広報・PR論入門
-岐阜大学をケーススタディに-
第2回
広報・PRの基礎理論
(2011.4.18)
担当:野原仁(地域科学部)
本日の内容
広報・PRの基本用
語・基礎理論を学ぶ
一般的な「広報」のイメージは?
 会社などの宣伝をすること
 自治体などが、住民に情報を
伝えること
 その他
広報の定義①

政府・自治体・企業・諸団体・個人
が、自らと利害関係者(ステークホ
ルダー)や包括的概念としての市民
社会との間で、双方向のコミュニ
ケーションをはかり、相互理解に努
めることによって、良好な関係を構
築する活動の総過程である
広報の定義②
日常生活では、「広(く)報」じる
という情報伝達活動のみを意味する
ことが多いが、学問上は「広(く)
聴」くという情報受容活動も含むこ
とに注意する必要がある。
 広報の最終的な目的は、ステークホ
ルダーに情報を伝達することではな
く、相互の信頼関係を築くことであ
る。

広報とPRの関係
 学説の主流は、広報=PR(PR
の訳語が広報)という捉え方であ
る。
 後述する宣伝とPRは異なる概念
である。
 PRとは、Public Relationsの略
である。
広告の定義
政府・自治体・企業・諸団体・個人
が、不特定多数の対象者に、利潤の
獲得を目的として、自らが関与する
サービス・製品・主張などを伝達し、
説得する活動およびそのための表現
物である。
 Advertising, Advertisementの訳語
である。

宣伝の定義
実生活上は、広告や広報・PRと同
義で用いられることが多い。
 学説上は、Propagandaの訳語であり、
特定の政治目的に従って、個人・集
団の態度と考え方に影響を与えて、
自分の意図した方向に導く説得コ
ミュニケーション活動である。

これは広報or広告or宣伝①
これは広報or広告or宣伝②
これは広報or広告or宣伝③
これは広報or広告or宣伝④
パブリシティの定義


政府・自治体・企業・諸団体・個人が、
ニュースとしてマスメディアに取り上げ
てもらうことを目的に、自らが関与する
サービス・製品などの情報を提供する活
動である。
広告が有料&主体的な決定が可能なのに
対して、無料&主体的な決定が不可能、
などの点で異なる。
広報(PR)・広告・宣伝の関係①
広報(PR)
広告
宣伝
機能
納得させる convince 説得する persuade 操作する manipulate
目的
信頼性の創出
実施状況 長期的
心的イメージ
信頼度の向上
利潤の獲得
自発的な従属
即時的
恒常的
好感度の強化
支持の強化・拡大
広報(PR)・広告・宣伝の関係②


概念上は相互に異なるものとして規定で
きるが、実生活上ではそれぞれの違いが
曖昧なことが多く、先述したように同義
のものとして扱われることもある。
例)「原子力発電は安全です」→概念上
は宣伝であるが、政府が発表する場合に
は「広報」の側面を持ち、また電力会社
や原発関連メーカーなどにとっては、
「広告」の側面を有する。
ブランドの定義

ある売り手が提供する財・サービス
を、他の売り手のものと区別するた
めの言葉・デザイン・シンボルおよ
びその他の特徴のこと。また、結果
として消費者の中で形成される、
財・サービスについてのイメージの
総体
広報(PR)とブランドとの関係


広報の最大の目的=ステークホルダーと
の間に良好な信頼関係を築くこと
信頼関係が構築されるために必要な前提
条件=①ステークホルダーに対して、自
らに関する正確で詳細な情報を伝達する
こと、②ステークホルダーに自らのブラ
ンドについて正確なイメージを抱いても
らうとともに、ブランドに対してより高
い価値を認めてもらうこと
広報(PR)の分類①理論面

1.
2.
3.
4.
次の4つの視点から分類されること
が多い。
ステークホルダー別
テーマ別
戦略・活動別
活動主体別
ステークホルダー別
 広報主体によってステークホル
ダーは異なるので、例えば岐阜大
学の場合は?
 考えてみよう!
テーマ別






これも広報主体によって異なるので、た
とえば岐阜大学の場合には…
入試広報
研究教育(主体・活動)広報
在学生(活動)広報
危機(リスク)広報:主体が発生させた
り、抱えたりするリスクに関するもの
その他(財務広報・行事広報など)
戦略・活動別




ブランドイメージ構築・向上
パブリック・アクセプタンス(広報主体
の施策・行動を社会的に認めてもらうた
めの戦略・活動)
メディア対応
ロビーング(広報主体の施策・活動を普
及・促進するための政治家・官僚などへ
の働きかけ)
主体別






政府公報
自治体広報
業界団体広報
企業広報
宗教広報
大学広報
など
広報(PR)の分類②実践面
コーポレート(事業体)PR:ブラ
ンドイメージ構築・向上、パブリッ
ク・アクセプタンス、メディア対応
などの諸活動によって、事業体その
ものをPRすること
 マーケティング(財・サービス)P
R:上記の諸活動によって、事業体
が提供する財・サービスをPRする
こと

マーケティングPRの手法
1.
2.
3.
4.
メディア・リレーションズ:メディア事業者
との良好な関係を確立し、パブリシティを行
うこと
インベスター・リレーションズ(IR):株
主・投資家に経営財務情報を適切に提供する
こと
コミュニティ・リレーションズ:地域住民と
の間に良好な信頼関係を築くこと
インターナル・リレーションズ:事業体構成
員の満足度を高めること
5.
6.
7.
クライシス・コミュニケーションズ:不
祥事や災害などにおける対応と事前準備
PRイベント:セミナー・シンポジウム
などイベントの企画実施
各種PR道具の制作:HP・広報誌・ポ
スターなどの制作・公表
次回のテーマ
 ブランド論について
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