厚生労働省
Ministry of Health, Labour and Welfare
畜産副産物に関する
食中毒について
厚生労働省食品安全部監視安全課
食中毒被害情報管理室
食中毒発生状況
年
事件数
患者数
死者数
平成12年
2,247
43,307
4
平成13年
1,928
25,862
4
平成14年
1,850
27,629
18
平成15年
1,585
29,355
6
平成16年
1,666
28,175
5
平成17年
1,545
27,012
7
平成18年
1,491
39,026
6
平成19年
1,289
33,477
7
平成20年
1,369
24,303
4
原因食品別食中毒発生状況
平成18年
事件数
平成19年
%
事件数
平成20年
%
事件数
%
1,491
100
1,289
100
1,369
100
80
5.4
68
5.3
106
7.7
8
0.5
22
1.7
15
1.1
肉類及びその加工品
71
4.8
83
6.4
96
7.0
卵類及びその加工品
7
0.5
8
0.6
10
0.7
乳類及びその加工品
1
0.1
1
0.1
0
0
穀類及びその加工品
26
1.7
22
1.7
23
1.7
野菜類及びその加工品
97
6.5
78
6.1
87
6.4
菓子類
11
0.7
12
0.9
9
0.7
複合調理食品
141
9.5
95
7.4
103
7.5
その他
582
39.0
547
42.4
531
38.8
不明
467
31.3
353
27.4
389
28.4
総数
魚介類
魚介類加工品
食中毒の分類
食中毒原因のおよそ90%
細菌
ウイルス
食
中
毒
自然毒
感染型
カンピロバクター、サルモネラ属菌、
腸管出血性大腸菌 等
毒素型
ブドウ球菌、ボツリヌス菌 等
ノロウイルス 等
動物性
フグ毒、貝毒 等
植物性
毒キノコ、ソラニン 等
化学物質
重金属、農薬、ヒスタミン 等
その他
寄生虫(例:アニサキス) 等
病因物質別食中毒事件数
件
平成
病因物質別食中毒患者数
主な微生物による月別食中毒発生状況
主な大規模・広域食中毒事件
時
期
場
所
原因食品
原因物質
関係
自治体数
患者数
H 8. 7
堺
市(学 校)
貝割れ大根
腸管出血性大腸菌
7966
1
H10. 3
大阪府(製造所)
三色ケーキ
サルモネラ属菌
1371
4
H10. 5
北海道(製造所)
いくら醤油漬け
腸管出血性大腸菌
49
11
H11. 3
青森県(製造所)
イカ乾製品
サルモネラ属菌
1634
114
H11. 8
北海道(製造所)
煮かに
腸炎ビブリオ
509
7
H12. 6
大阪市(製造所)
加工乳等
ブドウ球菌
13420
23
H13. 3
栃木県(製造所)
牛たたき等
腸管出血性大腸菌
195
9
H14. 6
福島県(仕出屋)
弁当
サルモネラ属菌
905
1
H15. 1
北海道(製造所)
きな粉パン
ノロウイルス
661
1
H15.11
長崎市(飲食店)
弁当?
ノロウイルス
790
10
H17. 5
大阪府(仕出屋)
給食弁当(小松菜と
ウェルシュ菌
673
4
862
3
エビとコーンのあんかけ)
H17. 6
滋賀県(仕出屋)
給食弁当(鮭の塩焼き)
ブドウ球菌
H18.12
奈良県(仕出屋)
仕出し弁当?
ノロウイルス
1734
4
H19. 9
宮城県(製造所)
イカの塩辛
腸炎ビブリオ
524
12
サルモネラ食中毒(1)
<特徴>
動物の腸管、自然界(川、下水、湖など)に広く分布。
生肉、特に鶏肉と卵を汚染することが多く、乾燥に強い。
<過去の原因食品>
卵、またはその加工品、食肉(牛レバー刺し、鶏肉)、うなぎ、
すっぽん、乾燥イカ菓子など。
二次汚染による各種食品。
サルモネラ食中毒(2)
<症状>
潜伏期は6~72時間。激しい腹痛、下痢、発熱、嘔吐。
長期にわたり保菌者となることもある。
<対策>
肉・卵は十分に加熱(75℃以上、1分以上)する。
卵の生食は新鮮なものに限る。
低温保存は有効。しかし過信は禁物。
二次汚染にも注意。
サルモネラ食中毒対策
【平成10年】
鶏卵の表示基準設定:賞味期限、生食用の場合はその旨
鶏液卵の規格基準設定:成分規格(サルモネラ属菌、生菌数)、 製造基準、
保存基準、使用基準
卵選別包装施設の衛生管理要領の作成
家庭における卵の衛生的な取り扱いについて普及啓発
【平成15年】
HACCPに関する調査研究
液卵製造施設の危害分析
情報のデータベース化
件
人
腸管出血性大腸菌食中毒(1)
<特徴>
動物の腸管内に生息し、糞尿を介して食品、飲料水を汚染する。
少量でも発病することがあり、加熱や消毒処理には弱い。
<過去の原因食品>
日本:井戸水、牛肉、牛レバー刺し、ハンバーグ、牛角切りステーキ、
牛タタキ、ローストビーフ、シカ肉、サラダ、貝割れ大根、キャベツ、メロン、
白菜漬け、日本そば、シーフードソースなど。
海外:ハンバーガー、ローストビーフ、
ミートパイ、アルファルファ、レタス、
ホウレンソウ、アップルジュースなど。
腸管出血性大腸菌食中毒(2)
<症状>
感染後1~10日間の潜伏期間。
初期感冒様症状のあと、激しい腹痛と大量の新鮮血を伴う血便。
発熱は少ない。重症では溶血性尿毒性症候群を併発し、意識障害
に至ることもある。
<対策>
食肉は中心部までよく加熱する(75℃、1分以上)。
野菜類はよく洗浄。と畜場の衛生管理、
食肉店での二次汚染対策を十分に行う。
低温保存の徹底。
腸管出血性大腸菌食中毒対策
【平成8年】
○と畜場の衛生管理基準の改正
獣毛・消化管内容物等による汚染防止等、衛生作業手順書(SSOP)の作成
【平成9年】
○と畜場の構造設備基準の改正:冷却設備、洗浄・消毒設備、給湯設備の追加
【平成13年】
○食肉の生食に関する注意喚起
○食肉の表示基準の改正
(病原微生物汚染が内部に拡大する
おそれのある処理を行ったもの)
・処理を行った旨
・十分な加熱を要する旨
件
人
牛肉を主とする食肉中の腸管出血性大腸菌(1)
食品健康影響評価のためのリスクプロファイル(食品安全委員会)
食品の生産、製造、流通、消費におけるリスク要因
(1) 生産場
・生産・処理方法
牛の繁殖・飼育過程での感染。
・国内の牛からの腸管出血性大腸菌分離率
2ヶ月齢未満 39.4%、2-8 ヶ月齢78.9%、2歳以上40.8%
・汚染の季節変動
牛からの分離率は暖かい季節(6〜9 月)に高く、
暖かくない季節(10~5月)に低い。
・ 汚染機序
飼育環境や繁殖場での他牛からの感染。
牛肉を主とする食肉中の腸管出血性大腸菌(2)
食品健康影響評価のためのリスクプロファイル(食品安全委員会)
食品の生産、製造、流通、消費におけるリスク要因
(2) 処理場
・解体法
牛糞汚染表皮の剥皮時における枝肉への汚染
内蔵摘出時における腸管からの枝肉への汚染
・交差汚染等
チラー水中での他枝肉からの汚染
枝肉、内臓可食部の床面からのはね水による汚染
作業施設、作業台、器具(刀、亨等)からの汚染
牛肉を主とする食肉中の腸管出血性大腸菌(3)
食品健康影響評価のためのリスクプロファイル(食品安全委員会)
食品の生産、製造、流通、消費におけるリスク要因
(3) 工場等における工程
・牛肉のテンダライズtenderize(筋切り、細切り等)処理、
タンブリング(味付け等)処理、結着、挽肉処理による
肉製品中心部の菌の汚染(中心部は外面に比べ加熱
されにくい可能性)。
・牛肉の味付け工程における漬込み液中での菌の増殖。
(4) 流通・販売
・保管温度
・生食や不適当な加熱調理によるリスク表示の有無
牛肉を主とする食肉中の腸管出血性大腸菌(4)
食品健康影響評価のためのリスクプロファイル(食品安全委員会)
食品の生産、製造、流通、消費におけるリスク要因
(5) 消費
・消費者の認識等
牛肉および内臓可食部(牛レバーなど)の生食におけるリスクの認識
小児が高感受性であることの認識
適正な加熱・調理方法や容易に行える確認方法(目安)の知識
購入から消費までの温度等の保管状況
他食品への汚染の機会
飲食チェーン店における
腸管出血性大腸菌O157食中毒(1)
事例1 山口県等で発生した腸管出血性大腸菌O157食中毒事件
① 山口県など16自治体において、患者数38名(溶血性尿毒症症候群
発症1名)の飲食チェーン店Aに起因する腸管出血性大腸菌O157
食中毒が発生した。
② 1名を除き、いずれの患者も飲食店チェーンAにおいて「角切りス
テーキ」を喫食していた。
③ この「角切りステーキ」の原料はすべて岐阜県内の食肉加工施設にお
いて結着加工された牛肉であることが判明した。この食肉加工施設が
保管していた食中毒患者の喫食日から推定されたロットの保存サンプ
ルを検査したところ、腸管出血性大腸菌O157が検出され、食中毒
患者から検出された菌株とも遺伝子パターンが一致した。
④ 飲食チェーン店Aにおける「角切りステーキ」の提供方法は、生肉を260℃に
加熱した鉄板に載せた状態で提供し、客自らが加熱して喫食していた。
飲食チェーン店における
腸管出血性大腸菌O157食中毒(2)
事例2 埼玉県等で発生した腸管出血性大腸菌O157食中毒事件
① 埼玉県など7自治体において、患者数20名の飲食チェーン店Bに起因
する腸管出血性大腸菌O157食中毒が発生した。
② 飲食チェーン店Bで提供された「角切りステーキ」の原料の遡り調査を
実施した結果、すべて埼玉県内の食肉加工施設においてカットした後に、
軟化剤調味液を加えて真空包装したものであることが判明した。
③ 繁忙期における加熱調理の不手際が原因と推定された。
飲食チェーン店における
腸管出血性大腸菌O157食中毒(3)
当該事例を踏まえた行政対応
今般発生した食中毒を踏まえ、同様の食中毒の再発を防止するため、下記のと
おり、全国の保健所等を通じて、結着等特定の加工処理を行った食肉の提供を行
う飲食店等に対し、加熱調理の徹底等について、再度、下記の指導を実施した。
① 結着等の特定の加工処理をおこなった食肉等を飲食店で調理して提供する
場合には、中心部を75℃で1分間以上又はこれと同等の加熱効果を有す
る方法により加熱すること。
② 結着等の特定の加工処理を行った食肉等を飲食店で加熱を完全に行わず
に提供する場合には、十分な加熱を行うための具体的な方法を掲示等によ
り確実に情報提供すること。
※結着等の特定の加工とは
テンダライズ処理(刃を用いてその原型を保ったまま筋及び繊維を短く切断する処理)、タンブリング処理(調味料に浸潤さ
せる処理)、他の食肉の断片を結着させ成形する処理、漬け込み(内部に浸透させることを目的として、調味液に小肉塊を
浸漬すること。)等その他病原微生物による汚染が内部に拡大するおそれのある処理を行ったもの及び挽肉調理品をいう。
カンピロバクター食中毒(1)
<特徴>
家畜、家禽類の腸管内に生息し、食肉(特に鶏肉)、臓器や飲料水
を汚染する。
乾燥にきわめて弱く、また、通常の加熱調理で死滅する。
<過去の原因食品>
焼き肉(焼き鳥)、とりわさ、生レバー(牛、鶏)、鳥刺し、とりたたき、
飲料水、生野菜、牛乳など。
潜伏期間が長いので、判明しないことも多い。
カンピロバクター食中毒(2)
<症状>
潜伏期は1~7日間(平均3日)と長い。
発熱、倦怠感、頭痛、吐き気、腹痛、下痢、血便等。
少ない菌量でも発症。
手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを起こす「ギラン・バレー
症候群」を発症する場合があることが指摘されている。
<対策>
調理器具を熱湯消毒し、よく乾燥させる。
肉と他の食品との接触を防ぐ。
食肉・食鳥肉処理場での衛生管理、
二次汚染防止を徹底する。
食肉は十分な加熱(65℃以上、数分)を行う。
カンピロバクター食中毒対策
【平成3年】
食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律の施行
食鳥処理場の構造設備の基準、衛生的管理の基準の設定
【平成4年】
食鳥処理場におけるHACCP方式による衛生管理指針の策定
【平成15年】
HACCPに関する調査研究:
食鳥処理場の危害分析情報の
データベース化
【平成17年】
カンピロバクター食中毒予防
Q&Aの作成
【平成18年】
食鳥処理場におけるHACCP
ジェネリックモデルの普及
件
人
牛肝臓及び鶏肉のカンピロバクター汚染
健康な牛
部位
検査数
検出数
検出率(%)
胆のう内胆汁
236
60
25.4
胆管内胆汁
142
31
21.8
肝臓
236
27
11.4
市販鶏
部位
鶏レバー
検査数
検出数
検出率(%)
55
37
66.1
砂肝
9
6
66.7
鶏肉
9
9
100
※厚生労働科学研究食品安全確保研究事業「食品製造の高度衛生管理に関する研究」主任研究者:品川邦汎
自治体の食中毒防止啓発活動
肉の生食はやめて!
人類が
火を使い始めてから、
食の安全は始まった。
世田谷区保健所
自治体の食中毒防止啓発活動
お肉の生食や
加熱不足に
ご注意!
東京都福祉保健局
自治体の食中毒防止啓発活動
お肉を知っておいしく食べよう!
正しい知識で食中毒(O157等)予防をしましょう。
大阪府
ダウンロード

平成18年