2011年6月4日
©Toshi-Kinoshita
東日本大地震、福島原発事故の中で
考える近隣諸国との防災協力―
上海、浙江省での講演活動から
@NEASE-NET 18回政策セミナー
早稲田大学産業経営研究所
木下俊彦
2011年3月29日
@上海社会科学院
©Toshi-Kinoshita
<第1部>
東日本大震災(M9地震、大津波、
福島原発事故)と中国への教訓
早大中国塾塾長・元早稲田大学大学院教授
木下俊彦
今回の大震災のファクツ
津波で被災した釜石市の惨状
被災後9日後に発見された
80歳の女性
むつ
三沢
宮古
とくに赤線内地域は
地震・津波で道路分
断、被災者孤立
南三陸町
仙台
福島原発1号
東京
大地震+大
津波発生
釜石
地震、
津波
震源
東ど 震 日
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未曽有のM9の大地震よりも、
大津波の災禍の方がはるかに大きかった
• 世界史上4番目、日本史上最大の強度の大地震。
• 長年の「耐震構造化」政策は効果発揮。手抜き工事で、
簡単に倒壊した大きなビルなどはなかった模様。
• M9.1スマトラ沖大津波、22万人死亡、M8四川地震で7
万人死亡、行方不明1.8万人死亡(特殊地形が影響)
• 現在の日本の農村は完全に「車社会」となっており、ガ
ソリン、灯油の不足で数々の悲劇。今後に大きな課題。
• 津波対策:数々実施したが、実際の津波は「想定」をは
るかに超えた。最高23mの津波も襲来。人間、住宅・家
財、田畑、道路多数が流出。福島第1原発、津波想
定水準を09年に5.7m(従来、3.1m)に引上げたが、最高
14mの津波が来襲、プラント冠水、「想定外」事態に。
大津波による原発事故:
混乱と「人災」の教訓
大震災前の防災教育
福島原発3号炉への放水
原発事故保全員
福島原発事故要因と教訓
1. 多重防護コンティンジェンシー、円滑に作動せず。Why?
2. プラント設計・製造技術に問題があったか?----70年にGEデザ
イン・製造技術でスタート。日立、東芝は改良を重ね、プラント
製造技術で、両メーカーらは米企業(GE、WH)を超えたとされ
たが--(米国では、スリーマイル原発事故後、原発生産停止)
3. 大地震で、原子炉は自動停止。しかし、(1)津波による冠水で、
自動冷却モーター用非常用電源稼働せず、(2)外部電源取り
込みに時間浪費。津波想定基準5.7mが甘かったのか、非常
電源の位置に問題があったのかなどにつき厳密な検証必要。
4. (1)効率優先で原子炉集中(1か所に6炉)。(2)使用済燃料
置場も同じ場所(むつ小川原再処理施設建設の遅れによる)
5. 東電は電気事業法で設置された地域独占特殊民間企業、経
済産業省が監督。電力価格はコスト+適性利潤。原発は政府
の決めた「クリーンエネルギー」のスター的存在になったが、欧
米での大原発事故後、東電は地元社会融和に苦戦の連続。
福島原発事故の「人災」部分
• 東電の初期判断に誤り、さらに、対政府報告遅延。
• 冠水で非常用発電機機能せず。また、すぐ到着した外
部電源搭載車はコード届かず。体制整備に時間を浪費
した。
• 原子炉格納庫は破壊免れたが、使用済燃料液漏れが
発生、放射能物質が外部漏出。さらに、東電の単純「指
導ミス」で作業員3人が燃料液で被曝(3月28日退院)。
この件でも、東電の官邸への連絡は遅延。
• 官邸に原発のプロおらず、東電をうまく指導できず。
• 経産省内のエネ庁(原発推進派)と同省の外局・原子
力安全・保安院(安全確保が目的)の間に「原子力村」
の論理が働いているのでは。
福島原発の放射能汚染事故
レベル5*
1.関東圏放射能汚染リスクと退避範囲
すでに、IAEA、英国政府顧問、米原子力規制
委(NRC)、韓国原子力安全技術院は、日本政
府の退避範囲(20~30キロ)は適切と発表。
2.米国の退避範囲と日本政府とそれとの差はな
ぜ出たか?
米国、自国民の安全という観点から、国内(暫
定)基準(80キロ)に準拠、退避範囲を決定。
レベル5* IAEAの定めた「施設外にも影響を与える事故」に該
当(異論も)。レベルは1~8まであり、「チェ」事故はレベル7。
元米原子力規制委放射線評価部門責任者
レイク・パレット氏:「スリーマイル時より深刻」
• 汚染除去作業に数十年、費用は数十億ドル要するだ
ろう。スリーマイル島(TM)では、原子炉1基。福島で
は3基の原子炉が過熱。TMでは、発生した水素をビ
ル内に閉じ込めた。福島では格納機の密封性が低下
。TMでは、使用済燃料のプールは空だった。
• TM事故では、原子炉で何が起こったのか分からず、
避難指示がなされたのは2日後。
• 福島原発、原子炉の冷却作業を優先させるべき。
• 米国政府は、日本政府の指定より広範囲の80キロ以
内の米国民の退避を呼びかけ。過度にコンピューター
解析に依拠した判断で、日本市民に恐怖を与えた。
(『毎日新聞』11年3月22日付に掲載)
反原発派・米「社会的責任を果たす医師の会」
元会長 I. ヘルファンド博士の見解と勧告
• 自然界に存在する放射線も含め、安全な放射線量など
あり得ない。放射線を浴びれば、発癌リスク増大。福島
第1原発で放射された放射線物質は、現時点では、一
般住民の健康に与える影響は極めて少ない。
• 原発から20キロ以内住民に退避を求めた日本に対し、
米国は80キロ以遠退避勧告。だが、地震や被災地を抱
えた日本で原発から80キロ以内に住む人たちを退避さ
せることは非現実的。
• 問題は、福島原発の制御不能の継続。炉内燃料棒、使
用済燃料棒が火災起こせば、大量の放射能物質が放
出される。人間は完全なシステムを作れない。使用済
み核燃料は核兵器製造とも関係する。世界は原発依存
から脱却すべし。 (『毎日新聞』11年3月25日付)
高まる日本の原発緊急危機管理体制議論
• 今回経験を踏まえて、「想定外」の自然災害/原発事故
などの緊急時に、首相(官邸)などの「司令部」に、電力
会社の保有する原発の処分(廃炉など)権限や民間資
機材の動員などの権限を付与すべきか。
• 原発の「発電部門」のみ(準)国有化すべきか。
• 福島原発の最終的落ち着きいかんで、政府への緊急
危機管理権限付与の強度は変わるだろう。情報一元化
による、政府権限強化は間違いなく立法化されよう。
• 米国:9.11以降、臨戦体制立法を行っている。
• 中国:10年に国家総動員令を立法化済(ただし、中央
軍事委、国務院、全人代常務委員会の3者の合意条件
付き)。
福島原発事故と国際社会:今後の
世界の原子力、エネルギー政策
への影響
大津波に見舞われ大事故を起こした
福島原発1号炉
日本では、時々刻々、各地の放射濃度が発表され、
住民はそれらも見つつ行動を決めている。(例)
福島原発事故、86年のチェルノブイリ原発事故と
は異質。欧州には「チェ」原発トラウマあり、内政
問題化。脱原発派、日本官民の対応を激しく批判
ソ連(現:ウクライナ)のチェ原発4号炉で炉心
が溶融後一瞬のうちに爆発。広島原爆約500
発分相当。放射性物質が撒散、欧州全体を
「核戦争」の恐怖に。数千人が死亡(未だに秘
密)、多数の被曝者を生んだ。後に決められ
た国際原子力事象評価尺度(INES)の最悪の
レベル7。放射性降下物がウクライナ・白ロシ
ア(ベラル‐シ)・ ロシアを汚染。ソ連政府の
対応の遅れも相まって、被害が西欧に拡大・
広範化、史上最悪の原発事故に。
(注)宮崎慶次阪大名誉教授(原子力工学):
「『チェ』事故と福島原発事故は全く異質」。
チェルノブイリ発電所
4号炉、86年4月爆発
今後、世界中で、反原発派が勢いづくだろう
• 新設、増設の場合、立地、技術、炉の集中度、
コンティンジェンシー対策、住民教育が重要な
要素になろう。原発技術と安全対策の再点検
• 現在反原発ムード強いのはドイツ、スイスなど
• 安全確保コスト上昇から、原発建設・維持費用
が著増仏・日・韓・中・ロのインフラ輸出戦略
中の原発ビジネスの減速は必至。
• 当面、石油、天然ガス、良質石炭、風力、太陽
光への依存度が増える中印など新興国や最
貧国などの総エネルギーコスト増大へ。
対日緊急震災支援(例示)
• 100以上の国・地域・機関からの支援表明あり。
• 米国:米援助隊144人。米軍1.8万人。原子力空母、9
隻の艦船を三陸沖に展開、人員救出、必要物資投下
に従事、空中からの原発撮影用無人偵察機提供。原
発専門家39人派遣(なぜ、米国に専門家多いか?)
• 韓国:救援隊107人、任務終え帰国。硼酸53トンなど。
• 中国:救援隊(医療部隊)15人、任務終え帰国。3000
万元相当救援物資、ガソリン1万トン、重油1万トン供与
。さらに、ミネラルウオーターなどの無償援助。
• ロシア:第1陣161人、毛布1.7万枚。LNG10万トン供給
増。プーチン首相、11年以降の天然ガス輸出の対日シ
ェアアップ指示。
東北の部品工場などサプライチェーン
分断による海外への影響(例)
• GM(ルイジアナ・ピックアップトラック)工場:日本から
の部品供給が止まり、当面、3月21日から1週間生産
中断を決定。トヨタ(米)も追随か。
• アップル、サムスン電子、LG電子、現代自動車、ノキ
ア:日本製液晶部品不足で稼働困難に。
• ボルボ、VW、フィアット:日立化成製のスイッチ・コン
デンサーに依存。
• タイの日系自動車クラスター:鋼鈑、鍛造品などが不
足しそう(当面、残業減少で対応)
• ベトナム・キヤノン:部品不足で減産か。
• 中国商務部も、日中貿易への影響に懸念。
中国の東日本大震災・福島原発報
道と今後の原子力行政への影響
中国での日本の大震災報道
• TVの実況で、大震災に見舞われた日本人の冷静な
対応を連日報道。津波から中国人研修生を退避させ
たあと、自らは津波に飲み込まれ死んだ佐藤氏などに
ついても繰り返し放映。中国全土で大きな反響。
• 過大な風評パニックも:食塩はヨウ素を含み、放射能
障害に利くといううわさで、1袋1元くらいの食塩が10倍
以上に。全国の小売店から食塩はなくなった。
• 福島原発事故に関して、日本政府の指導力不足・開
示情報不足、東電の判断・対策への批判報道多い。
• 3月18日午後、胡錦濤国家主席が、弔意を表すため、
在中国日本大使館で記帳。丹羽大使とも会談
http://www.gov.cn/ldhd/2011-03/18/content_1827307.htm
中国での福島原発事故報道:
今後の原発建設計画への影響
• 中国政府(国務院)は、稼働中原発の点検と、未承諾
原発建設の一時休止を発表(「安全基準」をつくり、そ
れに合致しているかどうかチェックする)。現在、27基
の原子炉を建設中 (世界で建設中の原子炉の41%)。
そのほか、計画中の原子炉が50基(100基説も)ある。
なお、中国には「原子力法」はない。
• 一方、中国エネルギー局・劉鉄男局長や、環境保護局
・超力軍次官は、原発発展計画に変更なしと言明。原
発推進派のいい分:(1)福島原発事故の経験を、今後
の中国の原発政策に織り込む、(2)中国新原発は福
島原発より優れた技術を使用、(3)各原発間の緊急協
力体制を作る、(4)中国の特定地域は大地震なし。
日本の大地震の示唆:陸啓洲中国人民政治協商会
議全国委員・中国電力投資集団公司社長発言要旨
今回の日本の大地震による原発への影響は3つの示唆。
(1)「非能動」安全システムを採用している第三世代原発技術*は地震に対して
第二世代技術より安全。
(2)今後、原発企業の安全対策をしっかり行う。福島では、「大地震で日本の11
基の原子炉が自動的に運転停止。一部はディーゼル油による緊急電源が正常
に作動せず、冷却水の循環に影響を与え、炉内余熱を正常に放出できなくなり、
温度が上昇、放射性物質の漏出さらに原子炉溶融、爆発の危険性がある」。
(3)各原発間の緊急連携を強化する。「帰属の異なる企業の原発の間でも横の
連携を強め、特に緊急時の連携の仕組みを確立すべき。現在、中国はこの面の
仕組みに欠けており、国レベルで推進する必要がある」 (北京3月12日発「新華
社」)
*フランスの技術で、独自設計の加圧型。
(備考)広東省大亜湾原発責任者発言(3月18日記者会見):「大亜湾原発は、
福島原発に比べ20年設備が新しく、広東地区は地震も最大M4ゆえ安全」
世界的には、脱原発派増大
• 米国:TM事故後30年間原発建設停止で製造技術喪
失。オバマ大統領は、原発を重要「クリーンエネルギー
」と位置づけ、原発建設再開を進めていた。福島原発
事故に衝撃、同原発からの放射能拡散阻止など対日
支援と国内原発点検を決定。国内では脱原発派増加
• EU、域内14カ国で稼働中原発143基全てを対象に
共通評価基準で、「安全性テスト」を年内実施。
• ドイツ:3つの州選挙で、脱原発の当否が焦点に(脱原
発派大勝)。イタリア:原発再開を1年延期。スイス、3
月17~19日の調査で「将来、原発廃止を」が87%(0
9年調査では73%が「必要」と回答。原発8基稼働中)
• 韓国:現在の原発耐震基準はM6.5。見直し必至。
• インド:「慎重対応必要、最終的に原発廃止は誤り」
東北大震災・福島原発事故の
中国への教訓
1. 全国民、児童の防災教育・防災訓練強化の必要。
(被災地となる可能性ある)域内防災協力の強化。
2. 稼働・計画中原発の安全性確認。原発政策の見直し
3. 日常の官産学の緊密な協力と公平な第3者機関に
よる政策点検必要(「原子力村」的癒着を回避せよ)。
4. 「情報の非対称性」を作らぬため、情報の集中、「必
要にして十分な」情報の内外への即時公開が必要。
5. 大地震、大津波には、多数の救援ヘリ、燃料が必要
6. 原発専門家育成必要。中国では専門家、大量不足
7. 緊急時海外支援受け入れ基準の常時整備。近隣国
との共同防災訓練も。
8. 高エネルギー価格時代に適合するWay of Life・産業
構造、省エネ・資源技術のR&D強化が必要。
緊急国際金融協力体制構築も必要
• 3月18日のG7、財務大臣・中央銀行電話会合
で、国際為替市場での協調介入による円高更
新阻止を決定。直前数日で、欧米当局の考え
が大きく変わった(原発事故の予想外展開と、
根拠なき膨大な為替投機に欧米当局も驚愕)。
• 日本政府(財務相)説明:「日本企業による巨
額の海外資産の売却はあり得ない。為替投機
はファンダメンタルズを反映せず。今回、日本
経済は大打撃を受けたが、必ず復活させる。
国際社会の支援に感謝する」
上海社会科学院講演時に出された質問
1. (上海理工大学教員)福島原発4号機で水素爆発が
発生した。日本では、燃料棒全部を一緒に動かし、使
用後一括処理。中国は、1本ずつ処理する方式を採
用しリスクを軽減。日本方式に問題があるのでは?
2. (上海商務院スタッフ)今回の震災などによる、農村の
救済はどういうようになされていくのか。その資金はど
こから調達するのか。
3. 日本の原発政策は、今後どうなるのか。
4. (上海師範大学教員)自分はかつて日本に居住。日本
メーカーは原発プラントづくり・対策面で高い技術集積
をしていたと認識。福島原発事故処理にあたり、東芝
や日立スタッフがの顔が全く見えない。なぜか。
(続)
5.日本の東北地方の被災によるサプライチェーンの断
絶は世界経済にも影響を与えつつあるとのことだった
が、その回復にはどれくらい日時がかかるのか。
6.今回の被災で日本経済は多大な負の影響を受けた
が、日本の金融面にどういう影響を与えるか。また、
円レートや日本の財政への影響・展望は?
第2部:東日本大震災と福島原発事故
---その後の日本。日本以外近隣国にも原
発事故リスク日中韓原発防災協力へ---
福島第1原子力発電所の現状
原子炉
建屋
原子炉の
燃料棒
1号機
水素爆発
炉心溶融判明 • 外部電源で原子炉に真水注入
(汚染水漏れ) • 格納容器への窒素注入
2号機
壁に損傷
(汚染水
漏れか)
炉心溶融か
• 外務電源で原子炉に真水注入
• ピット下部に土壌固化剤を注入、
汚染水流出が止まる。
3号機
水素爆発
炉心溶融か
• 外部電源で原子炉に真水注入
• 圧力容器温度が異常上昇
(プルサーマル)
対策・状況
4号機
火災(水素 なし
爆発か)
• 使用済み核燃料プールで高い放
射線、温度上昇。
5,6号機
維持
損傷なし
• 冷温停止状態
• 低濃度汚染水を海に放出
-----
• 低濃度汚染水を海に放出
集中廃棄物
処理施設
----
(出所)『日本経済新聞』 11年4月7日付、16日付ほかから木下作成。
「3.11」災禍の教訓と今後考慮すべき事項
• 世界史上4番目、日本史上最大の地震と津波。死者
1.4万人、行方不明1.2万人(M9.1スマトラ沖大津波、
22万人死亡、M8四川地震、7万人死亡、行方不明1.8
万人)。世界から見れば、原発事故の影響が最大。
• 成功部分:(1)「耐震構造化」政策は概ね効果発揮。
(2)小中学生生存率98.8%(防災訓練成果)、(3)被災
者の秩序ある行動。(4)意義ある公共放送、ツイッター
• 今後の要考慮事項:(1)住民、国民(世界)への警報、
通告システムのありかた。(2)地震対策、津波対策
新しい復興理念。(3)道路崩壊(救援不能+「車社
会」農村の機能停止)対策。 (4)原発対応:原因究明、
各種リスク・コストを織り込み、新エネ政策の策定へ+
原発行政(緊急時の政府権限も)、電力会社のあり方。
日中韓・首脳宣言中、原発関連部分
(11年5月22日)
• 最大限の透明性をもって原子力施設の安全運転を続
ける。原子力エネルギーが引き続き重要な選択肢だと
認識する一方、安全第一の原則は保持。
• 日本は最大限の透明性をもち国際社会に情報提供
継続を保証。中韓は日本の努力を支持。原子力発電の
安全強化へ専門家協議を推進。
• 原子力安全に関する情報共有を強化。緊急時の早期
通報の枠組み構築と専門家交流について協議開始。原
子力事故での製品の安全性には科学的証拠に基づく対
応を慎重にとることが重要との認識を共有。
• 北朝鮮のウラン濃縮計画への懸念を表明。真摯で建
設的な南北対話が重要。
韓国紙、中国の新設原発位置に強い懸念
中国の原発、二重災害の可能性あり
ダンル‐断層
天災
1. 地震:ダンル‐断層の近くに原発を拡大、
地震発生時に原発事故の可能性
2. 津波:台湾の近くで地震が発生すれば、
中国の海岸になる原発は津波に見られ
る。
3. 火山:白頭山が火山活動に入れば,延
辺などの原発が危険。
人災
1.原発建設の工期短縮・経費軽減で手抜
き工事
2.原子炉の形が様々で管理統一が困難
3.原発事故マニュアルが不在。
韓国地質資源研究院イ・ユンス博士:「山東省か
(出所) 『朝鮮日報』11年4月6日付。
ら満洲、沿海州につながる『タンルー断層』はプレ
ート内部だが、境目の衝突エネルギーが伝われ
ば、大地震発生の可能性あり」。中国の新設原発
は、この断層近くに次々と建設されようとしている
福島原発の教訓:
中国福建省の例
• 福建省政府は、原発5キロ以内を「人口制限
地区」に設定、団地、病院、老人ホーム、観
光施設、飛行場、刑務所、港湾施設、化学工
場の建設禁止。
• 同省(寧徳市、福清市)では、12年から原発
7基が順次稼働開始。
近隣国の状況:中国・広東で新規原発
稼働へ…福島原発事故後初か
【香港】中国大手原発会社、中国広東核電集団は同社HP上で
、広東省深圳にある嶺澳原発で6月15日から新たに原子炉
1基を稼働させると発表。福島第一原発事故後、新規稼働
する世界初の原発になる可能性。
•
同原発では、3基の原子炉が稼働中。新たに稼働する原
子炉は加圧水型、100万KW級の発電能力。仏アレバの技
術を導入して製造。06年に着工、本年5月3日、送電試験に
成功した由。
•
原発を重視する中国は、福島原発事故を受け、新たな原
発建設計画の承認を一時停止することを決めたものの、建
設推進の基本方針は維持している。
(『読売新聞』 11年5月10日付)
木下期待:政産官学は、短中長期の
復旧の道筋と将来ビジョンを示すべし
• とくに福島原発事故の収束パスの内外への提示
• 被災地の新防災型で、住みやすいコミュニティづくりビ
ジョンの提示と実施計画のリンク、企業再建への国家
支援とそのための大まかな資金調達見通しの提示。
• 復旧・新展開時における日本の孤島化避けよ。より開
かれた社会を目指す政産官学の決意表明。国民への
「必要にして十分な」情報提供、対外的にも当然必要
• 上記を踏まえた新たな教育体系と家庭教育。
参考文献など
1.
福島原発で高濃度汚染水の流出止まる、低汚染水放出は1万トン近く
http://jp.reuters.com/article/jp_quake/idJPJAPAN-20455320110406?rpc=131
2.今夏の計画停電は原則実施せず、セーフティネットに移行=経産省幹部
http://jp.reuters.com/article/jpEnvtNews/idJPJAPAN-20454820110406?rpc=131
3.汚染水放出、説明不十分との指摘真摯に受け止める=官房長官
http://jp.reuters.com/article/jp_quake/idJPJAPAN-20454320110406?rpc=131
4. 福島原発に関する大前研一氏の見解
http://www.youtube.com/watch?v=8GqwgVy9iN0
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20110404/265766/
5. NRC: US 50-mile evacuation based on assumptions
http://news.yahoo.com/s/ap/20110407/ap_on_re_us/us_us_japan_evacuation
6. 国際P2M学会での大震災・福島原発事故に関するディベートの紹介。
http://www.iap2m.jp/cgi-bin/info/info_top.cgi
ダウンロード

PPT資料 - 北東アジア研究交流ネットワーク(NEASE-Net)