文部科学省 橋渡し研究
加速ネットワークプログラム
芳香族アミン誘導体の抗腫瘍効果の確立と非臨床POCの取得
アミノ酸誘導体による特異性の高いがん診断技術の非臨床POCの取得
プロジェクト
責任者名
医学系研究科生体システム薬理学 教授 金井
好克
がん特異性の高いアミノ酸輸送体 LAT1 の発見
がん細胞における LAT1
●
前立腺癌のLAT1染色
肺扁平上皮癌のLAT1染色(弱拡像)
非小細胞性肺癌のLAT1染色
網羅的プロテオミクスによるがん細胞のアミノ酸トランスポータープロファイル
Percent survival
●
多くの必須アミノ酸 (Leu, Ile, Val, Met, Trp, Tyr, His) のがん細胞への供給を担う。
多くのがん組織に高発現し、その発現はがんの増殖性(悪性度)
と相関。
多くのがんでLAT1高発現群は予後不良である
(多変量解析より、LAT1は独立した予後因子である)。
Ki-67 labeling index
●
LAT1はすべてのがん細胞に発現する
ND
ND
ND
ND
ND
+
ND
SLC1A3
GLAST
ND
+++
ND
++++
ND
+
ND
ND
+
++
++
SLC1A4
ASCT1
+
ND
++
ND
ND
++++
ND
++
++
+
+
SLC1A5
ASCT2
+++
++
+
++++
+
+++
+
++
+
+
+
SLC6A9
GlyT1
ND
++++
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
SLC6A15
B0AT2
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
++++
SLC6A19
B0AT1
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
++++
ND
ND
SLC7A1
CAT1
++
++
++++
+++
++
++
+
++
ND
++
+++
SLC7A2
CAT2
ND
++++
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
L
SLC7A5
LAT1
++++
++
++
+++
+
+
+
+
+
+
+
y+L
SLC7A6
y +LAT2
++
++
+
++++
++
ND
ND
ND
ND
+
ND
x-C
SLC7A11
xCT
++++
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
SLC15A1
PEPT1
ND
ND
ND
ND
++++
ND
ND
ND
ND
ND
ND
SLC15A4
PHT1
ND
ND
+++
+++
ND
ND
+++
++++
++
ND
ND
SLC38A1
SNAT1
ND
ND
+
++++
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
SLC38A2
SNAT2
ND
++++
++++
+++
++
ND
+
++
+++
+
+
SLC38A5
SNAT5
ND
++++
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
SLC38A6
SNAT6
ND
ND
++++
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
SLC38A7
SNAT7
ND
ND
ND
ND
ND
ND
++++
ND
ND
ND
ND
SLC38A10
N/A
+
ND
ND
ND
+
ND
+
++++
+
ND
+
SLC43A3
EEG1
ND
ND
+++
++++
ND
ND
ND
ND
ND
ND
ND
膵臓癌におけるLAT1染色スコア
と生存期間の関連
正常組織における LAT1
Mouse (western blot)
Human (northern blot)
Human Kidney
LAT1
37 kDa
LAT1
37 kDa
LAT2
LAT1
LAT2
Human Brain
(Yanagida et al BBA 2001)
ND = not detected
++++ = 76-100% of the highest signal, +++ = 51-75% of the highest signal
++ = 26-50% of the highest signal, + = 1-25% of the highest signal
LAT1発現と Ki-67
ラベリングインデックスの相関
(非小細胞性肺癌)
Pancreas
EAAC1
HEK 293
Kidney
SLC1A1
HuH7 HEK 293T
Sk.muscle
ND
A/N
BxPC3 ASPC1
Time (months)
Liver
ND
y+
T24
LAT1 高発現群 (n=51)
LAT1 score
Lung
++++
B0
HeLa S3
Placenta
++
Gly
H520
Brain
PANC1
ASC
Name
Heart
MIAPaCa 2
X-A,G
Symbol
Cerebrum
Cerebellum
Lung
Heart
Intestine (upper)
Intestine (lower)
Kidney
Liver
DLD1
System
LAT1 低発現群 (n=46)
LAT1
LAT2
芳香族アミン誘導体の抗腫瘍効果の確立と非臨床 POC の取得
アミノ酸誘導体による特異性の高いがん診断技術の非臨床 POC の取得
新規作用機序の低分子抗がん薬
LAT1 標的 PET プローブの臨床開発
がん細胞にアミノ酸を供給するトランスポーター(輸送体)LAT1
(L-type amino acid transporter 1)の選択的非競合阻害薬を開発する
がん特異性が高くかつ汎用性の高い、FDGの欠点を克服した
革新的なPET診断技術を提供する
がんのPET診断の現状での問題点
実用化時の製品イメージ
新規作用機序の分子標的薬であり、既存薬とは作用メカニズムの異なる
“First in class”の抗がん剤
● 既存の抗がん剤では有効性を示さない難治性がん患者に対する治療薬
● 他剤との併用による相乗効果も期待できる
● 経口投与で1日1回服用。
注射薬としても開発が可能
● 低用量の経口投与で有効であり、
副作用が低い
● コンパニオン診断が可能。
同一分子を標的としたPET 診断により、効果が期待される対象患者を選別
でき、高い奏功率が期待できる
●
代表的なPETプローブ: FDG(18F-fluorodeoxy glucose)
・がん以外の病変にも取り込まれ、偽陽性が問題。 ・脳等の正常組織にも取り込まれ、適用範囲が限られる。
シーズ化合物:アミノ酸誘導体18F-FAMT
開発化合物についての非臨床試験
経口投与によるヌードマウスのヒト膵がん細胞
MIAPaCa-2腫瘍増大抑制効果
ヒト膵がん細胞腹膜播種モデルにおける開発化合物
の延命効果とゲムシタビンとの併用による相乗効果
シーズ化合物18F-FAMTは18F-FDGに比較してがん選択性が高い
問題点:FAMTはPET施設で汎用される自動合成機で標識できない
実用化時の製品イメージ
●
●
その他の
非臨床試験
2
3
4
・腫瘍増大抑制効果の用量依存性の検討 ED50<0.6 mg/kg (経口連日投与)
・複数種の腫瘍細胞において、in vitroで有意な細胞増殖抑制作用を示した。
・in vitroでゲムシタビン、5-フルオロウラシル (5-FU)、
エルロチニブとの相乗効果を確認
・マウス急性毒性試験(単回経口投与):LD50>1000 mg/kg、無毒性量>100 mg/kg
・マウス反復毒性試験実施、
ラットGLP安全性試験実施中(単回投与・反復投与)
・マウスにおける薬物動態試験実施中
・ヒトミクロソーム、
ヒト肝細胞を用いた代謝解析実施
開発化合物製造担当:神戸天然物化学株式会社医薬事業部
GMP製造に向けた
検討を実施予定
●
●
GLPとGMP製造対応可
製造:スケールアップ製造検討、不純物プロファイル、製造手順書作成
品質保証・品質管理:製品分析法、製品規格、原料試験規格、各種手順書作成
出口へ向けての進捗
開発化合物とバックアップ化合物を決定した
開発化合物GLP合成を行い、GLP非臨床試験試験を実施中
●
FAMT を基にした構造展開による新規開発候補化合物の合成
1.5
[14C]L-Leu efflux (pmol/min)
1
1 対照
2 開発化合物
3 ゲムシタビン
4 併用投与
将来的により広く普及させ得る体内診断薬として開発する
PET施設のうち、半数以上が院内合成施設を持たないため、標識プローブをPET施設にデリバリーする
ビジネスモデルを構築する
がんPET診断プローブとしてだけではなく、開発中のLAT1選択的抗がん薬のコンパニオン診断に利用可能
1.0
0.5
0.0
大阪大学医学系研究科PET分子イメージングセンターにて
in vivo試験を実施中
開発候補
化合物
FAMT
出口へ向けての進捗
FAMTより腫瘍蓄積性が高く、臨床での効果が期待できる
シーズ化合物の構造展開により新規開発候補化合物を合成した
新規開発候補化合物についてin vivo 試験を実施した
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教授 金井 好克 - 橋渡し研究加速ネットワークプログラム