とくしま集落再生プロジェクト
徳 島 県
平成24年3月策定
平成26年3月改訂
目
1
次
全国と本県の過疎地域集落の現状
(1)
(2)
(3)
(4)
人口の推移
高齢化率の現状
過疎地域集落の状況
本県における「限界集落」の特徴
2
3
集落が抱える課題
集落が有する資源
4
プロジェクトの基本的考え方
(1) 総合的な過疎対策の推進
(2) 「とくしま集落再生プロジェクト」
の基本的な考え方
3
5
8
9
5
プロジェクトの体系
11
6
プロジェクトを構成する取組
12
(1)
ア
イ
ウ
(2)
ア
イ
ウ
エ
オ
(3)
ア
イ
(4)
ア
イ
7
※
1
1
2
2
安全・安心の確保
高齢者等の見守り
買い物・移動支援
防災・自治強化
13
18
20
地域資源の活用
新たなビジネスモデルの創出
遊休資産等の利活用
森林資源の活用
観光・交流の推進
特産品の開発・販売促進
26
28
36
39
48
人材確保・育成
人材の確保
人材の育成
54
63
魅力発信
映像等による発信
イベントによる発信
プロジェクトの進め方
(1) 推進手法
(2) 推進体制
70
74
77
77
「限界集落」とは、住民生活の基本単位である「集落」のうち、65歳以上の高齢者が
住民の半数以上を占める集落のことを指す。
1
全国と本県の過疎地域集落の現状
(1)人口の推移
徳島県の過疎地域の人口は、昭和35年の27万6,656人から、平成22年
の12万8,339人へと、50年間で約15万人減少し、ほぼ半減している状況
です。
全国の過疎地域の人口推移は、昭和35年の1,872万6千人から、
平成22年の1,032万6千人へと、50年間で約840万人減少し、減少率は、
約44.9パーセントとなっています。
このことから、全国と比べても本県の過疎地域における人口の減少割合は
高く、全国的に見ても人口減少が進んでいる状況にあります。
(万人)
S35
全
国
H22
増減率
9,430.2
12,805.7
35.8%
1,872.6
1,032.6
▲44.9%
徳 島 県
84.7
78.5
▲7.3%
過疎地域(徳島県)
27.7
12.8
▲53.8%
過疎地域(全国)
(人口は国勢調査)
(2)高齢化率の現状
徳島県の過疎地域の高齢化率は、昭和35年の8.2パーセントから、
平成22年の37.3パーセントへと、50年間で約29ポイント上昇している
状況です。
一方、県内の非過疎地域の高齢化率は、昭和35年の7.2パーセントから、
平成22年の24.9パーセントへと、50年間で約18ポイント上昇しています。
このことから、過疎地域においては、非過疎地域と比べて、高齢化の進行
が顕著であることが分かります。
※
高齢化率:総人口に対する65歳以上人口の占める割合
(%)
S35
徳
島
県
H22
増減
7.5
27.0
19.5
過疎地域(徳島県)
8.2
37.3
29.1
非過疎地域(徳島県)
7.2
24.9
17.7
(国勢調査)
-1-
(3)過疎地域集落の状況
全国のブロック別の集落の状況については、「65歳以上の高齢者が住民の
半数以上を占める」いわゆる「限界集落」の占める割合は、四国が全国で
一番高く、全国平均の約1.6倍にあたる24.3パーセントとなっています。
徳島県の「限界集落」の占める割合は、四国における割合の約1.5倍にあた
る35.5パーセントとなっており、全国平均の約2.3倍という状況です。
この調査では、各都道府県ごとの数値は公表されていないため県別の順位
は分かりませんが、徳島県の「限界集落」の占める割合が、全国の中でも非
常に高いという厳しい状況が明らかになっています。
(参考)
平成18年に実施された前回調査では、「限界集落」の占める
割合は、25.6パーセントであり、4年間で、9.9ポイントの増 加
となっています。
( 平 成 22年 4月 30日 現 在 )
ブロック名等
集落数(a)
限界集落数(b)
割合(b/a)
国
64,954集落
10,091集落
15.5%
四国圏
7,216集落
1,750集落
24.3%
徳島県
1,708集落
606集落
全
35.5%
(25.6%)
※「過疎地域等における集落の状況に関する現況把握調査(総務省・国土交通省)」より
( )内の数値は平成18年の調査結果
(4)本県における「限界集落」の特徴
徳島県内の「限界集落」の特徴としては、過疎地域の65歳以上の人の
うち、21.5パーセントが「限界集落」に居住しているほか、高齢化率も
60.7パーセントと過疎地域における全集落の高齢化率の約1.7倍に達して
いる状況です。
また、1集落あたりの世帯数では、全集落が32.7世帯であるのに対し、
「限界集落」では14.6世帯と約半分の規模であり、1集落あたりの人口に
ついても、全集落の79.4人に対して28.6人と、約3分の1程度の規模と
なっている状況です。
このことから、県内の集落の中でも、「限界集落」は、高齢化が著しく進行
し、世帯及び人口の規模も非常に小規模という、厳しい状況に置かれている
ことが分かります。
( 平 成 22年 4月 30日 現 在 )
集落
限界集落
集落数
世帯数
人 口
1,708集落
55,783世帯
135,643人
606集落
8,843世帯
17,312人
65歳以上人口
48,971人
10,511人
高齢化率
36.1%
60.7%
1集落あたり世帯数
32.7世帯/集落
14.6世帯/集落
1集落あたり人口
79.4人/集落
28.6人/集落
1世帯あたり人口
2.4人/世帯
2.0人/世帯
※「過疎地域等における集落の状況に関する現況把握調査(総務省・国土交通省)」より
-2-
2
集落が抱える課題
「東部・西部過疎市町村における集落アンケート調査」や
とくしま集落再生プロジェクト検討委員会「各委員のご意見」による、
集落再生に関する「限界集落」の主な「課題」は次のとおりです。
(1)地域を支える人が減少(地域住民で行う共同作業や行事が困難)
人口減少や高齢化が著しく進んだ、「限界集落」においては、地域活動
の担い手となる人材が減少しています。
(集落総出の農道・水路の保全活動)
(地域住民参加による運動会)
(2)地元で働く場所が不足
主要産業となる一次産業の衰退が地域の雇用を縮小させ、それによって、
地域の担い手となる人材が流出しています。
(農業従事者の技術取得を支援)
(林業従事者への研修)
(3)鳥獣被害の増加
集落の人口が減少し、一次産業の衰退による森林荒廃などにより、
鳥獣が人間の生活圏内を脅かしています。
(イノシシの防護柵)
(モンキードッグの育成)
-3-
(4)空き家が目立つようになってきた
集落の人口が減少し、集落内に長期間人が住んでいない空き家が増加
しています。
(廃屋となり居住不可能になった空き家)
(改築・修繕すれば居住可能な空き家)
(5)耕作放棄地や荒廃した森林が増加
一次産業が衰退したことや、集落の人口減少及び高齢化の進行による
担い手の不足などにより、耕作放棄地や荒廃した森林が増加しています。
間伐実施前
間伐実施後
(耕作放棄地の再生)
(間伐による森林保全)
(6)買い物や通院が不安
バス等の公共交通機関が少なく、自家用車に頼らざるを得ない集落も
多いですが、高齢者のみの世帯が増加し、買い物や通院が不便になって
きています。
(三好市内の移動販売車)
(木屋平の過疎地有償運送)
-4-
3
集落が有する資源
「東部・西部過疎市町村における集落アンケート調査」や
とくしま集落再生プロジェクト検討委員会「各委員のご意見」による、
集落再生に関する「限界集落」の主な「資源」は次のとおりです。
(1)県下隅々まで整備された全国屈指の「高速情報通信基盤」
(徳島県の優位性)
本県は平成14年度から「全県CATV網構想」に基づき、県内全域で
ケーブルテレビ施設の整備を進めていくと同時に各家庭まで光ファイバー
網を張り巡らせて参りました。
その結果、本県は中山間の過疎地域、「限界集落」と呼ばれるような
場所に至るまで光ファイバー網が隅々にまで整備された全国屈指の
「高速情報通信網」が整備されています。
課題・問題点
中山間地域
∥
採算性の問題から民間
サービスが提供されない
条件不利地域
国の補助事業を活用し自治体がインフラ整備!
自治体保有の光ファイバー網※全国1位!
※世帯あたりの距離数
※神山町、佐那河内村、上勝町、勝浦町においては、光ファイバーが
宅内まで引き込まれており、いつでも情報通信サービスが利用可能。
(古民家を使用したサテライトオフィス:神山町)
-5-
(ICTで場所を選ばず仕事:神山町)
(2)澄んだ空気やきれいな水、受け継がれてきた美しい景観
豊かな森林資源などによる、澄んだ空気やきれいな水は、すばらしい
住環境とともに、地域を訪れる人々に安らぎや憩いを提供しています。
また、魅力的な観光資源となり得る美しい景観が、数多く残されています。
(三好市東祖谷
落合集落の風景)
(上勝町
樫原の棚田の風景)
(3)古くから伝え育まれた芸能・文化
集落内に、数多くの農村舞台が現在も残されているとともに、若者を
中心に、人形浄瑠璃の公演が農村舞台で行われるなど、古くからの伝統
芸能を引き継ごうとする動きも見られます。
(拝宮農村舞台での人形浄瑠璃公演)
(人形浄瑠璃一座「清流座」)
(4)集落の団結力等の「地域力」
住民有志が起こした活動によって、地域の活性化に成果を上げている
事例や地元のNPO法人が行う活動により、地域の課題解決や活性化が
進んでいる事例も見受けられます。
(伊座利の未来を考える推進協議会:美波町)
(NPO法人グリーンバレー:神山町)
-6-
(NPO法人こやだいら:美馬市)
(5)手作りの温もりのある農林水産物・加工品
丹誠込めて作られた手作りの加工品が数多くあり、その中には、まだ、
全国に知られていない隠れた逸品も存在しています。
(みまから
美馬市美馬町)
(寒茶 海陽町久尾・船津)
(6)遊休農地、遊休施設(空き家、廃校舎)
遊休農地や遊休施設などが多くあり、小学校の校舎を体験型交流施設や
移住者向けの住宅として整備するなど、遊休施設を利活用した事例もあり
ます。
(増川笑楽耕
東みよし町)
(落合複合住宅
上勝町)
(7)農林漁業や生活に関わる知恵や技
地域住民が主体となって、漁村集落での生活を児童・生徒及びその家族
に体験してもらう「漁業・漁家生活体験」を実施してきた結果、集落の活
性化に繋がった事例もあります。
(伊座利の漁業体験メニュー・産直市)
(伊座利の漁業体験メニュー・定置網漁)
-7-
4
プロジェクトの基本的考え方
(1) 総合的な過疎対策の推進
過疎対策については、昭和45年の「過疎地域対策緊急措置法」の制定以来、
4次にわたる立法措置がなされ、過疎債など、法律に基づく財政支援により
取り組んできました。
平成22年4月には、改正・延長された「過疎地域自立促進特別措置法」が
施行され、新たに「過疎債」の対象に、「地域医療の確保」や「生活交通の確
保」などの「ソフト事業」が追加され(本県からの提言が反映)、ハード・ソ
フトの両面からの過疎対策の推進が可能となりました。
県及び各市町村においては、過疎法の改正・延長を受け、平成22年度から
平成27年度までの6年間を計画期間とする「過疎地域自立促進計画」を、そ
れぞれ平成22年10月までに策定し、「産業の振興」や「交通通信体系等の整
備」、「生活環境の整備」、「高齢者等の福祉等の向上」、「医療の確保」、「教育
の振興」などの各分野で、過疎対策事業を計画的かつ総合的に推進している
ところです。
徳島県過疎地域自立促進計画
平成22年10月
策定(期間:平成22年度~平成27年度)
県が過疎地域の市町村に協力して実施する事業や措置を定め、
ハード・ソフト併せて157事業を計画に掲載
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
産業の振興(農林水産業の基盤整備、ブランド化、中小企業支援 等)
交通通信体系等の整備(国・県道の整備、広域的な農林道の整備 等)
生活環境の整備(広域的観点からの耕作放棄地解消・鳥獣被害対策 等)
高齢者等の福祉等の向上(広域的観点からの高齢者福祉対策・児童福祉対策)
医療の確保(無医地区対策、健康増進・疾病予防 等)
教育の振興(へき地における教員の加配措置、寄宿施設の運営 等)
地域文化の振興等(文化立県とくしまの推進、指定文化財の保護 等)
集落の整備(市町村の集落対策への支援 等)
市町村過疎地域自立促進計画(例:三好市)
平成22年9月
策定(期間:平成22年度~平成27年度)
県の策定した過疎対策の指針である過疎地域自立促進方針に基づき、
市町村議会の議決を経て策定
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
産業の振興(基幹的な農林道の整備、商店会の活性化支援 等)
交通通信体系等の整備(市町村道の整備、市営バスの運行 等)
生活環境の整備(水道施設の整備、消防施設の整備、公営住宅の整備
高齢者等の福祉等の向上(市立老人ホームの整備、市立保育所の整備
医療の確保(市立病院の整備、市立診療所の整備 等)
教育の振興(幼稚園・小中学校の整備、スクールバスの運行 等)
地域文化の振興等(伝統的建造物群保存地区の維持保全 等)
集落の整備(定住促進団地の整備 等)
等)
等)
(参考資料「徳島県過疎地域自立促進計画の概要」参照)
-8-
(2) 「とくしま集落再生プロジェクト」の基本的な考え方
県及び各市町村においては、各々が策定した「過疎地域自立促進計画」に
より、過疎地域の基盤整備をはじめ、計画的かつ総合的な過疎対策事業が、
推進されています。
これに加えて、「とくしま集落再生プロジェクト」は、過疎地域の中でも特
に厳しい状況にある、「限界集落」に焦点を当て、全国屈指の「高速情報通信
基盤」や「集落が有する資源」を活用し、「集落再生」の成功事例を創出する
ための、具体的な取組策(処方箋)を提示するものです。
また、集落再生の実現に向けては、がんばる意欲と行動力を持った「地域
力のある集落」や「潜在力を有する集落」と、NPO等の団体や民間事業者、
それを支える行政などが、県民の応援を得て、多様な主体の「知恵や力」を
活かし、いわば「チーム医療」ならぬ「チーム集落再生」により連携・協働
し、総力を挙げてプロジェクトを推進していきます。
さらに、過疎地域は、水源のかん養等を含む県土の保全、美しい景観や伝
統文化の継承など、多面的な機能を通じて県民の暮らしを支えている一方で、
「限界集落」の増加は、山林の荒廃による自然災害の拡大など、広く県民の
暮らしに影響を及ぼしており「限界集落」の問題は「県民共通の課題」とし
て取り組む必要があります。
加えて、「限界集落」の問題は、これから日本全体が直面する課題であり、
将来的には世界中で問題となる課題でもあります。
こうした認識のもと、プロジェクトの推進に取り組むことにより、
・
世代の循環が続き、新たな可能性に挑戦する集落
・
受け継がれてきた地域固有の生活文化や技術が継承される集落
・
住民が安心して、生きがいを持って暮らせる集落
ひら
すなわち、「未来を拓き笑顔あふれる集落」を目指して参ります。
そして、このプロジェクトの推進により創出された、集落再生の成功事例
を他の地域へ広めるとともに、
「とくしま発」のモデルとして全国、さらには、
世界へ発信します。
-9-
【集落再生を進める上での役割】
○
集落(住民)
集落再生の主役は、集落での生活を受け継いできた住民自身であり、
自分たちの集落は自分たちの手で活性化し、再生していくという「がん
ばる意欲」と、行政やNPO等の多様な主体と連携・協働して、集落の
抱える課題解決に向けた取組を実行していく「行動力」が求められます。
○
県民
限界集落の再生が、県民共通の課題であることを理解し、集落外から
の応援団として、様々な方法により、できる限りの応援を行うことが求
められます。
○
NPO等の団体・民間事業者
集落が様々な課題の解決に取り組む上で、NPO等の団体や民間事業
者が有する専門性や多様性、先駆性を活かし、「ノウハウや人材の提供」
と「新たな主体としての参画」が求められます。また、NPO等の団体
には、その知識と経験を活かし、集落内外の様々な主体間の調整を図っ
ていく役割も期待されています。
○
行政機関(市町村・県)
・
市町村
市町村過疎計画に基づき計画的かつ総合的な過疎対策を推進すると
ともに、集落にとって一番身近な行政である市町村は、集落に目配り
をしながら、集落の住民の主体的、自主的な集落再生の活動へのきめ
細かい支援や環境づくりを行います。
・
県
県過疎計画に基づき計画的かつ総合的な過疎対策を推進するととも
に、集落再生が、総力を挙げて取り組むべき県民共通の課題であるこ
との認識が醸成されるような情報発信や、集落再生に向けた、市町村
やNPO等の団体の積極的な取組に対する「包括的な支援策」の構築
を図ります。
- 10 -
5
プロジェクトの体系
「とくしま集落再生プロジェクト」は、集落再生の成功事例を創出するため、
できるものは本年度から着手することとし、今後5年間(平成23~27年度)
に取り組む施策を「安全・安心の確保」「地域資源の活用」「人材確保・育成」
「魅力発信」の4つの重点分野に区分し、とりまとめています。
〈目指す姿〉
未来を拓き笑顔あふれる集落
〈効 果〉
定住人口の維持
移住者の増加
交流人口の拡大
実現に向けた取組
取組期間〈5年間〉
(H23~27年度)
とくしま集落再生プロジェクト
- 11 -
イベントによる発信
人材確保
・育成
地域を担う
人材の育成
映像等による発信
人材の 育成
地域資源の活用
地域が一丸と
なって取り組む
活動の創出
人材の確保
特産品の開発・
販売促進
観光・交流の推進
森林資源の活用
遊休資産等の利活用
新たなビジネスモデル
の創出
防災・自治強化
買い物・移動支援
高齢者等の見守り
安全・安心
の確保
魅力の
発掘・創造
・発信
収入の
確保
魅力発信
6
プロジェクトを構成する取組
<体系表>
(1)安全・安心の確保
重点分野
取 組 項 目
ア 高齢者等の見守り
イ 買い物・移動支援
ウ 防災・自治強化
(2)地域資源の活用
ア 新たなビジネスモデルの
創出
イ 遊休資産等の利活用
ウ 森林資源の活用
エ 観光・交流の推進
オ 特産品の開発・販売促進
(3)人材確保・育成
ア 人材の確保
イ 人材の育成
1
ICTを活用した高齢者の見守りネットワークの構築
13
2
見守り活動協力機関などによる高齢者等の「見守り活動」の推進
16
3
地域特性に応じた買い物・交通弱者対策システムの構築
18
4
住民の移動手段の確保サービスの構築
19
5
鳥獣被害防止対策の推進
20
6
多様な主体による森づくりの推進
21
7
集落の防災力強化・孤立化対策の推進
22
8
ICTを活用した自治会の団結力の強化
25
9
ICTを活用した県外企業によるサテライトオフィスの展開
26
4
()魅力発信
10 空き家や休廃校校舎の利活用推進
28
11 遊休農地の活用推進(耕作放棄地の再生)
32
12 薬膳料理・薬草栽培の普及
33
13 集落の強みを活かしたエネルギーの地産地消の推進
34
14 多様な主体による森林資源の活用
36
15 古民家再生による滞在型観光の推進
39
16 農林漁家民宿の推進
40
17 体験型教育旅行・滞在交流型観光の推進
41
18 文化資源の活用による地域活性化の推進
44
19 公衆無線LANの拡大・推進
46
20 「コミュニティカフェ」ネットワーク化の推進
47
21 地域の特産品を活用した新たな商品の開発、販売促進
48
22 野生鳥獣の食肉、料理への活用
53
23 仕事力や情報発信力のある人材の誘致
54
24 移住者・移住希望者を支援するための体制の充実
56
25 地域おこし協力隊・集落支援員の導入促進
59
26 “まちとむら”の「協働」による農山漁村の保全・活性化の促進
60
27 集落の外部応援団の獲得
61
28 地域産業の継続・維持のための新たな人材確保
62
29 大学との連携による地域振興策の検討・推進
63
30 集落の石積み景観の保全と活用
65
31 地域や集落を支える人材の育成
66
32 特許等を活用した人材育成
69
33 集落の美しい景観などの映像コンテンツの蓄積と利活用促進
70
34 写真展等を通じた集落の魅力発信
72
35 集落における手作りの限定産品の展示即売と集落のPR
74
36 文化や伝承を活かしたイベントによる地域活性化
75
ア 映像等による発信
イ イベントによる発信
頁
- 12 -
(1)安全・安心の確保
人口減少と高齢化の進行により、個人の日常生活の維持や集落機能の維持が困難となって
おり、高齢者の見守り機能の低下、交通手段の確保が困難などの「マイナス」を「ゼロ」に
する取組を実施します。
なお、具体的な取組の実施に当たっては、民間事業者やNPO等の団体と連携を図るなど、
より効率的で、効果的な方法を検討することとします。
ア
①
高齢者等の見守り
ICTを活用した高齢者の見守りネットワークの構築
県下隅々まで整備された「高速情報通信網」を利用し、多機能携帯端末等を活用した、
高齢者の安否確認システムの導入を推進します。
【背景】
ひとり暮らし高齢者や高齢者のみの世帯の増加、親族間・地域社会等との交流の希薄化、
過疎化による地域を支える人の減少など集落機能の維持・存続が課題となっています。
一方、本県では「全県CATV網構想」により全国屈指のブロードバンド環境が整っており、
地域には、新たな形の「支え合い活動の体制づくり」を推進する潜在力があります。
【取組概要】
ICTを活用した、高齢者の安否確認により、日常的な支え合い体制を構築します。
H23~神山町において実証実験開始
H25~実証実験の成果を踏まえた他地域への展開
【取組策】
例1:高齢者見守り等支援事業(神山町)
神山町では、平成23年度から、高齢者が住み慣れた地域
で安心して暮らせるよう、「徳島県地域支え合い体制づくり事
業費補助金」を活用し、町内全域に敷設されている光回線情
報通信網及びカメラ付きタブレット端末機器等を利用した安
否確認システムを導入し、高齢者の見守りサービス等の実証
実験に取り組んでいる。
民間事業者のコールセンター機能、町内にある全国屈指の
ブロードバンド環境、多機能携帯端末等、それぞれの利点を
活かし、ICTと人的サポートの両面から、高齢者の見守り
支援等を行う。
Ⅰ
取組のスケジュール
平成23年4月
実証実験に着手(システム構築、希望調査、事前説明・調整など)
平成24年3月
神山町下分地区で、システム運用、サービス提供開始
平成25年度以降 事業継続
Ⅱ
活用できる資源
○ ICTツール
○ 人的サポート
・全国屈指の光回線高速情報通信網
・多機能携帯端末を活用した24時間見守りサービス
・コールセンター機能(365日、24時間対応)
・地域住民の協力 ・行政機関のサポート ・個別訪問サービス
- 13 -
Ⅲ サービスの内容
①高齢者見守りサービス
ひとり暮らし高齢者の自宅にカメラセンサー付きタブレット端末を設置し、端末から
送られてくる検知結果を、コールセンターで確認する。
検知結果は画像そのものではなく、「正常」又は「異常」のみが表示される形のため
利用者のプライバシーにも十分配慮した形で、サービスを提供することができる。
(万が一、異常を検知した場合)
ⅰ コールセンターが、高齢者の自宅に電話をかけ、安否確認を行う。
ⅱ 電話で安否が確認できない場合は、あらかじめ登録した協力住民が、高齢者の自宅に
向かい、現地で安否を確認する。
②電子回覧板サービス
定期的に、動画、静止画、音声など多様な形態の
情報を配信し、利用者がいつでも、閲覧できる。
③緊急通知サービス
端末画面上の緊急通知ボタンをワンタッチすると
コールセンターに、緊急通知ができる。
戻る
④個別訪問サービス
定期的に利用者宅を訪問し相談等に対応している。
⑤みまもっちゃん通信発行(平成25年度より)
2ヶ月に1回紙媒体の新聞を配付し、神山日記で
紹介した記事や端末の操作方法等をお知らせしている。
Ⅳ 特 徴
・最新のICTツール(多機能携帯端末と情報通信基盤)
の活用に加え、コールセンターや、地域住民の協力など、
手厚い「人的なサポート」を行う。
・サービス開始時から一貫して、専任の担当者が訪問する
ことで、利用者との間で信頼関係を築くことができ、顔
の見える安心感のあるサービスを提供することができる。
・サテライトオフィスに神山町在住のスタッフを配置し、生活に密着したコミュニケー
ションの構築やエラー発生時の迅速な対応を可能にしている。
(取組概要図)
- 14 -
例2:タブレット端末による高齢者への買い物支援システムづくりと実証実験
(NPO法人日和佐まちおこし隊)
(平成25年度とくしま集落再生プロジェクト推進交付金による取組事例)
独居高齢者等の買い物支援のニーズを解決するために,使い勝手のよい携帯端末
を利用した買い物支援システムの構築とその実証実験を実施する。
【システムの流れ】
①高齢者からNPO法人日和佐まちおこし隊に買い物情報が寄せられる。
②寄せられた情報をもとに,NPO法人日和佐まちおこし隊が小売店へ買い出しを行う。
(高齢者は,タブレット端末をとおして購入商品を選択,確認する。)
③NPO法人日和佐まちおこし隊が,商品を配食サービスとともに配送する。
【事業概念図】
地区住民
タブレットを
とおして商品
の確認
協議会
買い物
情報
安否確認・
商品配達
(ITふるさと村)
(美波町,商工会,サテライトオフィス企業,自治会ほか)
NPO法人
日和佐まちおこし隊
小売店
受 注 商 品の 仕 入 れ
- 15 -
(1)安全・安心の確保
ア
②
高齢者等の見守り
見守り活動協力機関などによる高齢者等の「見守り活動」の推進
平成24年1月24日付けで、県が新聞販売店、電気、ガス事業者等、県内の民間事業者7
団体との間で「高齢者等の見守り活動に関する協定」を締結し、高齢者等の見守り活動を行っ
ていきます。
【取組概要】
「見守り協力員」の日常業務を通じた「人的な安否確認」による見守り体制を整備します。
H23~「見守り活動協力機関」による見守り体制の運用を県下全域において開始。
H25.6~「移動スーパー」を展開する2団体が新たに加入。
※「見守り協力員」の日常業務の範囲内において、高齢者等に関し何らかの異変を察知した
場合、 市町村又は警察等に連絡する。
【取組策】
例:高齢者等の見守り活動に関する協定(県、民間事業者)
〈見守り活動体制図〉
※「見守り活動協力機関」
県と協定を締結した新聞販売店、電気、ガス事業者等の民間事業者
※「見守り協力員」
見守り活動協力機関の従業員等であり、地域住民の家庭を訪問する者
(新聞販売員、電気・ガスの検針等に従事する者)
- 16 -
障がい者が福祉的就労のスキームを利用し、「買い物弱者対策」や「高齢者の見守り」を
実施するなど、これまでにない新しい限界集落対策に取り組みます。
【背景】
限界集落ではひとり暮らし高齢者や高齢者のみの世帯が増加し、買い物弱者が増えるなど、
生活の支援が喫緊の課題となっています。民間による訪問販売はこれまでも行われていますが、
採算等の点で課題があるため、さらにきめ細やかな支援を継続的に行っていくために、利用者
である高齢者等に、今後、利用料負担の増等が生じる可能性があります。
一方、障がい者においては、福祉的就労で受け取る工賃は経済的自立が可能な水準になく、
新たな販路を開拓することにより工賃のアップを図るとともに、地域社会との共生の実現のた
め社会参加の場を確保する必要があります。
【取組概要】
障がい者が授産製品と生活用品の移動販売や高齢者の見守り、地域交流などを実施し、
双方に負担のない持続可能な仕組みを構築しています。
H25~三好市において実証実験開始
H26~事業内容の拡大や他の地域へ展開
【取組策】
例:障がい者が繋ぐ地域の暮らし“ほっとかない”事業(県、社会福祉法人)
障がい者がお弁当やパンをはじめとする授産製品や地元の商店等との連携による生活用品
の販売と高齢者世帯の見守り、さらには、地域交流を実施することにより、授産製品の新た
な販路と社会参加の場を開拓するとともに、地域の生活を支える地域貢献を行うものである。
Ⅰ
取組のスケジュール
平成25年4月 三好市池田町箸蔵地区(実施主体:社会福祉法人池田博愛会)で
サービスの提供を開始するとともに実証実験開始
平成26年
他の地域へ展開
Ⅱ
○
Ⅲ
活用できる資源
マンパワー
・地域住民の協力
・行政機関のサポート
サービスの内容
【障がい者授産施設の取組み】
① 移動販売・対面販売
② 見守り
③ 地域交流
④ 地域活動との協調
交流
見守り・移動販売
【県の支援】
・ 情報提供
・ インターネット等による活動紹介
等
情報提供
活動紹介
- 17 -
(1)安全・安心の確保
イ
③
買い物・移動支援
地域特性に応じた買い物・交通弱者対策システムの構築
自動車の運転が困難な高齢者農家世帯を対象に、集出荷支援と買い物支援を同時に効率的に
実施することで、高齢化の進む地域における「買い物弱者対策」や「交通弱者対策」に加え、
地場産業の振興にも取り組みます。
【取組概要】
地域の実情に即したモデル事業を展開し、地域生活を守ると同時に、
地域経済を活性化させる仕組みを構築しています。
H23~実証実験を推進
H24~モデル事業として、事業内容の拡大や他の地域への展開を推進
【取組策】
例:四国の右下“集落右上がり”モデル事業(県)
・H23年度の実証実験に続いて、H24年度は、海陽町が事業主体となり、自動車の運転
が困難な高齢者農家世帯を対象に、「集出荷支援」、「買い物支援」及び「見守り支援」を
同時に行うモデル事業を実施。
H25年度は、新たな事業として、6次産業化の取り組み(乾燥野菜の販売)や、交流促
進の取り組み(都市部の修学旅行生を誘致し農業体験を実施)などを実施。
H26年度は、サテライトオフィス企業と連携し、ネット販売や国内外の市場調査を実施
するなど販路拡大を図る。
・実証実験及びモデル事業から得られた成果をもとに、交通・買い物弱者対策のみならず、
地産地商(消)の推進、地域の食材を使った新たなメニューの開発、新たな農作物の試験
栽培などによる持続可能なコミュニティビジネスの創出や農業所得の向上、高齢者の生き
がいづくりや健康づくり、見守り機能など、「地域経済の活性化」や「地域の生活を守っ
ていく」ための仕組みづくりを検証・推進する。
- 18 -
(1)安全・安心の確保
イ
④
買い物・移動支援
住民の移動手段の確保サービスの構築
過疎地域等の住民生活に密着した、身近な移動手段の確保に関する取組を支援します。
【背景】
地方バス路線は、自家用車の移動手段をもたない高齢者や学生等の方々にとって日常生活に
必要不可欠な交通手段であり、特に公共交通機関の未発達な過疎地域においては、最後の移動
手段として極めて重要な社会基盤である。
【取組概要】
市町村が維持・確保する定期路線バスや、新たな運行形態であるデマンドバスなど、住民の
身近な移動手段を確保し、車で移動できない方の孤立化を防止していきます。
H24~市町村が維持・確保する定期路線バスや、新たな運行形態であるデマンドバスなど、
住民の身近な移動手段の確保を支援。
【取組策】
例1:コミュニティバス(つるぎ町)※1
平成21年度より社会実験を行い、現在、町内
の山間部の集落17地区を巡回している。
平成25年4月からは、廃止された乗合バス路
線をコミュニティバスの拡大運行によりカバー
している。
例2:デマンドバス(美馬市) ※2
平成23年6月より美馬市で導入。
4台のデマンドバスで運行している。
例3:過疎地有償運送(NPO法人こやだいら)※3
特定非営利活動法人こやだいらが運営。
道路運送法に基づく登録を受けた自家用車
(45台、運転手45人)により、木屋平地域
に住む高齢者等の買い物、通院、会合の移動
を支援している。
※1
※2
※3
コミュニティバス:自治体等が主体的に計画し、地域住民の移動手段の確保や利便性向上
のため運行するバス
デマンドバス
:乗降時刻・乗降場所など、利用者の要求に対応して運行する形態のバス
過疎地有償運送 :交通機関空白の過疎地において、自治体以外の団体による非事業用車
を用いた有償運送
- 19 -
(1)安全・安心の確保
ウ
⑤
防災・自治強化
鳥獣被害防止対策の推進
被害実態調査などを行い、防護柵の設置等それぞれの集落に適した対策を講じるとともに、
集落ぐるみによる鳥獣を寄せ付けない環境づくりなど総合的な鳥獣被害対策を推進します。
また、市町村等が「徳島県豊かな森づくり推進基金」等を活用し、公有林の取得や森林の
広葉樹林化の取組を行うとともに、野生鳥獣の個体数削減などの支援も行います。
さらに、適正な管理を目的とする捕獲方法の実証に加え、資源としての有効活用等について
も検討を行います。
【背景】
近年、野生鳥獣による被害は、農林水産業だけでなく、県民の安全な暮らしや豊かな自然
環境を脅かす深刻な問題となっております。
【取組概要】
集落ぐるみによる総合的な鳥獣被害対策の推進。
(鳥獣を寄せ付けない集落環境づくりの推進。)
「徳島県豊かな森づくり推進基金」等を活用した対策の実施。
ニホンジカの効果的な捕獲とシカ肉の安定供給に向けた実証、
及びニホンザルの生息調査と新たな管理手法の研究
【取組策】
例1:総合的な鳥獣被害対策の推進(県)
防護柵の設置、エサ場とさせない取り組み、鳥獣の捕獲など、集落ぐるみによる総合
的な鳥獣被害対策の取組を推進
生息環境管理
放任果樹・収穫残さ等の除去
里と山の間に緩衝帯の設置
集落をえさ場とさせない取組
被害防除
捕獲
集落ぐるみの
総合的 な対策の
推進
各鳥獣に適した防護柵の設置
や追い払い効果の高いモンキー
ドッグの推進 累計38頭育成
ワナ・銃器による鳥獣
の捕獲
モデル集落
例2:「徳島県豊かな森づくり推進基金」を活用した対策(市町村)
(1)市町村による公有林の取得拡大・森林の広葉樹林・混交林化の推進
(野生動物との共生による人里への進入阻止)
(2)ニホンジカの個体数削減を目的とした一斉捕獲の実施、また新規狩
猟者の確保を目的としたイベントや講習会の開催など
(参考)これまでに実施している主な取組
(1)市町村等が実施している有害鳥獣の捕獲・防護柵設置・追い払い・
処理加工施設の整備への支援
処理加工施設数 4施設(平成25年12月末現在)
(2)総合的対策を実施するモデル集落の育成
【H25 7市町村 9集落】
(3)剣山・三嶺周辺におけるニホンジカの食害防止のための
防鹿柵設置、新たな個体数調整法の導入
(4)狩猟免許試験機会の拡充(試験回数の増、休日開催など)
(5)新規狩猟者確保に向けた関係機関への働きかけ
(6)捕獲に係る規制緩和(狩猟期間の延長、捕獲数制限の解除)
- 20 -
(1)安全・安心の確保
ウ
⑥
防災・自治強化
多様な主体による森づくりの推進
森林の有する水源のかん養、土砂の流出・崩壊防止といった機能を維持し、豊かな森林を
将来の世代に引き継ぐため、住民、民間事業者、行政等が協力して、森林の整備・保全を進
めます。
【取組概要】
森林の整備及び保全に対する多様な主体の参画
【取組策】
例1 とくしま協働の森づくり事業(県、(公社)とくしま森とみどりの会)
・森林所有者のみならず多様な主体と協働した森づくりを実施するため、県民や企業と
の協働体制を構築し、植林や間伐などの森づくり活動を推進。
<企業・団体を対象とした事業>
・企業・団体等の事業者と、県、(公社)森とみどりの会の三者で「パートナーシップ
協定」を締結し、事業者からの寄附金をもとに、間伐や植林などの森づくりを実施。
① パートナーシップ協定の締結
・平成21年度の事業開始から、平成26年2月までに105の企業・団体が
協定を締結。
② 協力企業による森づくり活動
・協力企業の希望により、植林体験や間伐の見学など森づくり活動を実施。
<個人・グループを対象とした事業>
・個人やグループに「1口1,000円」から募金を募り、間伐などの森林整備を実施。
例2
滞在型林業活性化プロジェクト((株)ビッグウィル)
(平成25年度とくしま集落再生プロジェクト推進交付金)
三好市井川町のメイト文化村において,休眠施設として使用さ
れていなかったログハウスを活用し,体験型・学習型の交流拠点
施設として,都市の学生や企業等に林業や山村での生活を体験し
てもらい、山の現状について理解を深めてもらう「森の学校」を
開設する。なお,活動の運営組織として,「(仮称)NPO法人星
が里クラブ」を設立する。
「森の学校」では,都市部の学生や社会貢献に取り組む企業等
の研修の場として,間伐や枝打ちの林業体験をはじめ、中山間地
域の伝統料理等の体験活動などを実施する。
例3 伐採・植林体験ツアーの実施(TSウッドハウス協同組合)
・県産材を使って家を新築した場合に、施主、設計士や大工さんなどを対象に、年2回
伐採と植林の体験ツアーを実施。
・木材の加工現場を見学し、温泉宿で一泊後、翌日に山林へ入り、年末には伐採体験、
春先には植林体験のコースでツアーを実施している。
例4 「徳島県県有林化等推進基金」の創設(県)
・「徳島県豊かな森林を守る条例」に基づく重要な森林について、所有者の管理放棄や
外国資本による買収等に対応するため、県有林の取得を進め、健全な保全を推進する。
- 21 -
(1)安全・安心の確保
ウ
⑦
防災・自治強化
集落の防災力強化・孤立化対策の促進
集落が孤立化した場合に有効な対策となる、ヘリコプターでの救援・救出や物資の輸送を可
能にするため、臨時ヘリポートの整備を促進します。
【取組概要】
地震や津波等による孤立化に備えるとともに、ドクターヘリ等の活用により救急医療にも
資するよう、緊急時用の臨時ヘリポートを確保します。
【取組策】
例:緊急時のヘリコプター離着陸可能場所の確保(県、市町村)
(平成26年1月末時点)
・県内全体で、小中学校の運動場や公園など緊急時にヘリポートとして利用することが
できる敷地を、119箇所設定(うち、過疎地域では65箇所設定)
吉野川市(旧美郷村)1箇所、美馬市10箇所、三好市9箇所、勝浦町1箇所、
上勝町4箇所、佐那河内村1箇所、神山町2箇所、那賀町13箇所、美波町8箇所、
牟岐町3箇所、海陽町5箇所、つるぎ町4箇所、東みよし町(旧三好町)4箇所
災害時などに孤立化が予想される集落における通信手段の確保を図るため、各集落ごとに
衛星携帯電話など通信機器の配備を進めます。
【取組概要】
市町村や地域住民による通信機器の自主的な配備を進め、
併せて、同機器を利用する通信訓練・普及啓発を推進しています。
【取組策】
例:孤立化集落における通信手段確保の支援制度(県、市町村)
・市町村と自主防災組織などの住民団体が、災害時などに孤立化が予想される集落地域
の通信手段の確保を図るため、衛星携帯電話などの通信機器を共同で購入する場合に、
国や県が初期費用の一部を補助し、導入を促進
【県内集落への導入実績(平成21年度~平成25年度累計)】
・8市町村(美馬市、三好市、佐那河内村、神山町、那賀町、海陽町、つるぎ町、
東みよし町)の75地区で、衛星携帯電話や簡易無線を導入しており、その後も
導入を拡大
- 22 -
集落のアマチュア無線所有者の協力のもと、災害時のネットワーク化による孤立集落との
連絡手段の確保を図ります。
【取組概要】
アマチュア無線を活用した連絡手段を確保し、
危機管理体制を強化します。
【取組策】
例:アマチュア無線を活用した連絡手段の確保(美馬市、那賀町)
○美馬市(木屋平地区)における取組例
・昭和50年代の台風で孤立化したことを契機に、地区内の多くの住民がアマチュア無線
の免許を取得(災害で地区が孤立した際、避難所間や避難所と行政機関の連絡手段とし
て使用)
・その後、携帯電話の普及によって、アマチュア無線を使用する機会は減少したが、アマ
チュア無線の免許保有者は、地区内に約80名ほどいる。
・これを組織化し、各集落間、避難所、行政機関との災害時における連絡網として活用し
ていくことを地元のNPO法人が検討中
・また、美馬市が主体となって、一つのコールサインで複数の人が利用できる社団局を設
置しており、市職員でアマチュア無線の免許を保有している者を組織化し、災害時には
移動式の無線機を持った職員が各集落の避難所に駆けつけて互いに連絡を取り合うこと
としている。
○那賀町における取組例
・台風災害や大規模地震における有効な通信手段として、那賀町全体でアマチュア無線局
の普及に取り組んできており、緊急時は、アマチュア無線を使用して連絡を取り合うこ
とを、自主防災会等を通じて町内に広めている。
【講習会】那賀町の主催で、消防団員や住民を対象に、無線免許取得の講習会を実施
【開局数】那賀町本庁舎及び各支所にアマチュア無線機を配備し、庁舎ごとに設けた
社団局(計5局)がそれぞれ運営を行っている。
地域の防災力向上に向けて、自主防災組織の結成や自主防災活動の充実に取り組むとともに、
集落の災害時要援護者(避難行動要支援者)に対する支援体制を構築します。
【取組概要】
○自主防災組織の結成促進と集落の枠を越えた自主防災組織間の支援体制を構築します。
○情報の入手や自力での避難が困難となる災害時要援護者への避難情報の伝達や避難誘導・
安否情報の収集など支援体制を構築します。
【取組策】
例:県による災害時要援護者対策(県)
・西部総合県民局が、平成22年度に「防災力アップによる西部圏域防災・減災対策事業」
で行った住民討議等の結果を踏まえて「地域における災害時要援護者避難支援の手引き」
を策定。
※このほか、市町村の担当者等を対象にした説明会や、自主防災会等を対象にした
「寄り合い防災講座」と共に「災害時要援護者避難支援研修会」及び「避難訓練」
を管内市町で開催。
- 23 -
南海トラフの巨大地震に備えて、住民や防災関係機関の連携による地域の活性化を通じて
地域防災力の向上と津波減災対策(津波減災県南モデル)の策定、推進を図ります。
【取組概要】
新たな視点からの津波避難対策の実施や、地域人材の活用に
よる津波減災教育などを推進する。
H24~津波減災県南モデルの策定、推進
【取組策】
例:津波減災県南モデル
○津波避難を考えるワークショップの開催(県、各地区自主防災組織など)
南部圏域沿岸市町において、6つのモデル地区を中心に、避難に関する住民ワーク
ショップを地区外からの参加者(大学生など)を交えて開催し、津波避難に関する
各地区の課題や対策について、住民や自主防災組織間で情報共有を図った。
【ワークショップ実績】 ※10回の開催で376名が参加
阿南市 津乃峰地区 :H24.11.17 71名が参加
:H25.12. 7
43名が参加
牟岐町 西浦地区
:H24.11.10 29名が参加
美波町 阿部地区
:H24.10.24 35名が参加
美波町 由岐湾内地区:H24.10. 6
46名が参加
:
12. 2
43名が参加
:H25.12.13 31名が参加
:
12.14 14名が参加
海陽町 四方原地区 :H24.11.29 48名が参加
:H26. 1.23
16名が参加
ワークショップの様子
(由岐湾内地区)
○地域人材の活用による津波減災教育の実施(県)
・美波町在住の絵本作家である梅田俊作氏との協働による防災絵本(写真①)の発刊と、
絵本を活用した防災啓発の推進。
【絵本の活用例】
防災絵本を活用した防災啓発活動を実施
(写真②:H25.12.21 親子で学ぶ!サバイバルキャンプ)
・津波避難ビルの美波庁舎を使って、津波避難ビルde人形劇(写真③:H25.6.28)
を開催。津波避難訓練と併せて実施。
写真①
写真②
写真③
○今後の取組
※「学生災害予防ボランティア隊」の活動促進
・地域の防災活動に参加する学生ボランティア隊(隊員79名)の積極的な活動促進に
より、地域防災力の向上に繋げる。
※「地震津波語り部の会」の結成
・昭和南海地震等の体験者を語り部として学生などに伝える一方で、書籍などの記録
を音声データにアーカイブ化し、記録のさらなる活用を図る。
- 24 -
(1)安全・安心の確保
ウ
⑧
防災・自治強化
ICTを活用した自治会の団結力の強化
自治会の様々な地域情報の共有・情報交換を行うことができる、ICT を活用した自治会
を結ぶネットワークづくりを推進します。
【取組概要】
「自治会ネット(ホームページ)」で情報を共有し、リアルタイムでの情報交換や回覧板、
緊急安否システムなどを通して、安全安心、地域活性化を促進。
H24~ 上勝町において、実証実験開始
H25~ 実証実験の成果を踏まえた他地域への展開
【取組策】
例:上勝町集落再生システム
・町民に「楽しんで」「喜んで」「便利だな」「得するね」と思ってもらえるシステムを開発
し、タブレット端末の普及促進を図る。
・集落の代表者が情報発信することによりコミュニティや自治会の情報が共有され、集落の
帰属意識や団結力が高まる。
Ⅰ
取組のスケジュール
平成24年10月 実証実験開始
平成25年 1月 実証実験第二段階の開始
(システムバージョンアップ、実験参加者増員など)
平成25年度以降 実証実験の継続
Ⅱ
具体的な内容
対 象 者:町内にある11全ての名(みょう:集落コミュニティ組織)代表者など
(平成25年1月以降は約30名)
主な機能:電子回覧板的な位置づけからスタート。
防災無線の配信や、テキスト・画像・音声を一部の端末利用者が書き込む
ことができる掲示板、スケジューラ
Ⅲ
今後の展開
役場の広報の代替となるような情報提供、集落の代表者や町内企業、団体からの
情報配信、災害時の情報配信方法検討、WiーFi環境の整備検討等
- 25 -
(2)地域資源の活用
全国屈指の「高速情報通信基盤」や集落が有する地域資源を活かし、新しい視点から「その
地域ならではの潜在力」を引き出す取組を行います。
ア
⑨
新たなビジネスモデルの創出
ICTを活用した県外企業によるサテライトオフィスの展開
恵まれた自然と全国屈指のブロードバンド環境を最大限に活用し、過疎集落の古民家など
を企業のサテライトオフィスとして展開することで、地域に元気を取り戻す、これまでに
ない全く新しい集落再生モデルの構築を目指します。
【取組概要】
利用者と地域が“ウイン-ウイン”に!
○多様な人材が交流することにより、新たな事業・
サービスが誕生し、地元雇用やIターンの拡大
といった「地域経済の活性化」が期待されます。
○ソーシャルメディアを活用した情報発信により、
新たな特産品販路開拓や観光振興の可能性が生
まれます。
○中山間地域にまで整備された全国屈指の「ブロ
ードバンド環境」が全国にPRされます。
H23
H24
H25
三好市、神山町、美波町など
県内5地域において実証実験を実施
本格的にサテライトオフィスを設置
プラチナ大賞で「優秀賞」受賞
神山町古民家での仕事風景
【背景】
東日本大震災の影響により、首都圏の企業の中には、リスク分散のため、西日本にオフィ
スを移転する企業が出ており、特に、ICT企業では、情報通信技術を活用した、時間・
場所にとらわれない、「モバイル勤務」「サテライトオフィス勤務」など、従来の働き方を
見直す気運が一層高まってきています。
徳島県では、全国屈指の「ブロードバンド環境」が県下隅々まで整備されており、また、
利用されていない魅力的な「古民家」、そして、「豊かな自然」「類まれな伝統と文化」
「優れた食材」など、磨けば光る素晴らしい地域資源が“きら星のごとく”存在し、NPO
が中心となって、この資源を活かした地域づくりが数多く実施されています。
- 26 -
【取組策】
例:とくしまサテライトオフィスプロジェクトの実施
1
実証実験(H23)
首都圏の企業約10社が、三好市、神山町、美波町等において、
サテライトオフィスの実現可能性を検証。
2
サテライトオフィス体験ツアー(H23~)
首都圏の企業等が、三好市、神山町、美波町を中心に、
サテライトオフィス視察・体験ツアーを実施。
3 「徳島サテライトオフィス・プロモーションチーム」の設置
(H24.3~)
県、関係市町、NPO、進出企業で構成する「徳島
サテライトオフィス・プロモーションチーム」を設置。
会議では、「受け入れ体制の充実」や「戦略的な情報発信」
について検討。誘致の総合窓口となるサイトを開設し、
徳島ビジネスチャレンジメッセや首都圏・大阪のイベントでPRブースを出展。
4 「神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックス」の開設(H25.1)
県、神山町、NPOが元縫製工場を改修し、サテライトオフィス集積施設を開設。
ICT企業・クリエイター等の多様な人材が交流し、
地域活性化につながる新ビジネスを生む拠点として活用。
5
第1回「車座ふるさとトーク」を開催(H25.2)
全国のトップを切って、安倍内閣の閣僚らが各地の声を聞く
「車座ふるさとトーク」を神山バレー・サテライトオフィス・
コンプレックスで開催。
6
地域との結びつきを強める多彩な活動
①高齢者で構成するボランティアガイドにタブレット端末と観光用アプリを提供。
②小中学校での出前授業でICTの知識を地域に還元。
③複数のサテライトオフィスが協業し、商品パッケージのデザインや販路開拓を支援。
7
第1回「プラチナ大賞」で優秀賞を受賞(H25.7)
アイデアあふれる方策で地域の課題を解決する取組みを表彰する第1回「プラチナ大賞
において、応募124件中で第2席となる「優秀賞」を受賞。
8
「全国4K祭in KAMIYAMA」を開催(H25.9)
次世代高画質テレビ「4K」の最新技術を紹介する「全国4K祭in KAMIYAMA」を
神山町の寄井座で開催し、全国から放送関係者約150人が参加。
徳島県を「4K放送の実証実験の場」「クリエイター集積拠点」として、全国に発信。
9
サテライトオフィスの設置状況(H26.3.12現在)
平成24年3月以降、神山町10社、美波町6社、三好市2社、
徳島市1社が進出し、地元雇用41名創出。
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
会社名
(株)ダンクソフト
Sansan(株)
ブリッジデザイン
(株)テレコメディア
(株)ソノリテ
(有)井上広告事務所
キネトスコープ社
ドローイングアンドマニュアル(株)
(株)プラットイーズ
(株)えんがわ
サイファー・テック(株)
(株)あわえ
(株)たからのやま
(株)鈴木商店
(株)兵頭デザイン
(株)Studio23
(株)あしたのチーム
(株)クリップインターメディア
(株)インフォデックス
開所
平成24年 3月
〃
〃
〃
平成24年 5月
平成24年 7月
〃
平成25年 4月
平成25年 7月
〃
平成24年 5月
平成25年 6月
平成25年 7月
平成25年 9月
平成25年10月
〃
平成25年 3月
平成26年 5月
平成25年10月
- 27 -
場所
神山町
美波町
三好市
徳島市
(2)地域資源の活用
イ
⑩
遊休資産等の利活用
空き家や休廃校校舎の利活用推進
空き家を集落の資源と捉え、利活用を推進するため、空き家所有者、移住予定者、集落住民
それぞれにメリットがある運営システムづくりを進めます。
【背景】
少子高齢化や人口減少などにより、過疎地域には空き家がたくさんあります。
移住者にとって、住居の確保は大きな課題であり、まだ使える空き家を積極的に活用する
体制を作ることが求められています。
【取組概要】
空き家所有者の意識改革を進め、持続可能な空き家利活用体制を構築
H23 上勝町谷口、大北集落において集落組織の設立
H24 空き家所有者及び移住予定者への三段跳び計画
ホップ段階の展開
H25 三段跳び計画ステップ段階の展開
H26 空き家所有者への算段跳び計画
ステップ段階の展開
【取組策】
居住できる空き家と廃屋
例:谷口、大北集落における空き家活用事業(上勝町)
Ⅰ 組織体制
・上勝町の谷口、大北集落においては、空き家の利活用と移住を促進するため、移住者と
地元事業者のニーズの調整を行い、マッチングを進める集落組織「美しい集落(谷口・
大北)推進協議会」を設立。
・この集落組織は、「集落住民」「NPO法人」「関係事業者」「行政」などの様々な関係者
が専門的な支援等を行うことができる協力体制となっている。
・関係者の役割を明確に示し、ホップ・ステップ・ジャンプとステップアップしていく
運営システムを実践することで、空き家の利活用の持続可能な「集落居住促進ビジネス
モデル」を構築。
Ⅱ 今までの経過
平成23年12月26日 「美しい集落(谷口・大北)推進協議会」設立
平成24年 7月
空き家所在地を記した地図の作成
空き家所有者及び居住者調査終了
10月13日 「田舎暮らし体験」第一段階(現地視察と交流)を実施
(参加者5名)
11月12日 「田舎暮らし体験」第二段階(モニター居住と生活体験)を
~23日 実施(参加者4組11名)
12月
「田舎暮らし体験」に参加した1組の家族(5名)が移住を
決め、仮住居として町営住宅に入居
平成25年 6月
森林アートプロジェクトの利用:建築+アート+ランドスケ
ープによる森林、環境、山村過疎問題に対する試み
11月
交流体験の実施:映画の舞台となった「石本商店」を拠点と
した交流イベントの実施
平成26年 3月
森林アートプロジェクトには、延べ200人を超えるボラン
ティアが協力し完成、このアート作品の舞台を活用し日本の
森林を考えるイベントの発信予定
- 28 -
Ⅲ
平成26年度の事業計画
○空き家、遊休地利用
・簡易宿泊整備計画:会員制による農家民宿、簡易宿泊所の整備。
・シェア型共同民宿計画:参加者が会員となりシェア型共同民宿(ログハウス)に
再生させる整備。
○定住人口の増加への取組み
・集落に移住者を受け入れる体制づくりと集落再生プロジェクトを継続し実行する。
・人材確保育成事業と連携し、集落とともに暮らすことができる産業創出の支援を図る。
・森林アート作品の魅力発信:交流の場や舞台装置を活用し日本の森林を考えるイベ
ントの発信
Ⅳ
内 容
それぞれの関係者の役割を明確に示しホップ・ステップ・ジャンプとステップアップし
ていく運営システムを実践することで、空き家所有者、移住予定者、集落組織のそれぞれ
のニーズにあった、空き家の利活用の持続可能な「集落居住促進ビジネスモデル」を構築。
〈集落再生の三段跳び計画〉
〈関係者の役割と効果〉
集落居住促進ビジネスモデル」では、空き家所有者、移住予定者、集落組織に、以下の
ような役割とそれによる効果が考えられる。
- 29 -
休校や廃校となった校舎などの、地域コミュニティの拠点としての利活用を推進します。
【背景】
山間部には、少子化や市町村合併などにより休校・廃校となった
小中学校の校舎などがたくさんあります。
学校は、地域住民にとって身近な公共施設であり、また、その校
舎などは地域のシンボル的な存在である場合も多いことから、休校
・廃校となった校舎を積極的に地域コミュニティの拠点として有効
活用することが求められます。
廃校となった小学校の校舎等
【取組概要】
休校や廃校となった学校の校舎などを、自然体験交流施設等として活用していきます。
【取組策】
例1:ふれあいの里さかもと
(坂本グリーンツーリズム運営委員会)
平成11年に廃校となった旧坂本小学校の校舎及び
旧坂本幼稚園の園舎を農村体験宿泊施設として再整備。
宿泊も可能な体験型交流施設として運営されている。
Ⅰ
経緯
平成14年3月
平成15年度
平成17年度
平成21年度
平成25年度
Ⅱ
農村体験宿泊施設としてオープン
勝浦町が過疎地域自立活性化優良事例表彰
受賞
グリーンツーリズム大賞2004優秀賞受賞
(主催:毎日新聞社)
第6回オーライ!ニッポン大賞の審査委員
会長賞受賞
地域づくり総務大臣表彰の団体表彰受賞
内容・特徴
・地元の住民グループ「坂本グリーンツーリズム運営委員会」
が運営。
・田舎こんにゃくや田舎豆腐作り体験などの定期的な体験メ
ニューのほか、山菜採りや川遊び、お正月準備体験などの
季節に応じたメニューなど、様々な体験メニューを展開。
しょうがっこう
例2:いやしの里 増川笑 楽 耕(増川の活性化を考える会)
平成17年に廃校となった旧増川小学校を再整備。
木造校舎は農産物加工施設等として、屋内体育館は
研修・交流施設として利活用。
小学校の跡地を使い、農山村体験ができる場所という
ことで、「笑顔で・楽しく・耕す」=「笑楽耕」という
施設名になった。
Ⅰ
Ⅱ
経緯
平成21年
「いやしの里 増川笑楽耕」オープン
内容・特徴
・地元の住民グループ「増川の活性化を考える会」が運営。
・増川を隅から隅まで知り尽くした地元の農家などの
「農山村のプロ」による、うどん・そば打ち体験や
田植え体験など、豊富な体験メニューが楽しめる。
- 30 -
きゅうこうかん
例3:東山旧 交 館(東みよし町)
平成23年に休校となった東山小学校の趣ある木造校舎を再利用。町内の休廃校
7小学校に残された思い出の品々を集めた「旧交館」としてオープン。
Ⅰ
Ⅱ
経緯
平成24年3月
「旧交館」オープン
内容・特徴
・町内の休廃校7小学校に残された思い出の品を、各小学校を教室ごとに展示。
・7小学校(黒長谷、毛田、大藤、増川、西庄、絵堂、東山)のアルバムや机と
椅子など、懐かしい品々が展示されている。
・見学のほか、同窓会や各種イベントでの貸し出しも可能。
・平成25年から「ひなとわらべの里 しゃまの節句まつり」を開催。
使われなくなった雛人形を集めて体育館に展示するとともに、旧校舎には五月
人形も展示される。毎年2月下旬から3月上旬にかけて開催され、来客者に対
してお接待なども行われる
例4:上勝町営落合複合住宅(上勝町)
平成11年に廃校となった旧福原小学校の校舎の有効活用について住民と町が協議し
若者定住を進めるための複合住宅として改修。
Ⅰ
Ⅱ
経緯
平成12年
落合複合住宅完成
内容・特徴
・貸事務室5室、賃貸住宅8室の複合住宅。
・住宅部分は常に満室状態となっている。
・同町では、平成15年にも廃校となった中学
校の木造建築物を取り壊して若者定住用の複
合住宅を整備するなど、住民と行政が一体と
なり遊休施設や土地の有効活用を進めている。
例5:休廃校活用策をHPで公募(三好市)
少子化の影響から多くの休廃校を抱える三好市は、幅広く利用希望者や活用アイデア
を募ろうと、22小学校の情報を市のホームページに掲載し、期間を設けず募集してい
る。平成25年、県内外の企業・団体から上がった地元特産品加工所やデイサービス施
設に活用する提案5件を採用し、5小学校の活用に向け取り組んでいる。
・農産物加工所(旧河内小学校)
・農産物加工所(旧有瀬小学校)
・クリエイタINレジデンス
(旧馬場小学校)
・デイサービス、コミュニティレストラン
(旧西山小学校)
・デイサービス、コミュニティカフェ
(旧太刀野山小学校)
農産物加工所
(旧河内小学校)
- 31 -
(2)地域資源の活用
イ
⑪
遊休資産等の利活用
遊休農地の活用推進(耕作放棄地の再生)
地域の特性を活かした作物(山菜や軽量野菜など)の栽培や、標高差を利用
して端境時期をねらった栽培を推進します。その他、遊休農地の解消の啓蒙・
啓発、多種多様な再生方法の実証などの多様な活用方法を推進するなど、遊休
農地の再生と活用を推進します。
【背景】
農業従事者の高齢化等による労働力不足、中山間地域等での鳥獣被害の増加、
農産物価格の低迷など、農業を取りまく諸条件に起因して全国的に遊休農地が
増加傾向となっており、本県においても中山間地域等の条件不利地のみならず、
平野部においても遊休農地が 確認できる状況になっています。
「遊休農地解消の必要性」については農業者のみならず、県民のみなさまに
「県民の課題」 として認識してもらうため、10月を「解消取組強化月間」と
して設定し、解消に対する取組みを実施します。
【取組概要】
地域特性を活かした作物の栽培の推進
遊休農地解消のための多様な活用方法の推進
H23~多様な活用方法の推進による耕作放棄の発生防止と再生
【取組策】
例1:遊休農地などで、地域の特性を活かした作物の栽培の推進
たらのめ
そ
ば
ブロッコリー
例2:耕作放棄地再生利用実証事業(取組開始:平成23年度から)
みんなで守ろう地域の農地支援事業(H26組み替え)
遊休農地の解消のための多様な活用方法の取組を実施
(H23~H26の4年間で県内10カ所で実証試験を実施)
和牛放牧による再生作業
菜の花プロジェクト等ボラン
ティアによる再生作業
JAによる営農と農作業
支援による再生作業
例3:遊休農地の解消の啓蒙・啓発(遊休農地解消は県民みんなの課題)
一斉耕起活動
県民ホールでのパネル展
- 32 -
再生農地で栽培した野菜の
とくしまマルシェでの販売
(2)地域資源の活用
イ
⑫
遊休資産等の利活用
薬膳料理・薬草栽培の普及
地域ならではの薬草の活用を図るため、手軽な薬膳料理の開発・普及の促進や、地域に
適した有望な薬草栽培の検討を行います。
【取組概要】
薬草を使った手軽な薬膳料理の開発
地域特性を活かした薬草栽培の検討・研究
【取組策】
例1
地域の住民団体による薬膳料理レシピ開発
(木屋平地区地域福祉活動計画実行委員会)
地域の住民団体による地域で採れる食材を利用した手軽な
薬膳料理などのレシピを考案し、家庭での活用など普及を図る。
例2
その地域にしかない薬草等を活用した旬の薬膳料理の創作
(NPO法人こやだいら)
1年を通した旬の食材による薬膳料理づくりを行い、
試食会、交流会、レストラン等での提供、レシピ作成によ
る広報活動等をおこなっている。
例3
宿泊施設での活用に向けた薬草の試験栽培(美馬市)
美馬市にある交流促進宿泊施設「美村が丘」において、県
薬草協会脇町支部や地元住民の協力のもと、展示圃において
約150種類の薬草・薬木の試験栽培を行う。また、その成果を
踏まえ、薬草を使った料理や薬草風呂などを施設において提供し、
観光の活性化を図っていくこととしている。
例4
遊休農地の活用に向けた薬草の契約栽培(美馬市)
中山間地域での推奨作物として、民間事業者との薬草の契約栽培の
可能性を検討するため、地域に適した薬草とその栽培方法を学ぶ勉強
会を平成24年2月16日に実施。以後、先進地視察や第2回目の勉
強会(平成24年9月14日開催)を経て、漢方薬・生薬メーカーと
の契約栽培に向け、平成24年10月9日に「美馬市生薬生産組合」
を設立した。
薬草の契約栽培では、買取単価は作付け前の契約に基づき決められ
るため、需給による相場変動も少なく、また軽量のため、高齢の方も
扱いやすいとされている。
平成24年11月に栽培の契約締結を行い、平成25年2月より各
契約農家が種をまき、栽培を開始した。
例5
「薬用植物の栽培に関する研究会」の開催(県)
大学、生薬製造会社、薬草生産団体、JA及び県市町の関係者などが集まり、これまで
に研究会を4回開催。収益性の高い薬用植物の生産や活用に係る課題について、情報や意
見交換を行なっている。今後、地域に適した薬用植物の選定、栽培方法の確立や利用方法
などの課題を解決し、薬用植物の生産拡大による中山間地域の活性化につなげる。
- 33 -
(2)地域資源の活用
イ
⑬
遊休資産等の利活用
集落の強みを活かしたエネルギーの地産地消の推進
小さい急流の河川が多く、比較的風量が多い地域もあるという、本県の山間集落が有する
強みを活かして、小水力発電や風力発電などの自然エネルギーの導入を促進することにより、
地域でエネルギーを自給自足できる新たな社会を構築します。
【取組概要】
集落ごとの特長に応じて、自然エネルギーの導入を促進すること
により、集落に新たな電力の供給源を創出
H23 佐那河内村で小水力発電の実証実験を実施
県内の他地域においても、地域特性に応じた
自然エネルギーの活用を促進
H25 太陽光に続く新たなエネルギーの導入とエネルギーの
地産地消に向けた課題検討を行う
「自然エネルギー戦略プロジェクトチーム」を設置
H26 環境負荷の少ない自然エネルギーを地域の電力源
に活用や、ICTを活用したエネルギーマネジメ
ントの実証など、スマートコミュニティ構築に向
けた取組みを展開
【取組策】
例1:佐那河内村における小水力発電地域活性化モデル事業(県・佐那河内村)
県、佐那河内村、地域住民などによる「小水力発電推進協議会」を設置し、小水力発電の
活用方策等を検討するとともに、平成23年12月から2ヶ月間の実証実験と設備を利用し
た普及啓発を行った。
- 34 -
例2:農村地域における再生可能エネルギーの導入促進
【ソフト】小水力等再生可能エネルギー導入推進事業(県、市町村、土地改良区等)
○農業用施設の維持管理費の低減のため、再生可能エネルギーの導入に向けた調査を実施
し、導入の促進を図る。
Ⅰ スケジュール
H23~ ・県内の農業施設を対象に太陽光、小水力発電の導入に向けた調査を実施
H25 ・市町村、土地改良区が取組む各種調査の支援
H26~ ・引き続き要望を受け推進
Ⅱ
内容(平成23年度の例)
(ⅰ)県によるもの
・夏子ダム(美馬市)小水力発電の概略設計
・太陽光発電118箇所導入可能性調査(用排水機場、農業集落排水施設等)
・小水力発電8箇所導入可能性調査(用水路、農業用ダム等)
(ⅱ)市町村や土地改良区への発電施設調査費用の支援を行ったもの
・旧府能発電所跡地で小水力発電の概略設計(佐那河内村)
・阿波市の土地改良施設で太陽光発電の概略設計(吉野川北岸土地改良区)
【ハード】農山漁村活性化プロジェクト支援交付金(市町村、土地改良区等)
○農業用施設に再生可能エネルギーを供給する施設の設置
Ⅰ スケジュール
H24~H25 ・揚水機場、農産物直売所等に太陽光発電施設を整備
H26~
・引き続き要望を受け推進
Ⅱ
内容
平成24~25年度の期間で整備完了したものは次のとおり。
・土地改良区 3(徳島市、阿波市、藍住町)
・JA
1(勝浦町)
太陽光発電事例(吉野川北岸土地改良区
中央管理所)
農業用ダムでの小水力発電
- 35 -
(2)地域資源の活用
ウ
⑭
森林資源の活用
多様な主体による森林資源の活用
集落再生には、かつて中山間の集落において、主要産業となっていた林業の活性化が不可
欠であり、集落の有する最大の地域資源である森林資源を最大限に有効活用すべく、「次世
代林業プロジェクト」の推進に加え、住民、民間事業者、行政等による森林の資源を活用し
た取組を進めます。
【取組概要】
森林資源の活用に対する多様な主体の参画
【取組策】
例1:独自の加工技術による間伐材の活用((株)ビッグウィル)
間伐材や端材に新しい利用を可能とする、天然木を世界最薄水準に加工する独自技術を
確立し、折り曲げられる極薄シートを完成させ、知的財産を戦略的に活用し特約販売店を
広げている。
また、間伐材を加工する作業を、地元の授産施設に作業を委託し、障がい者の働く場所
を提供している。
「樹の紙」の製造風景
製品例(左:壁紙、右:折り紙)
例2:地域材等を活用した割り箸製造(社会福祉法人池田博愛会)
三好市の社会福祉法人池田博愛会では、スギ・ヒノキの製材端材を利用した割り箸生産に取
り組んでおり、地域材を利用することで森林整備が進むだけでなく、障害者の雇用の確保にも
貢献している。
ここで生産された割り箸は、NPO法人JUON(樹恩)NETWORKを通じて多くの
大学生協食堂で利用され、学生・教職員への森林整備の重要性や環境保全意識の啓発にも役
立っている。
森林保全をPR
割り箸の製造風景
例3:チップボイラーへの燃料供給((株)もくさん、月ヶ谷温泉)
上勝町では、地元住民らが持参した未利用間伐材や剪定枝を(株)もくさんでチップ化
し、月ヶ谷温泉のチップボイラーで熱源として利用している。チップの販売収益は地元
住民へ還元するとともに、化石燃料によるCO2の排出削減にも繋がるなど、環境保全
と経済の両面を好循環させる町づくりの取組として、全国から注目されている。
(株)もくさんでのチップ製造・集積
月ヶ谷温泉のチップボイラー
- 36 -
ダウンロード

とくしま集落再生プロジェクト(1).