原 議 保 存 期 間 3 年
(平成28年3月31日まで)
各 附 属 機 関 の 長
各 地 方 機 関 の 長
各 都 道 府 県 警 察 の 長
警察庁丁人発第109号、丁総発第88号
丁生企発第108号、丁地発第11号
丁刑企発第30号、丁企分発第19号
丁交企発第14号、丁警企発第37号
丁外事発第32号、丁情企発第23号
平 成 2 5 年 2 月 2 5 日
警察庁長官官房参事官(教養)
警察庁長官官房人事課長
警察庁長官官房総務課長
警察庁生活安全局生活安全企画課長
警察庁生活安全局地域課長
警察庁刑事局刑事企画課長
警察庁刑事局組織犯罪対策部企画分析課長
警察庁交通局交通企画課長
警察庁警備局警備企画課長
警察庁 警備局外事情報部外事課長
警察庁情報通信局情報通信企画課長
殿
リカバリー教養の積極的な推進について(通達)
業 務 上 の 失 敗 (以 下単 に 「 失 敗 」 と い う 。) への 対 処 方 法 に 関 す る 教 養に つ い
ては、これが十分に行われ、職員一人一人に浸透することにより、失敗によって
生じる問題を最小限にとどめることができる一方、これが十分に行われずに誤っ
た対処を行った場合には、非違事案に発展するおそれがある。そのため、失敗は
起こり得るという前提に立ち、失敗させないための教養だけでなく、失敗した際
の適切な対処方法について教養を行うことが必要である。
失敗への対処に当たっての原則は、失敗した旨を上司へ報告し、その指示を受
けて対処することであるため、第一に、これが徹底されるよう指導・教養するこ
とが必要である。
他方、失敗の内容によっては、上司の指示を受けるまでもなく、担当者におい
て適切な措置を講ずることにより対処することが可能な場合もある。この種の失
敗 へ の 対 処 方 法 に関 する 教 養 ( 以 下 「 リ カ バ リ ー教 養 」 と い う 。) に つ いて は 、
これまで現場における実践指導によって行われてきたところであるが、近年、大
量退職・大量採用により現場の指導者の数が不足し、十分に実施できていない状
況にある。
各位にあっては、リカバリー教養に係る上記現状及びその重要性を十分に理解
し、下記の事項に留意しながらその徹底を図られたい。
記
1
リカバリー教養の対象
失敗した際には、失敗した旨を上司へ報告し、その指示に基づいて対処する
ことが原則であるが、捜査書類の押印・指印忘れ、拾得品の権利確認忘れ等上
司の指示を受けるまでもなく、担当者において適切な措置を講ずることにより
対処することが可能な失敗があり、リカバリー教養はこの種の失敗のみを対象
とする。
2
幹部の意識改革
むびゅうせい
幹部は、無謬性に固執して失敗させないための教養にとどまることなく、失
敗は起こり得るという前提に立ち、リカバリー教養を行うことの重要性・必要
性を十分に理解すること。
また、幹部は、単なる叱責は当該職員を萎縮させ失敗の隠蔽を誘発するだけ
となるおそれがあることを認識し、部下の指導に当たっては、当該失敗の問題
点や適切な対処方法を教示するなど、失敗後の適切な対処につながる指導とな
るよう努めること。
3
リカバリー教養の対象者
リカバリー教養は、失敗及びその対処に関する経験・知識が乏しく、対処に
不慣れな若手職員を対象とすること。
また、誤った経験則・知識に基づいて対処する可能性や、いわゆる慣れによ
り適切な対処を怠る可能性が考えられる中高年等のベテラン職員も対象とする
こと。
4
実施に当たっての留意点
(1)
工夫を凝らした教養の推進
リカバリー教養の実施に当たっては、単に対処方法を一般的・抽象的及び
一方的に教示するのみでなく、リカバリー教養の対象となった職員の業務内
容等の特性に応じて起こりやすい失敗を具体的にイメージさせるとともに、
当該失敗への誤った対処事例を示してその問題点等を考えさせるなど、工夫
を凝らした教養を行うこと。
あわせて、たとえ失敗した場合であっても、その失敗の原因が過失による
もので、適切な措置が講じられた場合には、原則として処分されることはな
いことについての教養を行うことにより、真にリカバリー教養が実効あるも
のとなるよう努めること。
(2)
対象者ごとの教養上の留意点
ア
若手職員に対する教養
実務経験の浅い若手職員は、実務上の失敗経験が少なく失敗そのものを
イメージしにくいことから、実際に起こりやすい失敗例を示した上で対処
方法を具体的に教示するなど、実際に失敗した際に適切に対処できるよう
な効果的な教養を行うこと。
イ
中高年等のベテラン職員に対する教養
中高年等のベテラン職員に対しては、誤った経験則・知識に基づき失敗
に対処しようとすることを防ぐため、ベテラン職員がとりやすい誤った対
処方法を具体的に示して誤りを認識させた上で、正しい対処方法を教示す
ること。
(3)
警察学校における教養の実施
学校 教養における書類作成訓練を始めとした授業等において、リカバリー教
養を行うこと。その際、具体的な事例を示して対処方法を説明した上で、適切
な措置を模擬的に実施させること。
(4)
教養実施状況の検証
本部教養担当課においては、警察署、執行隊、警察学校等への積極的な巡
回指導等を通じてリカバリー教養を行った指導者及び教養を受けた者からの
声を聴取するなどし、警察署等におけるリカバリー教養の実施状況について
検証を行い、その結果をその後の教養に反映させ、真に教養効果が上がるよ
う努めること。
(5)
指導者層の強化・充実
教養効果を上げるためには、指導に当たる警部、警部補等の中級幹部の指
導力の向上が不可欠であることから、警察署等への巡回指導や警察本部等で
の研修等を中級幹部に対して実施するなどし、警察署等における指導・教養
体制を強化・充実すること。
(6)
失敗対処ハンドブック等教養資料の作成・活用
対 象 と な る 失 敗 の 種 類 及 び 適切な措置を記載した 教養資料を作成し、リ カ
バリー教養の実施に当たって、これを活用すること。
あわせて リ カ バ リ ー 教 養 の 対 象と な っ た 職 員 以 外 の 職 員 も同資料を 活用で
きるよう、 警察WANシステムの電子掲示板 等に掲載するなど、広く 活用を図
ること。
(7)
関係課等の連携
教養担当課、監察部門及び業務主管部門(以下「関係課等」という。)は、
教 養 資 料 の作 成 等に 際 し、「 懲戒 処 分 事案 の 情報 共 有要 領 」( 平 成24年 5 月2
5日付け警察庁丙人発第203号別添)に基づき共有された事案を活用するほか、
失敗への誤った対処事例について、その背景及び問題点、当該失敗への適切
な対処方法等リカバリー教養に資する情報を共有する仕組みを構築するこ
と。
(8)
教養資料の継続的な見直し
教養資料については、掲載すべき教訓事例や失敗への対処方法が常に最新
のものとなるよう、関係課等が連携し、平素から継続的に見直しを行うこと。
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リカバリー教養の積極的な推進について