放射線とは空間を飛び交う素粒子
またはその複合体
代表的な放射線
X線とγ線は波長の短い電磁波の一種
放射線の透過力
元素と核種の違いについて
放射性同位元素と崩壊
カリウム40の場合、原子核に電子が吸収され
て元素が変わる(「壊変」と言います)
時には、原子核から電子が出て元素が変わることも
(「壊変」と言います)
半減期
ヨウ素131の場合:半減期8日
32日(半減期の4倍程度で)で放射能は一桁下がる
8日
16Bq
8Bq
8日
8日
8日
4Bq
2Bq
1Bq
放射線で使われる単位
何時どのくら
い壊変する?
Bq
物質にどれだ
けエネルギー
を与える?
Gy
RI
どのくらい空
気中に出る?
C/kg
R(レントゲン)
生体にどれだけ効
果をもたらす?
Sv
放射線の線量について
線量
放射線がエネルギーとしてどの位吸収されたかを表す単位
グレイ(Gy)(ジュール/kg = J/kg)
*60kgの体重の人体に対して0.012℃の体温上昇に相当
線量当量
人が放射線のエネルギーをどの位吸収したかを表す単位
シーベルト(Sv) = 線質係数(Q)×グレイ(Gy)
Q = 1 (エックス線、ガンマ線)
= 20 (アルファ線)
= 5 ~ 20 (中性子線)
等価線量
放射線防護上では線質係数を放射線荷重係数(WR)に置き換える
シーベルト(Sv) = 放射線荷重係数(WR)×グレイ(Gy)
実効線量
確率的影響を考慮して、さらに組織荷重係数(WT)を導入する
シーベルト(Sv) = 組織荷重係数(WT) ×WR×グレイ(Gy)
放射線は種類によって生物学的効果が違う
放射線加重係数は補正するための係数
放射線荷重係数とは、「放射線の種類や放射線のエネルギーによる「生物学的効果
の違い」を補正するための係数」です。(大きい程威力があるということ)
被ばくの形式
被ばく線量と放射線影響
自然放射線からの被ばくと医療被ばく
DNAの損傷が放射線の生物作用の原因
低線量で問題となる影響は発がんと遺伝的影響
低線量被ばくの発がんの相対的リスク
広島、長崎における骨髄総線量に対する全白血病年間発生率
Brennerら 米国科学アカデミー紀要 2003;100:13761-13766
放射線量とがんの発生率((全固形がん)
100ミリシーベルト以下は安全か?
テレビや新聞で報道されている被ばくに関する専門家のコメントに100ミリシーベルト
を基準として「これ以下の被ばくは問題ない」とするものが多々見受けられる
確かに100ミリシーベルト以下の被ばくでは火傷のような急性症状は出ません。急性
症状について言っているなら妥当な表現です。
しかし、広島、長崎で被爆した人の追跡調査では50ミリシーベルト以下の低線量被
ばくでも発がんによる死亡増加を示唆する研究結果があります。 放射線はわずか
な線量でも、確率的に健康に影響を与える可能性があります。
低線量被ばくについては、日本を含む世界15カ国で40万人の原子力施設作業員
の調査をしたレポートがありますが、これによると、被ばく量が50ミリシーベルト以下
でも発がん率は上昇しています。死亡統計により国民死亡の30 %ががんによる日本
では、10ミリシーベルトを被ばくすれば、がんの死亡率は30.3 %、100ミリシーベルト
の被ばくでは33 %になります。
放射線業務従事者の線量限度 (平成13年度改正)
実効線量限度*
① 100mSv/5年:平成13年4月1日以降5年ごとの区分した
各期間
② 50mSv/年:4月1日を始期とする1年間
③ 女子 5mSv/3月:妊娠不能と診断された者、妊娠の意思
のない旨を使用者等に書面で申し出た者及び妊娠中の
ものを除く
④ 妊娠中である女子
本人の申出等により使用者等が妊娠の事実を知った時
から出産までの間につき、内部被ばくについて 1mSv
等価線量限度
① 眼の水晶体 150mSv/年
② 皮膚 500mSv/年
③ 妊娠中である女子の腹部表面
本人の申出等により使用者等が妊娠の事実を知った時
から出産までの間につき 2mSv
*線量限度
職業被ばくの線量限度:年間死亡確率10-3を超えない、生涯線量1Sv(年間実効線量限度20mSv)
公衆被ばくの線量限度:年間死亡確率約10-5,年間実効線量限度1mSv
職業被曝・公衆の線量限度
地域で異なる自然放射能
自然放射能と白血病
自然放射能と白血病による死亡者数には明らかな相関関係はない
現在、世界各国で放射線についての様々な安全基準がありますが、これらはICRP(国際放射線防護委員会:
International Commission on Radiological Protection)から発表される勧告をもとに決められています。
ICRPは、放射線の安全で有効な利用が行えるよう、放射線防護に関する勧告を ICRP Publicationとして刊行物
の形で公表しています。放射線防護の基本的な考え方は、「放射線は人体に対する有害要因であるが、便益があ
るから利用する。したがって、常に益が害を上回るような形でなければ利用してはならない」ということです。
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2-2,放射線の基本的性質と人体への影響