組み込みソフト開発
と
中国人材活用
2008年12月10日
立命館大学 R-GIRO
教授
松下電器研究開発(中国)有限公司
半導体開発中心 顧問
小澤純雄
V1.3
議論の前提
 企業の立場からの議論
 研究活動ではなく、製品などの組み込みソフト開発
 中国でのオフショア開発
 対象とする技術者層
 技術者の二層構造(上位層・下位層)での中上位人材
 対象とする組織
 資本投資をした開発子会社
 開発パートナー: 視野には入れるが議論の中心ではない
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中国技術者の二層構造
概念図
高
い
中国 第2層
日本
総
合
実
力
中国 第1層
対象とす
る
技術者
人件費
高い
日本と中国との係わりのセグメンテーション
日本
中国
企業
企業
製造子会社
企業
製造会社
開発子会社
開発会社
大学
政府機関
個人
一般ビジネス
現地での就職
経営支援、技術支援、人
材育成、製造
現地での就職
(経験を生かしての
顧問)
委託製造
経営支援、委託開発、技
術支援、技術者教育
現地での就職
(専門能力)
委託開発、
大学
委託開発、共同開発
教職員人材交流、
交換学生、共同開発、
シンポジウム
国立研究所
委託開発、共同開発
研究人材交流、
共同開発、シンポジウム
政府機関
申請、標準化活動
地域振興シンポジウム
政府間交流、
政府間協力、援助活動
個人
人材採用
日本への留学
VISA発給
中国への留学、
研究者、教員
研究者
組み込みソフト開発
 進む製品設計のソフトウェア化
 開発量:
ソフト開発 ≫ ハード開発
 開発機種などの絶え間のない増大
 組み込みソフト開発の特徴
 ソフトウェアの知識以外にハードウェアの知識が必須
 制限されたメモリ容量・消費電力+リアルタイム処理
 課題
 ハードウェア開発との密接な連携
 仕様変更発生頻度の多さ
 開発人材の慢性的な不足
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オフショア開発が抱える課題
 開発量増大が引き起こす矛盾
 ハードウェア開発: 日本
 日本国内でのソフトウェア開発人材の不足
 組み込みソフトウェア開発: 海外への依存が必須
 日本での開発状況
 均質文化の長所を生かした開発手法
 オンサイト開発に特化した開発
 オフショア開発での経験不足、体制未整備
 中国などへの海外展開
 切羽詰まっての海外展開で課題解決は後追い
 不十分な異文化コミュニケーション能力
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本質的課題は日本にある!
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日本側の現状と課題
 オフショア開発に対する不十分な組織サポート
 委託対応は技術者自身が担当
 技術者の片手間仕事による海外委託
 コミュニケーション強化に頼る課題解決
 テレビ会議の多用、日本からの出張、ブリッジSE
 日本語ドキュメント、または日本語でのコミュニケーション
 出向責任者の不十分な教育
 マネージメント教育
 異文化コミュニケーション能力
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中国側の現状と課題
 技術開発の歴史が浅く確固たる開発モデルがない
 十分な経験を持つ中堅技術者層の薄さ
 日本とは異なる技術観
 日本: 90%の開発は簡単。 真の技術開発はそれ以降
 中国: 90%の出来具合と100%との差の認識の甘さ
 言語上の壁 (日本語の壁、 中国語の壁、 英語の壁)
 日本側とのコミュニケーションにおいてのトラブル
 戸惑い・反発・過剰適応
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解決のポイント
 本質的問題解決は「日本が変わる」こと
 開発コスト削減を「直接の目的」としてオフショア開発を不十
分な準備でスタートさせたことが問題の発端
 オフショア開発立ち上げ時のコストアップは投資であるとの
認識に立つべき
 中国側は夢から覚めなくてはならない
 ポテンシャルの高さと開発スキルの高さとの混同
 正しい技術観の醸成
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検討すべき施策(日本側)
 オフショア開発を包含する技術開発モデルの再構築
 オンサイト開発の仕組みからの脱却が必要
 開発品質の向上、 開発スケーラビリティの確保
 コストダウン: 結果
 委託開発コーディネータの設置
 技術開発と委託開発マネージメントとの分離
 異文化コミュニケーション能力の向上
 中国人技術者教育の積極的実施 (OJTではない)
 技術者のスキルアップは「工場での設備投資」と等価
 委託開発成果レベル = 双方の技術レベルの掛け算
 開発子会社出向者へのマネージメント事前教育の実施
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検討すべき施策(中国側)
 技術開発に対する基本認識の醸成(技術観【学】と【習】)
 90%の技術開発と100%の技術開発の差の認識
 大学教育の場における実践教育・開発経験の重視
 技術開発の「本来あるべき姿」を教育する事は非常に重要
 開発業務実行時での日本側との共通認識の基盤
 人材ポテンシャルの高さ ≠ 開発スキルの高さ
 体系的な技術者教育の実施
 ETSSなどの積極的活用が望ましい
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切磋琢磨
14
謝謝
謝謝
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