鈴木克彦研究室
・理論系
・研究分野:
ハドロンを中心とする素粒子・原子核
物理及び関連する宇宙・天体物理
ミクロの世界
u
陽子,中性子,・・
d
中間子
原子核
10
−13~14
ハドロン
m
10−15 m
u
クォーク
~ 10−17 m
あらゆる物質は複数のクォークと、それを結び付け
るグルーオンが結合した状態として存在する。
例えば、物質の根本的な構造を理解したければ、
クォークの力学を知る必要がある。
標準模型 = QCD + 電弱統一理論
6種類のクォークと6種類のレプトン
が
「強い力」、「電磁気力」、「弱い力」
で相互作用する理論体系
特に「強い力」の理論は
量子色力学(QCD)
・相互作用が強過ぎて摂動論が使えない
⇒「クォーク閉じ込め」など不思議な非摂動現象
クレイ数学研究所のミレニアム懸賞問題の一つ
$100万の懸賞金
「質量」とは何だろう?
物質の質量は、内部の陽子、
中性子、電子などの素粒子
の質量の和に等しい
質量保存の法則
(相対論による補正はある)
要するに簡単ということ!
「ミクロの世界の不思議・・・」
(陽子の質量)~
(クォークの質量和)
×0.01
わずか1%
陽子
の
質量
「強い相互作用の物理」
の不思議さ
この現象は
「真空の構造」や「対称性とその自発的破れ」と深
い関係がある
陽子は3つのクォークの単なる束縛状態ではない
u
真空に無数のクォーク・反クォークの対が凝縮
自発的カイラル対称性の破れにより物質の
質量を生み出す。(南部)
実は「マクロの世界」も不思議・・・
全バリオン物質
(クォークの数)
わずか4%
宇宙
全体
残りはダークマター、
ダークエナジー
宇宙の謎を解く鍵も
「真空の構造」や「未知の粒子」
と関係するはずだが、わかっていない
標準模型で出来ること?
QCD : SU(3)ゲージ理論
Electro-Weak : U(1)×SU(2)ゲージ理論
真空の性質, ハドロンの構造・性質を理解する
通常の我々の世界の性質
高温・高密度の物質の性質を予言する
星の内部、宇宙初期などとも関係する
標準模型を超えるためのstep
高エネルギー散乱など、「どこまで?」が標準模型で
理解できるのか
具体的な研究テーマ
扱う物理系はミクロからマクロまで幅広い
<最近の卒研・大学院生のテーマ>
・強磁場下のクォーク物質とカイラル凝縮
・軸性異常による核子の変形
・中性子星の最大質量
・ゲージ・重力対応を用いた核子の研究
・低次元結晶の安定性とゴールドストーンボソン
・超対称性理論と中性子の電気双極子モーメント
etc.
過去のテーマはホームページで見れます。
http://www.rs.kagu.tus.ac.jp/katsu_s/research.html
1.核子やハドロンは何なのか?
d
u
ハドロン=非常に強い力でクォークと
グルーオンが結びつく量子力学系
そんな単純ではない、真空と一緒に考える必要がある
ある極限では、核子はパイ中間子の波が作
るトポロジカル・ソリトンとみなせる。
量子軸性異常項を通して、有限密度で有限な
磁場を与えると、核子が大きく変形する可能性
中性子星の中で実現?
2.宇宙物理への応用
「マクロな世界を彩る現象」はミクロな物理が鍵
中性子星
超新星爆発
重い恒星が
燃え尽き重
力崩壊を起
こし爆発。
半径10km、質量は
太陽程度の超高密度
~ 1014 [g / cm 3 ]
重力崩壊の途中でニュートリ
ノがエネルギー輸送するメカ
ニズムが爆発の鍵を握る
マクロな重力と、ミクロ
な核力のバランスが星
の質量、半径を決定。
どちらもミクロな素粒子間相互作用が生み出す
圧力と、重力による収縮が引き起こす物理現象。
現在の計算(数値シミュレーション)では
・超新星は爆発せず(不発弾)
・中性子星の質量は、観測値を再現できない。
3.ゲージ・重力対応の応用
d
u
ハドロン=非常に強い力でクォークと
グルーオンが結びつく量子力学系
4次元時空の非可換 =
ゲージ理論(量子力学)
?
解けない!
曲った5次元時空での
古典力学
簡単!
「ゲージ・重力(AdS/CFT)対応」
5次元の古典力学の運動方程式
を解くと、4次元強結合ゲージ理
論の物理量が計算できる (?)
ゲージ・重力対応の応用
曲がった5次元空間の
古典力学の方程式を
解くことで、同じ物理量
が得られる。
5次元
古典的な径路
(Lagrange方程式の解)
曲がった5次元時空での
古典力学
卒研の流れ
・前期:4月~7月
「相対論的場の理論」のテキスト(英文)の全体ゼミ
+ テーマ別の数人のゼミ
・後期: 9月~来年3月
2人のグループで具体的テーマについて研究を行う。
・単なる勉強ではなく、定式化から数値的な結果を
得るまで「自分の力で」やり遂げる
★研究は週1回の授業とは全く違います。日常的に
研究室に参加し、継続して行うのが研究活動です。
卒研いろいろ
・研究に使う道具
相対論的量子力学(場の理論),テンソル計算,
統計力学,数値計算
・向く人
粘り強く、計算が出来る人
知らないことがどんなに大量にあってもめげない人
自分で目標を設定して進める人
・向かない人:
「わからない」、「おかしい」を連発する人
議論を好まない人。なんでもかんでも質問する人
物理とフィクションの区別がつかない人
卒研生の募集について
・テーマに興味があり、傍観者でなく主体的に研究
したい人、毎日真摯に物理ができる人を求めます。
「なんとなく」では研究はできません。
・就職、教員志望の人も歓迎します。いろいろな人
のいる研究室にしたいと思っています。
・配属を希望する人、話を聞いてみたい人は
2月中に研究室に面談に来てください。
(メールで希望日を連絡するのが確実です)
・来年度の所属者
阿武木(助教)、薄倉(非常勤講師)、大学院生5名
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