2009年6年生必修問題強化コース
講義
血液内科
芦田隆司
必修の基本的事項
大項目
7 主要症候
中項目
A 主要症候のとらえ方
小項目
55 リンパ節腫脹
56 出血傾向
8 一般的な身体診察
D 全身の診察
5 リンパ節の触診
G 腹部の診察
2 脾臓
9 検査の基本
G 血液学検査
1 血球検査
2 凝固・線溶検査
3 血液型・輸血関連検査
11 初期救急
B 基本的な救急処置
10 輸血
12 主要疾患・症候群
A 基本的疾患・症候群
68 鉄欠乏性貧血、二次性貧血
69 急性白血病
70 出血傾向、DIC
71 悪性リンパ腫
13 治療の基礎と基本手技 M 輸血
1 適応・禁忌 2 方法
3 副作用・合併症
脾の触診
●患者さんに右側臥位になってもらう。
●胸郭/肋骨籠(rib cage)を後ろから支える気持ちで左手
を背部にあてる。
●右手を左肋骨弓の尾側に置く。 ⇒ 双手診
●患者さんに腹式呼吸をしてもらい、呼気時に右手の指を
深く入れる。
●次の吸気時に、腹壁の上がりよりも少し遅れて右手が上
がるようにして脾を触診する。
「診療参加型臨床実習に参加する学生に必要とされる
技能と態度に関する学習・評価項目」 から
脾臓の診察について誤っているのはどれか。
A 仰臥位で行う。
右側臥位
B 双手診で行う。
C 腹式呼吸をしてもらい、呼気時に手の指を深く入れる。
D 吸気時に、腹壁の上がりより少し遅れて手が上がるよ
うにして脾臓を触知する。
E 健常人では脾臓は触知しない。
触知可能な脾臓はかなり大きく
腫大した脾腫である
A
a 第2-4指の指腹を
使って触診する。
b 片側ずつ丁寧に診察
する。
c 頚部を前屈して顎下
部リンパ節を触診する。
d 側頚部のリンパ節は
頚部を進展・緊張させ
て触診する。
e 鎖骨上窩のリンパ節
は鎖骨の裏側を探る
ように触診する。
一般問題
頭頚部のリンパ節の触診について誤っているのはどれか。
a 第2-4指の指腹を使って触診する。
b 片側ずつ丁寧に診察する。
c 頚部を前屈して顎下部リンパ節を触診する。
d 側頚部のリンパ節は頚部を進展・緊張させて触診する。
e 鎖骨上窩のリンパ節は鎖骨の裏側を探るように触診する。
答 d
(8 一般的な身体診察-D 全身の診察-5 リンパ節の触診)
肝の触診
●打診で推定した肝の下縁よりも充分に尾側の
右鎖骨中線上に右手をおく。
●左手を背部におき、肝を持ち上げながら触診を進める。(肝を持ち
上げないで片手で、あるいは両手を腹部に重ねるように添えて触
診してもよい)
●患者さんに腹式呼吸をしてもらい、呼気時に右手の指を深く入れる。
●次の吸気時の腹壁の上がりよりも少し遅れて右手が上がるように
して、また少しずつ頭側に移動しながら肝の下縁を触れる。
●第2・3指先(やや第1指側面)または肋骨弓に平行に
置いた第2指の第1指側の側面で触れる。
●手を置く部位を少しずつ頭側へ近づけながら
触診を繰り返す。
腎の触診
●左手を背部の第12肋骨の尾側に平行に
置き、指先が肋骨脊柱角(CVA)に届く
ようにする。
●右腎を腹側(上方)に持ち上げるようにする。
●右手を上腹部、腹直筋の外側に平行になるように置く。
●患者さんに腹式呼吸をしてもらう。
●最吸気時に腹壁の上がりよりも少し遅れて右手が上がる
ようにする。
●次の呼気時に、腎を両手で捕獲する気持ちで腎下極を挟
み込むように触診する。(腎は上方に滑る)
●右腎と同様に左腎を触診する。(可能であれば患者さんの
左側に移動する)
(9 検査の基本-N 結果の解釈-3 パニック値)
臨床検査におけるパニック値はどれか。
a 白血球
16000/μl
b ヘモグロビン
9.9g/dl
c 血小板
1.2万/μl
d 血清アルブミン 3.5g/dl
e 血清カリウム
5.2mEq/l
パニック値とは、すぐに治療を必要とする重篤な緊急異常値
臨床検査におけるパニック値はどれか。
a 白血球
b ヘモグロビン
c 血小板
d 血清アルブミン
e 血清カリウム
16000/μl
9.9g/dl
記憶すべき基準値
白血球
4000-9000
ヘモグロビン
M 14-18
F 12-16
1.2万/μl
3.5g/dl
5.2mEq/l
血小板
12-41万
アルブミン
3.8-4.9
カリウム
3.6-5.0
血小板数が2万以下では、
原因の検索とともに
出血傾向があれば血小板輸血が必要である。
C
(13 治療の基礎と基本手技-M 輸液、輸血)
血液製剤について正しいのはどれか。
a 赤血球製剤は室温で保存する。
b 赤血球製剤は採血後30日間使用可能である。
c 新鮮凍結血漿は37℃の温浴で解凍する。
d 新鮮凍結血漿の有効期間は採血後10年間である。
e 血小板は室温で静置して保存する。
血液製剤について正しいのはどれか。
a 赤血球製剤は室温で保存する。
血液製剤の保存温度
赤血球
血小板
新鮮凍結血漿
2-6℃
20-24℃
-20℃
赤血球製剤は採血後21日まで使
用可能である
b 赤血球製剤は採血後30日間使用可能である。
c 新鮮凍結血漿は37℃の温浴で解凍する。
d 新鮮凍結血漿の有効期間は採血後10年間である。
e 血小板は室温で静置して保存する。
血小板は室温(20-24℃)で水平
振盪しながら保存する。
有効期間は採血後4日間である。
新鮮凍結血漿は37℃の温浴で解
凍し、解凍後3時間以内に使用す
る
新鮮凍結血漿は安全確保のため
6か月間血液センターで保管し、
その後製剤として提供される。流
通してからの使用期間は6か月で
ある。従って、採血後の有効期間
は1年間である。
C
ABO血液型不適合輸血の症状でないのはどれか。
A 血管痛
B 胸部圧迫感
C 掻痒感
D 血圧上昇
E 呼吸困難
輸血事故のうち最も重篤な副作用を起こすのは
ABO型不適合輸血である
悪寒・発熱、アナフィラキシー症状、
アレルギー症状(掻痒感、蕁麻疹など)を発症する。
症状に応じて、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤の投与したり、
または輸血を中止したりする。
ABO血液型不適合輸血の症状でないのはどれか。
A 血管痛
B 胸部圧迫感
C 掻痒感
非溶血性副作用
D 血圧上昇
E 呼吸困難
C
妊娠・輸血によって産生される免疫抗体が
主に属するのはどれか。
A IgG
B IgA
C IgM
D IgD
E IgE
当然ながら男性より経産婦の不規則抗体の保有率は高い
通常の抗A、抗B抗体は自然抗体である
妊娠・輸血によって産生される免疫抗体が
主に属するのはどれか。
A IgG
B IgA
C IgM
D IgD
E IgE
A
Hb値が7.2g/dlの時に赤血球輸血をする病態として
もっとも適切なのはどれか。
A 鉄欠乏性貧血
B 自己免疫性溶血性貧血
C 白血病に対する多剤併用化学療法後
D 関節リウマチ
E 交通外傷に出血
赤血球濃厚液の適正使用
慢性貧血に対する適応(主として内科的適応)
鉄欠乏、ビタミンB12欠乏、葉酸欠乏、自己免疫性溶血性貧血
など、輸血以外の治療法で治療可能である疾患には、原則とし
て輸血を行わない。
輸血を行う目安はHb7g/dlである。
急性出血に対する適応(主として外科的適応)
循環血液量の15%の出血では循環動態にほとんど変化は生じ
ない。15~30%の出血では、頻脈や脈圧の狭小化がみられる。
さらに、30~40%の出血では、血圧が低下し、精神状態が錯乱
する場合がある。40%を越える出血では嗜眠傾向となり、生命
的にも危険な状態となる。
出血患者における輸液・成分輸血の適応
血液成分量(%)
100
循環血液量の50%を越える出血では、
血清アルブミン濃度の低下による肺水腫や
乏尿が出現する危険があるので、
適宜等張アルブミン製剤(5%)を投与する
80
TP(7.5→4.5)g/dl
60
35
25
20
輸液
50
150
L-R
A-C
血液成分
100
出血量
(%)
HSA
RCC
L-R:細胞外液系輸液、
A-C:人工膠質液、HSA:等張アルブミン
FFP
PC
Hb値が7.2g/dlの時に赤血球輸血をする病態として
もっとも適切なのはどれか。
A 鉄欠乏性貧血
B 自己免疫性溶血性貧血
C 白血病に対する多剤併用化学療法後
D 関節リウマチ
E 交通外傷に出血
E
新形式
鉄欠乏の第一段階では、まず血清鉄①が減少する。鉄欠乏性貧
血の診断には、貯蔵鉄の指標である血清トランスフェリン②の
測定が重要である。鉄欠乏特有の症状には、収縮期心雑音③、
頚静脈コマ音④、異味症⑤がある。
下線部の記述のうち、正しいのはどれか。すべて選べ。
a ①
b
②
c
③
d ④
e
⑤
鉄欠乏の第一段階では、まず血清鉄①が減少する。鉄欠乏性貧
貯蔵鉄
血の診断には、貯蔵鉄の指標である血清トランスフェリン②の
フェリチン
測定が重要である。鉄欠乏特有の症状には、収縮期心雑音③、
これらは貧血の一般症状
頚静脈コマ音④、異味症⑤がある。
鉄欠乏による症状
下線部の記述のうち、正しいのはどれか。すべて選べ。
これらは貧血の一般症状
a
①
b
②
c
③
d
④
e
⑤
e
50歳の男性。1か月前から動悸と舌の痛みを自覚し、5日前から歩行
障害も出現したため来院した。7年前に胃全摘術を受けている。眼臉
結膜に貧血を認め、眼球結膜に軽度の黄疸を認める。Romberg微候
陽性。血液所見:白血球 2,200(桿状核好中球 5%、分葉核好中球
55%、好酸球 2%、単球 4%、リンパ球 34%)、赤血球 140万、Hb
6.6g/dl、Ht 20%、網赤血球16‰、血小板 7.2万。血清生化学所見:総
ビリルビン 3.0mg/dl、直接ビリルビン 0.9mg/dl。AST 48 IU/l、ALT 36
IU/l、LDH 2,200 IU/l (基準176~353)。
考えられる疾患はどれか。
a 鉄芽球性貧血
b サラセミア
c 巨赤芽球性貧血
d 自己免疫性溶血性貧血
e 発作性夜間血色素尿症
f 赤血球破砕症候群
g 肝硬変
巨赤芽球性貧血 megaloblastic anemia
■定義
ビタミンB12 または葉酸の欠乏により骨髄細胞の DNA 合成に障害が起こり,骨髄
に巨赤芽球が出現する貧血の総称.
悪性貧血は,自己免疫機序で内因子の分泌障害が起こり,ビタミンB12 が欠乏し
て発生する巨赤芽球性貧血.
■頻度
ビタミンB12 欠乏は悪性貧血,次いで胃切除後に多い.
葉酸欠乏はわが国ではきわめて稀であるが,大酒家に多い.
■病態
ビタミンB12 欠乏は,菜食主義による摂取不足,悪性貧血,胃切除後・吸収不良
症候群では吸収が不足し,盲係蹄症候群(blind loop syndrome)や広節裂頭条虫
症などでは細菌や寄生虫と競合して起こる.
葉酸欠乏は,アルコール依存症や経静脈栄養で摂取が不足したり,妊娠で需要
が亢進した場合に起こる.
巨赤芽球性貧血 megaloblastic anemia
■臨床症状
貧血による症状.(動悸、息切れ)
消化器症状:Hunter(ハンター)舌炎(舌の発赤,舌乳頭萎縮),食欲不振,悪心,
下痢,便秘など.
脊髄後索ならびに側索症状:四肢末端部の知覚鈍麻,歩行障害,精神障害.
白髪(悪性貧血).
ただし, 神経症状と白髪は葉酸欠乏症にはみられない.
■身体診察
貧血による皮膚・粘膜の蒼白.
舌炎.
亜急性連合性脊髄変性症:深部腱反射減弱,位置覚・振動覚の減弱.
巨赤芽球性貧血 megaloblastic anemia
■検査所見
末梢血液検査:大球性正色素性貧血〔平均赤血球容積(MCV)> 100,32 ≦ 平均
赤血球血色素濃度(MCHC)≦ 36〕,大赤血球,好中球核過分葉.
骨髄検査:骨髄巨赤芽球,赤芽球過形成,巨大後骨髄球.
血液生化学検査:血清ビタミンB12 または葉酸低値.
Schilling(シリング)試験:ビタミンB12 の吸収低下.
免疫血清検査:抗内因子抗体,抗胃壁細胞抗体陽性(悪性貧血).
■診断・鑑別診断
骨髄検査で典型的な巨赤芽球の存在を証明する.
血清ビタミンB12 もしくは葉酸の低下を調べる.
悪性貧血では,抗内因子抗体や抗胃壁細胞抗体を検出する.
巨赤芽球性貧血 megaloblastic anemia
■治療の基本方針
ビタミンB12欠乏性貧血では,ビタミンB12製剤を定期的に終生筋注する.
葉酸欠乏性貧血では,貧血が回復するまで経口葉酸薬を投与する.
■ワンポイント・アドバイス
ビタミンB12欠乏性貧血に葉酸を投与すると,貧血は改善するが神経症状が悪化
するので,診断を誤らないこと.
輸血は原則として避ける.きわめて高度の貧血では濃厚赤血球を輸血せざるをえ
ないが,心不全にならないよう,緩徐に少量ずつ行う.
悪性貧血では,胃癌の発生率が高い(4~15%)ので慎重に経過を観察する.また,
甲状腺疾患,全身性エリテマトーデス(SLE),副腎機能不全などの自己免疫性疾
患や糖尿病の合併も多い.
大球性貧血患者で年齢に不相応の白髪が認められる場合には,悪性貧血を疑っ
て検査するようにする.
50歳の男性。1か月前から動悸と舌の痛みを自覚し、5日前から歩行
障害も出現したため来院した。7年前に胃全摘術を受けている。眼臉
結膜に貧血を認め、眼球結膜に軽度の黄疸を認める。Romberg微候
陽性。血液所見:白血球 2,200(桿状核好中球 5%、分葉核好中球
55%、好酸球 2%、単球 4%、リンパ球 34%)、赤血球 140万、Hb
6.6g/dl、Ht 20%、網赤血球16‰、血小板 7.2万。血清生化学所見:総
ビリルビン 3.0mg/dl、直接ビリルビン 0.9mg/dl。AST 48 IU/l、ALT 36
IU/l、LDH 2,200 IU/l (基準176~353)。
考えられる疾患はどれか。
a 鉄芽球性貧血
b サラセミア
c 巨赤芽球性貧血
d 自己免疫性溶血性貧血
e 発作性夜間血色素尿症
f 赤血球破砕症候群
c
g 肝硬変
38歳の女性。3週間前から微熱と頭痛が持続していた。2週
前から悪寒とともに高熱が出現したため近医を受診し、抗
生物質の投与にて解熱傾向を示している。その後、多量の
歯肉出血と著明な貧血を指摘されたため受診した。
まず行う検査として適切でないのはどれか。
A
B
C
D
E
血小板数
プロトロンビン時間
血清フィブリノーゲン値
骨髄穿刺
腰椎穿刺
38歳の女性。3週間前から微熱と頭痛が持続していた。2週
前から悪寒とともに高熱が出現したため近医を受診し、抗
生物質の投与にて解熱傾向を示している。その後、多量の
歯肉出血と著明な貧血を指摘されたため受診した。
まず行う検査として適切でないのはどれか。
A
B
C
D
E
血小板数
プロトロンビン時間
血清フィブリノーゲン値
骨髄穿刺
腰椎穿刺
E
発熱、出血傾向、貧血と急性白血病を示唆する疾患である。従って、
DICの可能性もあり、a~dは必要である。頭痛があるため腰椎穿刺
も必要かと思うが、出血傾向があることから選択肢の中ではもっとも
不適切と考えられる。
臨床問題
36歳の女性。四肢の紫斑と歯肉出血のため受診した。体温 37.5 ℃。四肢に点状出血およ
び紫斑を認める。眼瞼結膜は蒼白。腹部は平坦、軟で、肝・脾は触知しない。血液所見:
白血球 6,600、Hb 8.8 g/dl、血小板 1.1 万、フィブリノゲン 100 mg/dl(基準200~400)、
血清FDP 33 μg/ml(基準10以下)。血液生化学所見:尿素窒素 22 mg/dl、クレアチニン
1.1 mg/dl、尿酸 8.8 mg/dl、総コレステロール 150 mg/dl、総ビリルビン 0.7 mg/dl。
AST 33 IU/l、ALT 33 IU/l、LDH 550 IU/l (基準176~353)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色
標本を別に示す。
治療薬として適切なのはどれか。
a メソトレキセート
b シクロスポリン
c 副腎皮質ステロイド薬
d イマチニブ
e 全トランス型レチノイン酸
36歳の女性。四肢の紫斑と歯肉出血のため受診した。体温 37.5 ℃。四肢に点状出血およ
発熱
出血傾向
び紫斑を認める。眼瞼結膜は蒼白。腹部は平坦、軟で、肝・脾は触知しない。血液所見:
貧血
白血球 6,600、Hb 8.8 g/dl、血小板 1.1 万、フィブリノゲン 100 mg/dl(基準200~400)、
貧血
血小板減少
フィブリノーゲン低下
血清FDP 33 μg/ml(基準10以下)。血液生化学所見:尿素窒素 22 mg/dl、クレアチニン
FDP増加
→ DIC
1.1 mg/dl、尿酸 8.8 mg/dl、総コレステロール 150 mg/dl、総ビリルビン 0.7 mg/dl。
AST 33 IU/l、ALT 33 IU/l、LDH 550 IU/l (基準176~353)。
針状に見えるのが
Auer小体
すべての細胞の細胞質に粗大なアズール顆粒を認め、異形成が強い。
急性前骨髄球性白血病に合致する所見である。
36歳の女性。四肢の紫斑と歯肉出血のため受診した。体温 37.5 ℃。四肢に点状出血お
よび紫斑を認める。眼瞼結膜は蒼白。腹部は平坦、軟で、肝・脾は触知しない。血液所
見:白血球 6,600、Hb 8.8 g/dl、血小板 1.1 万、フィブリノゲン 100 mg/dl(基準200
~400)、血清FDP 33 μg/ml(基準10以下)。血液生化学所見:尿素窒素 22 mg/dl、クレ
アチニン 1.1 mg/dl、尿酸 8.8 mg/dl、総コレステロール 150 mg/dl、総ビリルビン
0.7 mg/dl。AST 33 IU/l、ALT 33 IU/l、LDH 550 IU/l (基準176~353)。骨髄血塗抹
May-Giemsa染色標本を別に示す。
治療薬として適切なのはどれか。
a
メソトレキセート
b シクロスポリン
c
副腎皮質ステロイド薬
d
イマチニブ
e
全トランス型レチノイン酸
(12
主要疾患・症候群-A
基本的疾患・症候群-69
急性白血病)
e
12歳の女児。生来、鼻出血などの出血性素因を認めていた。
血液所見:白血球5600、Hb12.0g/dl、血小板22万、プロトロ
ンビン時間38秒(基準対照11.6秒)、部分トロンボプラスチン
時間44秒(基準対照32.3秒)。
考えられる疾患はどれか。
A
B
C
D
E
血友病B
von Willebrand病
第Ⅶ因子欠乏症
第Ⅹ因子欠乏症
第ⅩⅡ因子欠乏症
内因系
外因系
神(ゴット)は共通、
(Ⅴ、Ⅹ)
ウルトラセブンは外から来た
(Ⅶ)
APTT
凝固因子
慣用名
Ⅰ
フィブリノゲン
Ⅱ
プロトロンビン
Ⅲ
組織因子
Ⅳ
カルシウム
Ⅹ
Ⅴ
Ⅱ
Ⅰ
(外因系)
PT
①PT延長、APTT正常
外因系の異常
⇒第Ⅶ因子異常
内因系
外因系
(これだけ)
Ⅶ
APTT
PT
②PT正常、APTT延長
内因系の異常
⇒第ⅩⅡ因子異常
⇒第ⅩⅠ因子異常
⇒第Ⅸ因子異常=血友病B
⇒第Ⅷ因子異常=血友病A
内因系
外因系
⇒von Willebrand病
(第Ⅷ因子を安定化
させることができない)
APTT
ⅩⅡ
ⅩⅠ
Ⅸ
Ⅷ
PT
③PT、APTTともに延長
慣用名も覚えること
内因系と外因系の共通部分の異常
肝臓では第Ⅷ因子以外のすべての凝
固因子が産生される。
⇒第Ⅹ因子異常
⇒第Ⅴ因子異常
⇒第Ⅱ子異常
=プロトロンビン異常
⇒第Ⅰ因子異常 =フィブリノーゲン異常
⇒肝障害による凝固障害
肉(Ⅱ、Ⅸ)、納豆(Ⅶ、Ⅹ)
(第Ⅷ因子以外のすべての凝固因子が低下する)
⇒ワルファリン服用・ビタミンK欠乏症
にはビタミンKが不可欠
(ワルファリンはビタミンK代謝拮抗薬であり、ビタミンK依存性の凝固
因子の活性が低下するため、ともに延長する)
⇒ヘパリン投与
(ヘパリンはアンチトロンビンⅢと結合して、トロンビン(Ⅱ)および
第Ⅹ因子を失活させる。そのため、ともに延長する)
⇒DIC(多発性に血栓を形成して、多くの凝固因子が消耗する)
12歳の女児。生来、鼻出血などの出血性素因を認めていた。
血液所見:白血球5600、Hb12.0g/dl、血小板22万、プロトロ
ンビン時間38秒(基準対照11.6秒)、部分トロンボプラスチン
時間44秒(基準対照32.3秒)。
考えられる疾患はどれか。
A
B
C
D
E
血友病B
von Willebrand病
第Ⅶ因子欠乏症
第Ⅹ因子欠乏症
第ⅩⅡ因子欠乏症
D
60歳の男性。発熱と意識障害とのため来院した。1か月前に冠動脈狭窄に対して冠動
脈ステント留置術を受け、その後、再狭窄予防のため抗血小板薬の投与を受けていた。
1週前から発熱が続き、昨日から家族との会話に支障をきたすようになった。体温
37.9 ℃。脈拍 110/分、整。眼瞼結膜は蒼白で眼球結膜に黄染を認める。血液所見:白
血球 7,700、Hb 7.7 g/dl、網赤血球 66‰、血小板2.2万。末梢血塗抹May-Giemsa染色
標本を別に示す。
考えられる検査所見はどれか。
a
血清カルシウム高値
b
血清クレアチニン高値
c
直接Coombs試験陽性
d
血小板抗体陽性
e
血清ハプトグロビン正常
60歳の男性。発熱と意識障害とのため来院した。1か月前に冠動脈狭窄に対して冠動脈ステント
留置術を受け、その後、再狭窄予防のため抗血小板薬の投与を受けていた。1週前から発熱が
発熱
抗血小板薬
続き、昨日から家族との会話に支障をきたすようになった。体温 37.9 ℃。脈拍 110/分、整。眼瞼
精神神経症状
結膜は蒼白で眼球結膜に黄染を認める。血液所見:白血球 7,700、Hb 7.7 g/dl、網赤血球 66‰、
貧血
黄疸
貧血
網赤血球増加
血小板2.2万。
血小板減少
上記症状から血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)が疑われる。
抗血小板薬のチクロピジンの副作用としてTTPが有名である。
* 破砕赤血球
考えられる検査所見はどれか。
TTPの五徴候
a 血清カルシウム高値
①発熱
b 血清クレアチニン高値
②血小板減少
c 直接Coombs試験陽性
③微小血管障害性溶血性貧血
d 血小板抗体陽性
④精神神経症状
e 血清ハプトグロビン正常
⑤腎障害
(12 主要疾患・症候群-A 基本的疾患・症候群-70 出血傾向、DIC)
b
25歳の女性。発熱と頸部リンパ節腫脹を主訴に来院した。3週前に左頸部のしこりに気付
いた。意識は清明。体温 37.8 ℃。両側頸部、左腋窩、左鼠径部にそれぞれ径1~1.5cm
のリンパ節を数個ずつ触知する。血液所見:赤沈 75 mm/1時間、白血球 6,600、Hb 9.2
g/dl。血液生化学所見:尿素窒素 15 mg/dl、クレアチニン 1.0 mg/dl、尿酸 8.0 mg/dl、
総ビリルビン 0.7 mg/dl、AST 33 IU/l、ALT 44 IU/l、LDH 460 IU/l (基準176~353)、
ALP 350 IU/l (基準260以下)。頸部リンパ節生検H-E染色標本を別に示す。
この患者の治療として最も適切なのはどれか。
a 非ステロイド系抗炎症薬投与
b
抗ウイルス薬投与
c
抗体療法
d 放射線治療
e
多剤併用化学療法
25歳の女性。発熱と頸部リンパ節腫脹を主訴に来院した。3週前に左頸部のしこりに気付
発熱と頸部リンパ節腫脹
いた。意識は清明。体温 37.8 ℃。両側頸部、左腋窩、左鼠径部にそれぞれ径1~1.5cm
のリンパ節を数個ずつ触知する。血液所見:赤沈 75 mm/1時間、白血球 6,600、Hb 9.2
g/dl。血液生化学所見:尿素窒素 15 mg/dl、クレアチニン 1.0 mg/dl、尿酸 8.0 mg/dl、
総ビリルビン 0.7 mg/dl、AST 33 IU/l、ALT 44 IU/l、LDH 460 IU/l (基準176~353)、
LDH高値
ALP 350 IU/l (基準260以下)。
多核の大型細胞は、Reed-Sternberg細胞 ⇒ Hodgkinリンパ腫
Hodgkinリンパ腫
スタンプ標本
Hodgkin細胞
スタンプ標本
Reed-Sternberg細胞
Hodgkinリンパ腫
スタンプ標本
Hodgkin細胞
スタンプ標本
Hodgkin細胞
Hodgkinリンパ腫
リンパ節組織(HE染色)
Hodgkin細胞
Hodgkinリンパ腫
スタンプ標本
Reed-Sternberg細胞
リンパ節組織(Giemsa染色)
Reed-Sternberg細胞
病期分類
身体診察や X線検査,エコー検査,CT検査,骨髄穿刺(生検)に加え,
必要に応じ,ガリウムシンチグラフィー,PET検査,内視鏡検査,髄液
検査などの所見をもとに決定する.
・I期: 1 つのリンパ節領域または1節外臓器に限局.
・II期: 横隔膜を境にして上下の片側にとどまる.
・III期: 横隔膜を境にして上下の両側にわたる.
・IV期: リンパ節以外の組織や臓器への,びまん性ないし播種性浸
潤あり.
・B症状があれば B を,なければ A を付記する(例:IIA,IVB).
25歳の女性。発熱と頸部リンパ節腫脹を主訴に来院した。3週前に左頸部のしこりに気付
いた。意識は清明。体温 37.8 ℃。両側頸部、左腋窩、左鼠径部にそれぞれ径1~1.5cmの
リンパ節を数個ずつ触知する。血液所見:赤沈 75 mm/1時間、白血球 6,600、Hb 9.2
g/dl。血液生化学所見:尿素窒素 15 mg/dl、クレアチニン 1.0 mg/dl、尿酸 8.0 mg/dl、
総ビリルビン 0.7 mg/dl、AST 33 IU/l、ALT 44 IU/l、LDH 460 IU/l (基準176~353)、
ALP 350 IU/l (基準260以下)。頸部リンパ節生検H-E染色標本を別に示す。
この患者の治療として最も適切なのはどれか。
a
非ステロイド系抗炎症薬投与
b
抗ウイルス薬投与
c
抗体療法
d
放射線治療
e
多剤併用化学療法
(12 主要疾患・症候群-A
基本的疾患・症候群-71
リンパ腫)
e
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2009必修強化コース 血液内科スライド