運輸業界における
非価格戦略の新提案
10ゼミ 本番発表
2009年12月5日
千葉商科大学商品学研究部無形財向笠班
露崎友恵 向笠浩章 菅原裕
1
不況と言われる昨今・・・
有形財の価格競争が目立つ
2
無形財においても価格競争の拡大!?
3
価格競争の激化
昨今、有形財無形財に関わらず
価格競争が激化している。
4
研究の視点
高速道路1000円一律化の
影響をうけている 運輸業界の中でも、
特に価格戦略を行っていると思われる
航空会社に 着目。
ターゲットは国内旅行者とする。
5
値下げ
利益の減少
利益の減少
負のスパイラル
既存顧客の
減少
企業にとって
のコスト増大
企業のイメー
ジダウン(対
債権者含む)
ブランド価値
の低下
以上のことから、
価格競争は企業にとって
不健康な状況である。
7
ここまでのまとめ
• 価格競争での差別化を進めるのは、スライド9で
述べたように不健康な体質である
(問題意識)
• そこできめ細かい非価格訴求型のアプローチをす
ることによって現行の価格訴求型のアプローチよ
りも高い顧客満足度を創造することができるので
はないか
8
既存顧客の維持の重要性
• 新規顧客の獲得には既存顧客の維持よりも
7倍から10倍のコストがかかる (遠藤雄一 2006)
• 5%の顧客を維持することで25%から85%の
利益向上が図られる
(遠藤雄一 2006)
9
サービス・ リカバリーパラドックス
10
目的
サービス・リカバリー・パラドックスの
モデルを基とした新モデルの提案
11
航空会社に関する調査
<調査概要>
• 調査方法
• 調査対象
インターネットweb定量調査
アンケートパネル、18歳〜69歳までの男女。
過去1年間にプライベート目的で<札幌路線>
<福岡路線>を2回以上利用したことがある方。
• 調査期間
2008年3月27日(木)〜3月31日(月)
• 有効回答人数 各路線ごとにJAL/ ANA/エアドゥ/スカイマー
• 実施機関
クの航空会社利用者各社130人ずつ回収
ヤフーバリューインサイト株式会社
12
価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
航空会社選択時の重要項目
(東京~札幌間)
13
価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
航空会社選択時の重要項目
(東京~福岡間)
14
ANA
JAL
スカイマーク
28,200円
28,200円
17,800円
※2009年11月13日現在
ANA
JAL
スカイマーク
29,800円
29,800円
17,800円
※2009年11月13日現在
15
旅客輸送実績(2008年8月:東京札幌間)
東京-札幌間
旅客者数
500,000
400,000
300,000
200,000
100,000
0
JAL
航空会社
JAL
ANA
エアドゥ
スカイマーク
ANA
エアドゥ
旅客者数
400,803
370,714
32,487
21,079
スカイマーク
旅客者数前年比(%)
100.1
100.1
112.3
54.9
16
旅客輸送実績(2008年8月:東京福岡間)
東京-福岡間
旅客者数
300,000
200,000
100,000
0
JAL
ANA
スカイマーク
航空会社
旅客者数
旅客者数前年比(%)
JAL
293,380
104.9
ANA
291,349
102.9
スカイマーク
40,567
78.2
17
価格訴求のアプローチ
18
非価格訴求のアプローチ
価格訴求のアプローチ
19
非価格訴求のアプローチ
航空会社に対する魅力値の変化
• 航空会社を利用する前
- 非価格訴求のアプローチに対して意識しつつ
も、価格訴求のアプローチに魅力を感じる傾
向があることがわかった。
• 航空会社を利用した後
- 利用する前とは逆に、非価格訴求のアプロー
チに魅力を感じる傾向にあることがわかった。
20
航空会社を選ぶ基準と満足度のスライドを考察
消費者は非価格訴求のアプローチを
求める潜在ニーズを持っているのではないか
航空会社を利用する前 価格訴求>非価格訴求
航空会社を利用した後 価格訴求<非価格訴求(スライド14の要約)
(考察)
・航空会社を利用した後の非価格訴求の満足度が、利用する前の価格訴求・非価格訴求
の満足度よりも高い数値であることがわかった。
・JALやANAについては、非価格訴求の満足度が、スカイマークに比べて相対的に高い。
・スカイマークはマイレージポイントがないが、空港サービスが充実しているため、JALや
ANAの『サービスの内容』の評価(満足度)が高い。
21
つまり、
購入前の段階で顧客が必要としている情報は、
非価格情報ではないだろうか。
希望する時間帯に便があ
る
機内食・ドリンクサービス
客室乗務員の容姿
予約サイトの使いやすさ
好きな航空会社
いつも使っている・使い慣
れている航空会社
機内の設備
知名度が高いこと
安全なイメージ
機内エンターテイメントの
充足
客室乗務員の接客態度
チェックインが楽・簡単
22
サービス・リカバリーパラドックス
時間軸
購買意思
価格訴求サービスに満足
希望する時間帯に便があ 不満足
機内食・ドリンクサービス
る
(非価格訴求
サービスへの期待)
購買
客室乗務員の容姿
予約サイトの使いやすさ
好きな航空会社
いつも使っている・使い慣
れている航空会社
機内の設備
知名度が高いこと
安全なイメージ
機内エンターテイメントの
充足
客室乗務員の接客態度
チェックインが楽・簡単
23
仮説提唱Ⅰ
消費者は、非価格訴求のアプローチを
潜在的に重視している。
24
調査仮説
対応のあるt検定で平均値
の差を検定。
非価格訴求の項目の値
が、価格訴求の項目の値
を上回っていれば有意とす
る。
マイレージサービスの
各種割引サービスが
マイレージポイントの付与率
各種割引サービスの割引率
マイレージ会員である
マイレージサービス
航空運賃
使い勝手の良さ
明瞭であること
機内エンターテイメントの充足
機内の設備
希望する時間帯に便がある
客室乗務員の接客態度
予約サイトの使いやすさ
知名度が高いこと
機内食・ドリンクサービス
好きな航空会社
客室乗務員の容姿
いつも使っている・使い慣
れている航空会社
安全なイメージ
チェックインが楽・簡単
25
仮説提唱Ⅱ
価格訴求型のアプローチよりも
非価格訴求型のアプローチの方が、
高い顧客満足度を創造することができる。
26
検証概要
手法
アンケート形式による調査
対象者
20代から50代の男女21名
実施期間
2008年11月20日~11月27日
男女比(N=21)
男性
年代比(N=21)
女性
20代
19%
30代
40代
50代
19%
48%
52%
24%
38%
仮説検証
価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
非価格訴求のアプローチ
28
価格訴求のアプローチα1
非価格訴求のアプローチβ1
航空運賃<安全なイメージ
T検定の結果「安全なイメージである」が5%水準で有意である。
29
価格訴求のアプローチα1
非価格訴求のアプローチβ1
各種割引サービスの割引率<安全なイメージ
T検定の結果「安全なイメージである」が5%水準で有意である。
30
価格訴求のアプローチα1
非価格訴求のアプローチβ1
1)各種割引サービスが明瞭であること<希望する時間に便があること
2)各種割引サービスが明瞭であること<安全なイメージ
1)T検定の結果「希望する時間に便があること」が5%水準で有意である。
2)T検定の結果「安全なイメージである」が1%水準で有意である。
31
価格訴求のアプローチα1
非価格訴求のアプローチβ1
1)マイレージ会員であること <希望する時間に便があること
2)マイレージ会員であること<安全なイメージ
3)マイレージ会員であること<予約サイトの使いやすさ
4)マイレージ会員であること<客室乗務員の接客態度
5)マイレージ会員であること<機内の設備
32
1)T検定の結果「希望する時間に便があること」が1%水準で有意である。
2)T検定の結果「安全なイメージである」が1%水準で有意である。
3)T検定の結果「予約サイトの使いやすさ」は有意でない。
4)T検定の結果「客室乗務員の接客態度が良い」が5%水準で有意である。
5)T検定の結果「機内の設備が良い」が5%水準で有意である。
33
価格訴求のアプローチα1
非価格訴求のアプローチβ1
1)マイレージサービスがあること <希望する時間に便があること
2)マイレージサービスがあること<安全なイメージ
3)マイレージサービスがあること<客室乗務員の接客態度
4)マイレージサービスがあること<機内の設備
34
1)T検定の結果「希望する時間に便があること」が1%水準で有意である。
2)T検定の結果「安全なイメージである」が1%水準で有意である。
3)T検定の結果「客室乗務員の接客態度が良い」が5%水準で有意である。
4)T検定の結果「機内の設備が良い」は有意でない。
35
価格訴求のアプローチα1
非価格訴求のアプローチβ1
1)マイレージポイントの付与率<希望する時間に便があること
2)マイレージポイントの付与率<安全なイメージ
3)マイレージポイントの付与率<予約サイトの使いやすさ
4)マイレージポイントの付与率< チェックインが簡単
5)マイレージポイントの付与率<客室乗務員の接客態度
6)マイレージポイントの付与率<機内の設備
7)マイレージポイントの付与率<機内食ドリンクサービス
36
1)T検定の結果「希望する時間に便があること」が1%水準で有意である。
2)T検定の結果「安全なイメージである」が1%水準で有意である。
3)T検定の結果「予約サイトの使いやすさ」が1%水準で有意である。
4)T検定の結果「チェックインが簡単」が5%水準で有意である。
5)T検定の結果「客室乗務員の接客態度が良い」が5%水準で有意である。
6)T検定の結果「機内の設備が良い」が1%水準で有意である。
7)T検定の結果「機内食ドリンクサービス」が5%水準で有意である。
37
価格訴求のアプローチα1
非価格訴求のアプローチβ1
1)マイレージサービスの使い勝手の良さ<希望する時間に便があること
2)マイレージサービスの使い勝手の良さ<安全なイメージ
3)マイレージサービスの使い勝手の良さ<予約サイトの使いやすさ
4)マイレージサービスの使い勝手の良さ< チェックインが簡単
5)マイレージサービスの使い勝手の良さ<客室乗務員の接客態度
6)マイレージサービスの使い勝手の良さ<機内の設備
7)マイレージサービスの使い勝手の良さ<機内食ドリンクサービス
38
1)T検定の結果「希望する時間に便があること」が1%水準で有意である。
2)T検定の結果「安全なイメージである」が1%水準で有意である。
3)T検定の結果「予約サイトの使いやすさ」は有意でない。
3)T検定の結果「予約サイトの使いやすさ」が1%水準で有意である。
4)T検定の結果「チェックインが簡単」は有意でない。
4)T検定の結果「チェックインが簡単」が5%水準で有意である。
5)T検定の結果「客室乗務員の接客態度が良い」が1%水準で有意である。
5)T検定の結果「客室乗務員の接客態度が良い」が1%水準で有意である。
6)T検定の結果「機内の設備が良い」が5%水準で有意である。
6)T検定の結果「機内の設備が良い」が1%水準で有意である。
7)T検定の結果「機内食ドリンクサービス」が5%水準で有意である。
39
検証結果のまとめ(1)
非価格訴求のアプローチが
価格訴求のアプローチよりも有意であった項目
•
•
•
•
•
•
•
希望する時間に便があること
安全なイメージである
予約サイトの使いやすさ
チェックインが簡単
客室乗務員の接客態度が良い
機内の設備が良い
機内食ドリンクサービス
40
検証結果のまとめ(2)
非価格訴求のアプローチが
価格訴求のアプローチよりも有意でなかった項目
•
•
•
•
•
機内エンターメントの充足
客室乗務員の容姿
知名度が高いこと
好きな航空会社
使い慣れている航空会社
41
考察・インプリケーション
• 仮説は、部分支持である。
• 検証結果のまとめ(1)で支持された項目
は、
リカバリーパラドックスの対応満足を高める
要素として有効であるといえるだろう。
42
今後の課題(調査の限界)
• 調査票で用いた調査項目が被験者に伝わりづ
らかった為、わかりづらさを与えてしまった
• 今後は、男女比・年代別に研究を進めるとまた
違った結果がでるだろう
• 調査票の項目の中に満足度の調査が欠けてい
た為、現行の価格訴求のアプローチに対して被
験者がどの程度満足していたのかが、考察でき
なかった
参考文献・URL
• 渡辺隆之・守口剛(1998)「セールスプロモーションの実際」日経文庫
• 遠藤雄一(2006)「CRMの戦略的意義と課題」北海学園大学経営論集
• ヤフーバリューインサイト
http://www.yahoo-vi.co.jp/research/common/pdf/080602.pdf
• JAL
http://www.jal.co.jp/
• ANA
http://www.ana.co.jp/
• AIR DO
http://www.airdo.jp/ap/index.html
• スカイマーク
http://www.skymark.co.jp/ja/company/press/press080818.html
44
ご清聴ありがとうございました。
45
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発表資料