜間覚醒、早期覚醒などの睡眠障害
⑥口渇、食欲低下、便秘、全身倦怠などの身体症状
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原因
①若いころに発症したうつ病の再発
②性格変化
③ストレス処理能力の低下
④中枢神経系の疾患
⑤各種身体疾患
⑥アルツハイマー型認知症の初期
⑦脳血管性認知症
⑧レビー小体型認知症の初期
⑨パーキンソン病
対応
・優しく ・ゆっくり ・一つずつ ・薬物療法
・集団行動療法(作業療法、音楽療法、園芸療法など)
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無気力
症状
①自発性や興味の減退 ②会話が減り寝てばかり
③睡眠障害、昼間の過眠 ④昼夜リズムの崩壊
⑥夜間徘徊や夜間せん妄
原因
①抑うつ状態 ②精神運動緩慢(神経伝達の遅延)
対応
①集団行動療法:作業療法、音楽療法、園芸療法など
②認知症治療薬
③睡眠導入剤
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易刺激性、興奮、暴力
症状
衝動性、噛みつき、引っ掻き、叩く、唾かけ、大声
機序
①被害妄想、幻聴、躁状態などから衝動行為
②認知障害、高等感情障害、焦燥、不安などから噛みつき
など
③焦燥、不安、被害妄想、躁状態、病前性格などから
威嚇性の大声
対応
優しく、ゆっくり、時間を変える
薬物療法
集団行動療法(作業療法、音楽療法、園芸療法など)
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拒絶行為
症状:更衣や入浴の拒否、握りしめ、起座拒否、拒絶的
暴力、叫び声
機序:①恥ずかしさから更衣やおしめ交換の拒否
②前頭葉機能障害、認知障害、不安、恐怖など
から握りしめや起座の拒否
③側頭葉障害性衝動行為、認知障害、不安など
から拒絶的暴力
対応:ゆっくり、あわてない、時間を変えて
薬物療法
集団行動療法(作業療法、音楽療法、園芸療法など)
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睡眠障害・昼夜リズム崩壊
症状:入眠障害、夜間覚醒、熟眠障害、昼間の過眠、
無気力
機序:①中核症状から昼夜リズムの崩壊
②昼夜リズムの崩壊、昼間の活動性の減退や過眠
から入眠障害
③昼夜リズムの崩壊、活動性減退、興味減退から
昼間の過眠
対応:日中の刺激、日光浴、睡眠環境改善
薬物療法
集団行動療法(作業療法、音楽療法、園芸療法など)
*無気力やせん妄の原因となる
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幻覚・妄想
症状:幻視・被害妄想・被毒妄想など
機序:①せん妄に伴うこともある
②脳血管性認知症より、アルツハイマー型に多い
③レビー小体型は高頻度
④記憶障害や認知機能低下などの中核障害を基盤
に
発症
⑤発症の直接的誘因は置かれている状況や周囲と
の
対人関係
対応:①基本的に薬物療法
②なるべく否定しない
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せん妄
意識障害+見当識障害+幻覚・妄想・興奮・拒絶・
無気力
タイプ
①活動性せん妄:興奮、拒絶、過敏性、過覚醒
②非活動性せん妄:無気力、好褥、過眠
症状
昼間の過眠、夜間の興奮、易刺激性、夜間外出、
不安、幻視、弄便、徘徊、道迷い、帰る、時間錯綜、
構音障害
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機序
①昼間の過眠、夜間覚醒の昼夜リズムの崩壊
②脳の機能低下、見当識障害、認知障害、不安、
焦燥から徘徊や夜間外出
④劣悪な全身状態、疼痛などの身体症状からの夜間せん妄
⑤レビー小体型認知症や昼夜せん妄から時間錯綜
対応
①昼間の活動性の向上、良質な睡眠、身体状況の改善
②薬物療法
③集団行動療法:作業療法、音楽療法、園芸療法など
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困ったときの相談先
こころの健康
出
前
座
講
私たち、
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認知症を初めとする 対応困難な高齢者看護