万国津梁機構
第11回定期講演会
沖縄での鉄軌道の実現に向けて
(株)ライトレール 代表取締役社長
阿
部
等
http://www.LRT.co.jp
2013年4月27日
本日の内容
1.講演者の自己紹介
2.鉄軌道の実力
3.沖縄中南部LRTネットワークの提案
4.LRT実現に向けた根幹
5.LRT実現に向けた新たな視点
6.南北縦貫鉄道の提案
7.実現へのステップ
1
1.講演者の自己紹介
• 参考資料
‒ (株)ライトレール会社案内
‒ 公共交通の活性化に関わる主な業務成果
‒ (株)ライトレール事業目論見(概要)
‒ クルマ社会の次にあるもの
‒ 『満員電車がなくなる日』 紹介
‒ 交通ビジネス塾のご案内
‒ LRT実現方策の提案
2
2.鉄軌道の実力
3
(1)鉄軌道は自動車に勝る
4
①ストラスブール市資料より
• 同人数を運ぶ場合のイメージ
‒ http://www.mlit.go.jp/crd/tosiko/guidance/
自動車
路線バス
LRT
5
②富山県高岡市の皆さん
• 同人数を運ぶ場合のイメージ
‒ http://ractama.cocolognifty.com/photos/ractama08/
自動車
路線バス
LRT
‒ 自動車の空間利用の非効率は明々白々
6
③自動車の弱点
• 空間利用の非効率の他に
‒ エネルギー利用の非効率
‒ 環境負荷の大きさ
‒ 交通事故の頻発
‒ 車を運転できない人の移動制約
‒ 中心市街地の衰退
‒ 運動不足による不健康
7
④沖縄本島中南部都市圏の人口集積
道 県
市町村
人口
[万人]
沖縄本島中南部地域
(読谷村・うるま市以南)
北海道
札幌
宮城
仙台
新潟
新潟
静岡
静岡
浜松
岡山
岡山
広島
広島
北九州
福岡
福岡
熊本
熊本
※2010年国勢調査による。
面積
[k㎡]
人口密度
[人/k㎡]
113
474
2,386
192
105
81
71
80
71
118
97
148
74
1,121
786
726
1,412
1,558
790
905
489
342
390
1,714
1,335
1,119
506
513
900
1,301
1,993
4,330
1,889
• 沖縄中南部は鉄道が特性を発揮できる
‒ 自動車主体の交通体系ではいけない
8
(2)地下鉄が最適か?
9
①交通の地上と地下の使い分け (現状)
‒ モノの運搬が地上と高架、ヒトの移動が地下
10
②交通の地上と地下の使い分け (本来)
‒ ヒトの移動が地上と高架、モノの運搬が地下
11
③地下鉄の不経済・低利便性
• 用地費を除いた複線km当り事業費
‒ 地下鉄:250億円
‒ 高架鉄道・モノレール:80億円
‒ 地平LRT:30億円
• 同じ事業費を投じて
‒ 地平LRTは地下鉄の8倍のネットワーク
• 地平LRTの他のメリット
‒ 駅間距離を短くできる
‒ 道路からすぐに乗降できる
‒ 都市景観のシンボルに
12
3.沖縄中南部
LRTネットワークの提案
13
①路線計画案
具志川
嘉手納
コザ
北谷
瑞慶覧
伊佐
58号 牧港
屋富祖
普天間新都心
332号
那覇空港
普天間
旭橋
330号
与那原 329号
浦西
首里
南風原
豊見城
糸満
331号
0
凡例
市町村役場
主要交通結節点
自動車専用道路
主要国道
LRT第1期
〃 第2期
〃 第3期
〃 第4期
ゆいレール
〃
第2期
〃
第4期
10
20km
14
4.LRT実現に向けた根幹
15
(1)賢者は歴史に学ぶ
16
①時代を切り拓いた交通の歴史
• 船、鉄道、自動車、飛行機・・・
‒ 移動時間の短縮こそが根幹
• 常に、移動時間の短い交通が長いものを駆逐
• 時代の要請は移動時間の短縮
‒ 道路が渋滞するのは道路が足りないから
• 移動時間を要するのは仮の姿
• 道路を充分に建設すれば渋滞はなくせる
• 解決策は鉄軌道の整備しかない
‒ レトロな路面電車、景色を見ながらのんびりと
• テクノロジーを投じた移動時間の短い鉄軌道
17
②移動時間を短縮する要諦
• 移動時間の内訳
‒ 出発地から最寄り駅
‒ 待ち時間
‒ 乗車時間
‒ 最寄り駅から目的地
• 4つの時間トータルを短縮することが重要
‒ 高速走行
‒ 高頻度運行
‒ フィーダー輸送の充実
18
(2)高速走行
19
①最高速度の向上
• 路面電車を高速化すると安全性に不安
‒ 電車は急ブレーキが利かない
• 車輪とレールの間の摩擦力が小さく滑走
• 鉄輪式リニア
‒ 車輪とレールはそのまま
‒ 左右レール間にプレートを敷設
• 台車下のリニアモータと力をやり取り
‒ 電磁力で減速し滑走なし
• 急ブレーキが利き安全に最高速度を向上
• 加速時も空転なく加速度向上
20
②交差点での停車を最小化
• 従来の交差点優先信号
‒ LRTが近付くと青を延伸または赤を短縮
• 自動車交通を妨げ反対を受けやすい
• 列車ダイヤと道路交通信号をシンクロ
‒ 駅で運賃収受として停車時間を変動させず
‒ 交差点通過タイミングを固定化
• 自動改札+遠隔監視カメラ+自動券売機
‒ 自動車交通を妨げずにLRTがスムーズ走行
• 車内での運賃収受の省略で所要時間も短縮
21
③急行運転
• 駅間距離短く
‒ 出発地・目的地と最寄り駅の間は短い
• 長距離の移動に時間を要す
• 駅間距離長く
‒ 長距離の移動の時間は短い
• 出発地・目的地と最寄り駅の間に時間を要す
• 急行と各停を相互に乗換えられるダイヤ
‒ 主要駅に待避線を設け急行が各停を追越し
急行停車駅
急行停車駅
22
(3)高頻度運行
23
①富山ライトレールの成功
富山(富山駅北)発
• 本数を3.4倍
↓
利用が2.7倍
‒ 市長 「ユーザー評価
の90%以上は本数増」
• 高頻度運行こそが肝
‒ 街のシンボルとなるお
洒落でバリアフリーな
車両は本質ではない
富山港線
47
52 08
23
36 01
00
11
09
04
04
04
08
51 26
32
13
20
32
19本
時
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
計
富山ライトレール
57
35 53
14 24 35 45 55
05 15 25 45 57
14 30 45
00 15 30 45
00 15 30 45
00 15 30 45
00 15 30 45
00 15 30 45
00 15 30 45
00 15 30 45
00 15 30 45
00 15 30 45
00 15 30 45
00 15 45
15 45
15 45
15
64本
24
②LRT第1期区間での提案
急行停車駅間に
小駅が3つ程度あり
急行は最高80km/h、
平均40km/h
旭 橋 発 700
着 703
泊
発 703
安 謝 着 706
発 706
屋富祖 着 709
発 709
牧 港 着 712
701
708
710
717
719
726
728
735
706
709
709
712
712
715
715
718
707
714
716
723
725
732
734
741
712
715
715
718
718
721
721
724
713
720
722
729
731
738
740
747
718
721
721
724
724
727
727
730
719
726
728
735
737
744
746
753
724
727
727
730
730
733
733
736
725
732
734
741
743
750
752
759
730
733
733
736
736
739
739
742
731
738
740
747
749
756
758
805
736
739
739
742
742
745
745
748
737
744
746
753
755
802
804
811
742
745
745
748
748
751
751
754
743
750
752
759
801
808
810
817
748
751
751
754
754
757
757
800
749
756
758
805
807
814
816
823
754
757
757
800
800
803
803
806
755
802
804
811
813
820
822
829
牧 港 発 703 704
屋富祖 着 706 711
発 706 713
安 謝 着 709 720
発 709 722
着 712 729
泊
発 712 731
旭 橋 着 715 738
※赤文字は急行。
709
712
712
715
715
718
718
721
710
717
719
726
728
735
737
744
715
718
718
721
721
724
724
727
716
723
725
732
734
741
743
750
721
724
724
727
727
730
730
733
722
729
731
738
740
747
749
756
727
730
730
733
733
736
736
739
728
735
737
744
746
753
755
802
733
736
736
739
739
742
742
745
734
741
743
750
752
759
801
808
739
742
742
745
745
748
748
751
740
747
749
756
758
805
807
814
745
748
748
751
751
754
754
757
746
753
755
802
804
811
813
820
751
754
754
757
757
800
800
803
752
759
801
808
810
817
819
826
757
800
800
803
803
806
806
809
758
805
807
814
816
823
825
832
• 主要駅で急行と各停で相互に乗換え
‒ 長距離の短時間移動と小駅サービスを両立 25
(4)フィーダー輸送の充実
26
①LRT駅を核としたネットワーク
駅勢圏拡大
500m
1km
600m 徒歩圏
‒ 高速鉄道では
• 駅間距離長く
• LRTもフィーダーに
1.5km
バス・乗合タクシー
駅勢圏拡大
利用の多い路線・時間帯はバス
利用の少ない路線・時間帯は乗合タクシー
27
②乗継ぎバリアの最小化
• 物理的バリア
‒ 移動距離をできるだけ短く
• 時間的バリア
‒ LRTとフィーダーのいずれも高頻度運行
• 経済的バリア
‒ 運賃を通し運賃に
28
5.LRT実現に向けた
新たな視点
29
(1)バス・タクシー運転手の雇用
30
①現状の雇用
• 沖縄本島の旅客運輸車両(平成22年度)
‒ 路線バス721台
‒ 法人タクシー3,281台
‒ 個人タクシー1,383台
• 沖縄本島に居住するバス・タクシー運転手
‒ 1万人弱と推計
• 沖縄本島は約50万世帯
‒ 50分の1の世帯がバス・タクシーで生計
31
②雇用の維持
• 鉄軌道の整備
‒ 雇用を破壊して失業問題を起してはいけない
• LRT栄えて沖縄しぼむ
• 充実したフィーダー輸送
‒ バス・タクシー運転手の雇用を吸収
‒ 現状と同じ労働力で高い交通利便性を実現
• 労働生産性の向上
• 沖縄社会全体の生産性向上
‒ 社会の繁栄の基礎条件
• 沖縄の未来を拓く礎
32
(2)今までの常識は正しいか?
33
①固定観念からの解放が時代を拓く
• 地下鉄を持つことが先進都市の証し
‒ 利便性・経済性を冷静に判断すべき
• お洒落な超低床車両こそLRT
‒ 24座席で2.31億円≒1座席1000万円
• 厳しい運転士免許制度が鉄道を安全に
‒ 人件費が高額となり高コスト体質の根源に
• 安い運賃こそが庶民の味方
‒ 自動車費用の高さを踏まえた運賃設定を
• LRTは赤字事業で財政のお荷物
‒ 便利なものを安く実現すれば事業は成立つ
34
②LRTを実現させる外部要因
コスト
初期投資大
車両高い
人件費高い
常にLRTが割高
(将来)
(現状)
LRT
バス
初期投資小
車両安い
人件費安い
0
LRTとバスの選
択の分かれ目
初期投資大
車両がより安い
人件費がより安い
LRTの普及には、現状の
高コスト構造の打破が不可欠
技術革新と規制改革により可能
N人/時間
輸送量
35
6.南北縦貫鉄道の提案
36
(1) 那覇-名護の所要時間
• 現時点の構想では70kmを60分
‒ 最高130km/h、平均70km/h
• 2005(平成17)年開業のつくばエクスプレスと同等
• 高速道路を飛ばすと50分
‒ 25年掛けて数千億円を投ずる鉄道が60分?
• 1964(昭和39)年開業の東海道新幹線
‒ こだま最高210km/h、平均130km/h (翌年から)
• 2008(平成20)年開業の北京-天津
‒ 120kmを30分、最高350km/h、平均240km/h
• 那覇-名護の1.7倍の距離を半分の時間
37
(2) 那覇-名護30分
• 南北縦貫鉄道実現の要諦と新たな視点
‒ LRT実現の要諦と新たな視点と同様
• 高速走行、高頻度運行、フィーダー輸送の充実
• 地平主体、機能重視車両、運転士免許、適正運賃
• 最高350km/hと言わずとも200km/h
‒ 地平LRTの急行の平均40km/hでは力不足
‒ 駅は数kmおきで各停・急行・特急を運行
‒ 特急は平均140km/hで70kmを30分
• 路線案は次のシート
38
名護市
58号
沖縄市
凡例
那覇市
那覇空港
332号
糸満市
330号
329号
ゆいレール
市町村役場
自動車専用道路
主要国道
西海岸道路
南北縦貫鉄道
331号
0
10
20
30km
39
(3) 走行空間を低コストに確保
• 中南部は沖縄西海岸道路
‒ 鉄道・道路併用に、道路車線を縮減
• 北部は沖縄自動車道
‒ 片側2車線の内の1車線に線路を敷設
• 鉄輪式リニアにより急勾配にも対応
‒ より急勾配を許容し許田IC付近は短絡
• 低コストかつ短期に空間を確保
‒ 土木工事費も最小化
• 糸満-名護の事業費
‒ 60億円/km×75kmとすると4500億円
40
7.実現に向けたステップ
41
(1) BRT~LRT
• 那覇都心-コザの基幹バス
‒ 国道58号・県道81号・国道330号ルート
• LRT実現の要諦と新たな視点を実行
• 現状のバスの利用実績と運行実績の把握が第一
‒ それに基づき理想的な路線体系とダイヤに
• 道路上に線路を敷設してLRT化
‒ 公共交通の有効性が県民に理解された後
• 移動時間短縮の実現が根幹
‒ 運転士免許の規制改革により運営費を縮減
• 鉄軌道の少ない沖縄でこそ特区で実行しやすい
42
(2) LRT拡大~南北縦貫鉄道
• LRT第1期の旭橋-牧港
‒ 徹底的な高利便で県民と来訪者の評価を得る
• LRT第2~4期で中南部の路線拡大
‒ 北谷・嘉手納、沖縄・具志川
‒ 南風原・与那原、豊見城・糸満
‒ 普天間飛行場返還後は普天間新都心へも
• 南北縦貫鉄道
‒ 糸満-那覇-名護の骨格軸を形成
• 80km/hの車を200km/hの列車が次々と追越す
‒ LRTはフィーダー輸送としても機能
43
(3) 再び賢者は歴史に学ぶ
• 日本の人口は
‒ 明治初期3000万人、昭和初期6000万人
‒ 昭和終期1.2億人、60年ごとに2倍
• 東京圏の人口
‒ 明治初期300万人、昭和初期1000万人
‒ 昭和終期3000万人、60年ごとに3倍
• 鉄軌道の充実が社会の効率性を向上
‒ 社会が暮らしやすく、子供を生み育てやすく
• 沖縄も鉄軌道の充実を進めれば
‒ 東京の120年間の歴史を辿ろう
44
鉄軌道は沖縄の未来を拓きます。
最先端テクノロジーを投じましょう。
交通コンサル会社としてお手伝いできます。
45
ダウンロード

プレゼン - 株式会社ライトレール