CoNOのミリ波ジェット分光
坂元 愛
九州大学 理学部 化学科 量子化学研究室
背景と目的
遷移金属 ⇒ 触媒効果: ex)大気汚染物質NOXやCOの還元・転化
Co
N
O
過去の研究
•理論計算:1S+の直線分子 or 3A’の非直線分子
•振動の波数:
IR Spectra (Argon matrix) ・・・ n1 1761.0 cm-1, n3 620.1 cm-1
•遷移金属-NO分子の気相中での回転スペクトル測定の報告例はない
電子基底状態は?
分子構造は?
実験系
光解離反応:
CO
Co
OC
NO
CO
CoNO
UV (193nm)
CoNO
CoCO
測定されたスペクトル
核四極子相互作用による分裂
F=J+I
*
**
J’=8
* *
**
F’
ICo=7/2
*
*
8.5
9.5
7.5
10.5
6.5
5.5
11.5
4.5
F’’
合計 J = 6←5~12←11 の7本
超微細構造を含めて全51本 測定
J’’=7
7.5
8.5
6.5
9.5
5.5
4.5
10.5
3.5
DF=+1 DF=0
解析
1Sで直線構造を持つ分子のハミルトニアン
2
2
3
I

I
H  BJ 2  DJ 4  eQq z
 CI J  I
4 I (2 I  1)
分子定数
回転定数 B
遠心力歪定数 D
核四極子相互作用定数 eQq
核スピン回転相互作用定数 CI
値
単位
4669.7524(32) MHz
1.113(13) kHz
168.45(21)
MHz
120.2(61)
kHz
3s = 26.2 kHz
考察
・分子構造と電子基底状態について
スペクトルの構造より、CoNOは
直線構造
電子基底状態 1S
・核間距離について
回転定数B = h/8p2I より
Co
1.588 Å
N
O
1.182 Å
力の定数k = 514.7 N/m
(計算値に固定)
参考:CoCO(2Di)のCo-C 1.690Å、k = 414.5 N/m
CoNOの電子配置
b : bonding
ab : anti-bonding
4s
pab
nb : non-bonding
sab
p*
dnb
snb
pb
3d
5s
sb
Co
4F
9/2
CoNO
1S
NO
2P
まとめ
・CoNOの純回転スペクトル(J = 6←5~12←11)を光解離反応と超音
速ジェット法を用いて測定し、最小自乗解析で分子定数B, D, eQq, CI
を決定した。
(気相中において遷移金属-NO分子の回転スペクトルを初めて測定)
・CoNOの構造は直線で電子基底状態は1Sであることが決定した。
・分子構造
Co
N
1.588 Å
※参考
Co
O
kCo-N = 514.7 N/m
1.182 Å
C
O
kCo-C = 414.5 N/m
1.690 Å
1.158 Å
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