物理学卒業研究
MOAデータベースを用いた
脈動変光星の周期解析
宇宙粒子研究室
学籍番号:10761041
氏名:近藤 秀作
目次
1、目的
2、MOAグループの観測
3、脈動変光星
4、解析のながれ
5、結果
6、まとめ
〈目的〉
脈動変光星における一次周期と二次周期の関
係性とその脈動の要因について解明する。
MOA-Ⅰ望遠鏡で観測された大マゼラン星雲
のデータベースを用いて変光星の周期解析を
行ない、変光星の一次周期と二次周期におけ
る周期関係を示す。
それらの星がHR図上のどの位置に当たるか
を確認した。
<概要>
MOA
(Microlensing Observation in Astrophysics)
観測場所
ニュージーランドのマウントジョン天文台
目的
重力マイクロレンズ現象を利用した暗天体
MACHOs(Massive Compact Halo
Objects)を探索すること
MOA-Ⅰ望遠鏡
・口径:61cm
観測天体
・CCDチップ数:3
・大マゼラン星雲
・小マゼラン星雲
・銀河中心方向
・観測期間:
1999~2005年
MOA-I望遠鏡
<観測天体> 大マゼラン星雲(LMC)
本研究では、MOA-I望遠
鏡を用いて観測された大マ
ゼラン星雲(LMC)の
フィールド3のデータ解析
を行う。
LMC:
赤枠がMOA-I望遠鏡で観測さ
れたフィールドで全16フィールド
あり、各フィールドはCCD3枚で
観測されている。
<脈動変光星>
変光星・・・明るさが変化する天体
・脈動型変光星・・・膨張と収縮を繰り返す
ミラ型変光星・半規則変光星・ケフェイド変光星 等
動径方向の振動
表面全体が同時に膨張収縮
特徴・・・大きな振幅を示す
膨張
収縮
〈解析のながれ〉
1.変光星の光度曲線(図1)表示
フーリエ解析
変光周期(図2)を導く
2.二次周期の出ている脈動型変光星
をピックアップし、一次周期と二次
周期(一次周期の約4割の振幅)
の周期関係図(図3)を作成
3. 二次周期を示す天体をHR図
上にプロット(図4)した。
一次周期・・・約299日
二次周期・・・約179日
〈結果 1〉
第1と第2の周期関係図(図3-1)
1400
LMCフィールド3の約1/10の視野
4142個を解析した結果、
1200
脈動変光星は277個
その内
二次周期を示すものは150個
第2周期(day)
1000
800
600
400
200
0
0
200
400
600
800
1000
第1周期(day)
1200
1400
1600
〈結果 2〉
第1と第2の周期関係図(図3-2)
1400
第2周期が第1周期のおよそ半分
の振幅であるので、基本振動に対
する陪振動と考えられる
1200
第2周期(day)
1000
第2周期<200日
の脈動変光星は
非動径方向振動
と考えられる
800
Series1
600
Series2
400
200
0
0
200
400
600
800
1000
第1周期(day)
1200
1400
1600
〈結果 3〉
(図4)
変光星の
(青:OGLE変光データ)
MOA-Ⅰ
赤点:陪振動が出ている星
黄点:非動径方向振動して
いると考えられる星
〈まとめ〉
1. MOA-Ⅰデータベース内の4142個の解析を行って、二次周
期をもつ脈動変光星を150個見つけた。
2.脈動型変光星の一次周期と二次周期の関係を図で示すことに
よって、脈動星における陪振動の出ている星と、非動径方向に
脈動している星の分別を示せる事が分かった。
3. 解析したデータをHR図上に示したが、陪振動の出ている星
と、非動径方向に脈動している星との違いは見られなかった。
<観測装置>MOAグループが観測に使用した望遠鏡
MOA-Ⅰ望遠鏡
・口径:61cm
・CCDチップ数:3
・観測期間:
1999~2005年
MOA-Ⅱ望遠鏡
・口径:180cm
・CCDチップ数:10
・観測期間:
MOA-I望遠鏡
2005年~現在
<重力レンズ現象>
天体には重力が存在するので、観測する天体と観測地点の
地球との間に天体があればその天体が観測天体の光を曲げ
て光を集めるレンズのような働きをし、後方の星が本来の
明るさよりも数十倍明るくなる現象。
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