銀河中心とリッジの鉄輝線放射の謎
ーラインX線天文学の歴史と展望をまじえてー
小山勝二(京大・理)
X線分光天文学の目覚め
K10-13号機(Sep. 1977: 世界初の宇宙搭載用GSPC)でLocal
Hot BubbleからOVII輝線を発見。つまり高温プラズマを実証
鉄学の始まり
 Tenma
Galactic Ridge Emission の Scale Height と l-分布
 Lx ~ 1038 erg/s , kT~10 keV, TE ~ 1054 erg
銀河系内の超高温プラズマ(約1億度)の発見
(圧力: nT = 106 K/cc !!)
これまでの星間空間の概念は102 Kの中性ガス領域と104 Kの電離領域の
2相安定
(nT = 103-104 K/cc)
銀河中心
銀河内円盤
eV
keV
Line
Center
keV
kT
(Temperature)
kT
EW
eV
鉄輝線エネルギーは電離平衡プラズマより低い(kTに関係ない?)
等価幅も電離平衡プラズマより小さい
非平衡プラズマ or 低電離の輝線を含む?
 非熱的放射がある ?
電波SNRの表面輝度分布
 隠れたSNRが銀河面に大量にある?
高温(HardX線)放射のSNRは発見
できず。 その代わりに
● 非熱的X線SNRの発見, HESSの結果
● ”Diffuse”はPoint Sourcesの集まり
ではない (Ebisawa et al.)。
他に高温拡散X線源は?
 星形成領域からの高温
放射を発見
(オリオン星雲)
Galactic Center
●Galactic Center
Emissionは明らか
に広がっている。
●Ridge Emission
と同様に鉄輝線は
一定(6.7keV)では
ない。
Ridge,Galactic Center,Point Sources のスペクトル
GC Diffuse(ASCA-SIS)
Koyama te al. 1996
Ridge Diffuse (ASCA-GIS)
Astro E2 (XIS)に期待
3輝線の混合比が
GC Point Sources(ACIS)
場所によって違う?
Muno et al. 2004
Point Sources の
正体は
Intermediate
Polar?
でもDiffuseの10%
程度しか説明でき
ない(Muno et al.)
Summary of Previous Works
● Galactic Ridge と Center Diffuse Emission
はよく似たスペクトルを示す。
● 共にPoint Source の集まりでは10%のFlux
しか説明できない。
● 寄与している Point Sourcesのスペクトルは
Diffuse のそれと酷似している。
Likely 起源はIntermediate Polarだろう。
● Diffuse スペクトル中の鉄輝線は 6.4 , 6.7, 6.9
keVの混合だろう。
その比が場所によって異なる。
6.4 keV の起源と 6.7,6.9 keVの起源は別?
低電離の
鉄輝線
(6.4keV)
の起源は?
X線反射星雲(光電離)
vs(反論)
荷電粒子(衝突電離)
反応の断面積のZ依存性は:光電離はZ-2.3 衝突電離 はZ-4.3
( 反応断面積に寄与する入射X線、または電子線、のエネルギーはZにより異なる。
X線吸収の断面積 Z5 は同じエネルギーのX線に対するもの)
衝突電離
電子(個数スペクトルE-2)が厚いガス雲に衝突、各元素の等価幅は
O,Ne, Si, S, Fe : 360, 110, 70, 40, 290 eV
等価幅比は(Fe=1): 1.2: 0.38: 0.24: 0.14: 1 (Tatischeff et al.2002)
光電離モデル
K殻電離の断面積のZ依存性はZ-2.3だから、元素の等価幅比は衝突電離の値
に(Z/26)2 倍した値、 即ち O.Ne, Si, S, Fe : 0.11: 0.06: 0.05: 0.04: 1
(光電離では鉄以外の中性Kα輝線の放射はほとんど期待できない理由である。
逆に鉄以外の中性Kα輝線の放射が検出できれば、その起源は衝突電離)
しかし酸素(O)から硫黄(S)までの中性Kα輝線のエネルギー領域には、多数の
輝線が存在し、その分離が難しい。
He-like Si-Kβ=2.183 keV, 中性のS-Kα=2.308 keV, H-like Si-Kβ線=2.376 keV
⊿E=124eV,
68 eV
(CCDでは分離不能)
銀河中心、リッジの輝線の起源: 0.7-0.8keVプラズマ(高電離Siが強い)の寄与
は深刻な問題。 この困難はXRS(分解能6 eV)で完全に解決する。
XRS観測により“銀河中心付近の中性鉄Kα輝線の起源が光電離か電子衝突
電離か”という論争に最終結着がつく。
6.4keV Line
● 光電離
(輝線や吸収端などの
Fine Structure)
● 電子衝突電離
(多元素のGlobal Structure)
Prospect of XRS
輝線や吸収端などのFine
Structureと多元素の
Global Structureで
解明できる
6.7keVと6.9 keV
高温プラズマかイオン(宇宙線)の電子捕獲(荷電交換)か
Prospect of XRS
鉄の Fine Structure:FeXXVI,FeXXVに対応する
輝線の強度比とTriplet線構造(satellite Lineの存否)
観測と比較する
ためには
物理プロセスを
丁寧に追いかけ
た計算が必要
非熱的放射の課題(Ridge=New SNR, Center ??)
宇宙線加速=巨大ブラックホール(100万-10億の太陽)
最も近い巨大ブラックホールは天の川の中心にある
ブラックホールの加速の最も象徴的な現象は相対論的
ジェット個々の粒子も加速(1020 eV)されるに違いない
3
2
1
銀河中心
See Poster 32
Senda et al.
銀河中心には確かにTeV以上の電子がいる:
SNRs or else
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銀河中心PPT