2014 年(平成 26 年)10 月 16 日
デンソー山岳部
山域
日程
メンバー
トヨタ岳連ニュース
創立 55 周年記念
南米ペルー
2014年
第 104 号
2014 年ピスコ峰報告書
アンデス山脈
ピスコ峰(5752m)
8月 7日~17日
町田 修(隊長)
金子 清(副隊長・渉外)
神戸 和広(語学・文化・会計)
竹内 幹雄(写真)
藤田 勝啓(トレーニング)
津田 廣一(記録)
ピスコ峰をバックに(ベースキャンプより)
ピスコ峰のあるブランカ山群
(登山口は中央のテントマーク)
ス
2014 年(平成 26 年)10 月 16 日
トヨタ岳連ニュース
第 104 号
□8/7(木)晴れ
■ルート(自宅からアメリカ経由ペルーの首都リマ)
■行動:8:00 自宅発(豊橋)→10:03 品川→11:57 成田空港→15:55 成田空港を離陸
→15:26 アトランタ空港到着→17:34 アトランタ空港離陸→23:20 リマ国際空港到着→ホテル(リマ)
OB達の盛大な見送りを受け出発。成田で事前送付の大荷物を受取り、
先ずは搭乗手続き。アトランタまで 12 時間半の缶詰状態。映画を 4 本
程見て、到着しても同じ日だ。何か得した様に思えるが、身体のリズム
は狂い出していた。更にリマ行に乗り継いで 9 時間程。食べて飲んでば
かりで 1 日が過ぎた。リマへ到着、入国審査を通って、一安心して荷物
受取へ。ここで大ハプニングが待っていた。待てども、待てども、荷物
が出てこない。全員の荷物が出てこないままそのまま終了。荷物の出て
こなかった人達がデルタ航空のスタッフと交渉開始した。我々もその列
<OB 達の見送り、名古屋駅>
に並ぶ。受取のない荷物が 27 個放置されたままだ。
(前便の人の荷物?)
我々の荷物もアトランタに残っているらしい。ガイドの平岡氏と電話で相談し神戸君中心に交渉。空港前
のホテルへ入り最低限の打合せをして眠りについたのは翌日の 2 時を廻っていた。(記:津田)
□8/8(金)曇り
■ルート(リマから登山口近郊のカルアス)
■行動:6:30 起床 8:00 発→11:45~13:35 バランカ(昼食)→16:00 コノコーチャ峠(4050 m)
→17:30~18:00 ワラスガイド事務所→19:00 カルアス(ホテルエルアブエル EL ABUELO)
睡眠不足のまま起床。専用車で 8 時出発。順調に走っていると思いきや、
交差点前の道路脇で突然ストップ。ギヤが入らないらしい。又、ハプニン
グ?と思いきや、現地のドライバー達はヘッチャラだった。ギヤチェンジ
用のゴムベルトを結び直してはめ込むと、ギヤが入って動き出した(以後、
カルワスのホテルまで無事だった)
。海沿いのバランカのシーフード店で
昼食。ペルー料理を楽しむ。コノコーチャ峠も越えて、ワラスの
町へ。ガイド事務所でコカ茶を御馳走になり、車の中で現地通貨
<フォルクローレを楽しむ>
のソーレスへ両替。カルワスのホテルでは、ピスコサワーで乾杯。
大御馳走と生演奏を楽しみ 1 日が終了した。(記:津田)
<お酒のピスコ>
□8/9(土)曇り時々雪
■ルート(カルワスからウルタ(オリンピカ)峠 往復)
■行動:7:00 ホテル朝食→8:10 出発(車)→9:35 オリンピカ峠(4800 m)(歩行)→12:02 旧オリン
ピカ峠(4880 m)→13:10 トンネル前(4700 m)(車)→13:33 ランチタイム(4500 m)→15:15 ホテル
当初の計画ではヤンガヌコ峠(4800m)でショートハイキングをしてテント泊の
予定だったが、荷物が空港に届かなかった為、ホテルに連泊となった。ガイドの平
岡さんから高度順応の場所をオリンピカ峠に変更すると連絡を受け、車で移動する。
シーヤ村で水を補給して峠に向かう。町や村を通り抜ける所は道路が整備されてな
いように思えたが、そこを抜けるととても走りやすい整備された道だ。やがてオリ
<カルワス>
ンピカ峠に到着、高度順応するためのハイキングを開始する。酸素が薄いせいか、
すぐ息が切れる。SPO2 を測定すると血中酸素濃度が 77 と低い。意識して呼吸してみると少し呼吸が楽に
なる。辺りの景色は雪でまっ白。時々雪が舞ってくる。旧のオリンピカ峠を目指して進む。ゆっくりと歩
くのがいい。2 時間半位で到着。ここから峠の下のトンネル前に 1 時間程かけて
ゆっくりと下る。ハイキングは終了。車で移動し、見晴らし
の良いところでランチタイム。車でホテルに戻り休憩。夜の
食事は、鳥の丸焼きを食べにいく。これはペルーの国民食と
言われているらしい。夜遅く 5 人分の荷物が届いた。残り一
人分については、レンタルで対処することになった。明日は
<ランチ>
ヤンガヌコ谷へ出発だ。
(記:竹内)
<雪中ハイキング>
2014 年(平成 26 年)10 月 16 日
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第 104 号
□8/10(日) 晴れのち曇り
■ルート(カルアスからセポージャパンパ。ラグーナ 69 往復)
■行動: 5:45 起床, 6:30 朝食, 7:30 出発,8:00 ユンガイ,9:25 チナンコーチャ、オルコンコーチャ,
10:15 セポージャパンパ(3900m)、11:45 休憩(4000m), 12:50 昼食(4250m), 14:15 ラグーナ69(4600m),
16:00 休憩(4000m),17:00 セポージャパンパ(テント), 19:00 夕食, 20:00 就寝
<ワスカラン北峰>
<チナンコーチャ>
<ミリミリ>
高度順応2日目は「世界遺産」ワスカラン国立公園の氷
河湖ラグーナ69を往復する約6時間のハイキング。カ
ルアス市の宿泊ホテルに迎えに来たベンツのマイクロバ
スで出発。途中ユンガイでミネラルウォーターを購入。
国立公園ゲートで1人 65 ソーレス(約 2300 円)を支払う。
砂利道悪路に揺られているとワスカラン北峰をバックに
美しい湖が姿を見せました。チナンコーチャ(女性の湖)
です。紺碧の湖面にメンバーの歓声が上がりました。更
に先にはオルコンコーチャ(男性の湖)があり、ラグーナ
69はもっと美しいのかと期待が膨らみました。登山口
であるヤンゴヌス谷セボージャパンパまでバス移動して
歩き始めました。まずは広い草原でたわむれるロバ、牛、
馬とご対面。ガイドのアグリピーナを先頭にゆっくりペー
スで歩いているとハイカー達が勢いよく抜いていきます。
高度計は 4000m。小生は呼吸を意識しながら緩慢な動きし
かできません。約 200mの大滝遠望や初めて見る高山植物
(ミリミリという赤い花)を撮影しながら歩いているとラ
ンチタイムになる。メニューはキヌアという NASA が宇宙
食に検討した栄養価の高い食品でチャーハン風に味付けさ
れパンが添えられていた。満腹になると元気が出てきて
徐々に高度順応出来ていく様です。
更に1時間程登ると突然風景が変わりました。ラグーナ
69です。見る角度により青から緑に色彩が変わる様な湖
面に映し出される氷河。しばしの間、見とれて至福の時を
過ごしました。
残念ながらピスコ山頂は雲に隠れて見れません。
下りは快調に歩いて、セポージャパンパのテントに着く
頃にはチョピカルキ、チャクララフが姿を現しました。
(記:藤田)
<キヌア>
<ラグーナ69>
<難攻不落のチャクララフ>
2014 年(平成 26 年)10 月 16 日
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第 104 号
□8/11(月) 晴れ
■ルート(セポージャパンパからベースキャンプ)
■行動:
6:30 起床, 7:40 朝食, 8:30 セポージャパンパ(3900m)出発、9:30 休憩(4100m)、11:00 休憩(4400m)、
12:30 ベースキャンプ BC (4600m)着、自己紹介後、13:00 ランチ、19:00 夕食、20:00 就寝
今日は高度を上げてベースキャンプまで。
といっても 700m しか上がらず、高度順応の
続きのようなものだ。ロバたちが思いのほ
か早いペースで追い抜いていった。モレー
ンの縁の向こうに目指すピスコ峰が見えた。
いよいよ気持ちも盛り上がる。歩くペース
は通常の半分程度だが、写真を撮るのに下
を向いたりすると途端に呼吸が苦しくなる。
<ピスコの先端が見える>
<早朝のセポージャパンパ>
ただガイドのアグリがペンカペンカという花で{ペンカ、ペンカ、ペンカ、(ケ
チュア語で恥ずかしいだろ。
の意)}と言って花を閉じさ
せて遊ぶのも我々の体力に
まだ余裕があるためだ。今日
もテントで、昼食、夕
<ペンカペンカ>
食を戴き、贅沢な気分
を楽しむ。就寝前に再び、深呼吸で血中
酸素濃度をあげてみる。まだ頭痛はしな
いが、食欲の無い人が出始めた。高山病
に効くというコカ茶の所為か、夜中も 5
回くらい起きてしまう。だんだん睡眠
<ウィルデル、メシアス、ホセ、オクタビオ、ホルヘ、マリオ、ロロ、ケネイ
不足になってきた。(記:神戸)
平岡ガイド、神戸、津田、竹内、町田、金子、藤田、アグリ>
□8/12(火) 晴れ
■ルート(ベースキャンプからハイキャンプ)
■行動
6:30 起床, 8:00 朝食, 9:20 ベースキャンプ(4600m)出発~10:00 モレーン谷への下降地点着~
10:10 出発~10:35 下降下部地点着~10:45 出発~11:45 モロコーチャ着~12:00 出発~12:30 ハイ
キャンプ(4850m)着、13:00 ランチ、18:00 夕食、19:00 就寝
今日はベースキャンプ からハイキャンプへ高度を
上げ、明日のアタックに備える。今日の行動時間は短
いため、朝食 8:00、出発 9:20 と遅い。歩き出して 40
分、モレーン谷への下降点に着く。ここからは急なガ
ラ場の下りになる。全員ヘルメットを着用する。ガイ
ドさんがセットしてくれたロープをたよりに一人づつ
<ロバは BC まで>
慎重に下る。下降下部の安全地帯で休憩を取る。モレ
<モレーン谷へ降りる>
ーン谷を横切りモロコーチャへ着く。美しい湖を眺めながら休憩を取る。
ここから約 30 分でハイキャンプに着く。ハイキャン
プでは現地の石をテーブルにして食事を取る。ちょっ
と狭いが快適な食卓だ。明日の出発が早いため、
19:00 に就寝する。今日は一つのテントに 3 人で寝る。
ちょっと狭いが軽量化のためには仕方が無い。疲れて
いるが、なかなか眠れない。うとうとしながら朝を待
つ。(記:金子)
<ハイキャンプ>
<岩のテーブルでランチ>
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第 104 号
□8/13(水)
■ルート(ハイキャンプからピスコ山頂往復)
■行動 (神戸隊)
12:20 起床,1:00 朝食, 2:10 ハイキャンプ HC(4900m)出発、3:05-35 氷河舌端休憩、アイゼン、ハー
ネス着用(5000m)、4:00 平らな所で休憩(5150m)、4:55 平らな所で休憩(5300m)、5:50 休憩(5400m)、6:45
休憩(5550m)、7:45 頂上(5752 m)着、8:35 後続合流、8:45 写真撮影し出発、9:15 休憩(5400m)、10:15-30
氷河舌端(アイゼン,ハーネス脱)、10:50 BC 着、11:45 町田隊 BC 着、ランチ、12:15 竹内隊着 13:20 HC
発、14:40-15:25 モレーン崖で交差する別パーティを待つ。16:05 竹内隊モレーン越え、16:30 BC 着、
19:00 夕食、20:00 就寝
今日は最終目的の登頂日。実質半年間の準備であったが、各自が実施してきた体力強化や高度順応トレ
ーニングの成果が現れる場だ。残念だったのは、この日の為に買った、靴、アイゼン、ピッケル、目出帽、
保温カバー付きハイドレーションなどの荷物が私だけ間に合わず、レンタル品となったことだけだ。幸い
風もなさそうなのでペットボトルでも水は凍らず、目出帽無くても何とかしのげるかなと楽観視していた。
(ガイドの平岡さんからは寒くなったら重ね着していけるようにと言われていたので、当初 T シャツ、フ
リース、ウインドブレーカの 3 枚だった。薄ダウンとヤッケは別)
まずは 17 夜の月が煌々と照る中、ハイキャンプからちょっとした急登をゆっくり登り 50 分ほどで氷河
の舌端に着く。あせらずアイゼン付けて、ハーネスをチェックしてもらうと早速間違っていた。すぐに直
して安環のねじを締める。我々は平岡ガイド、津田、神戸、ガイド見習いマリオで組んだ。体調不良の竹
内さんは、ガイドのアグリとホセの間に入り、ザックを持ってもらうことになった。残る町田、金子、藤
田の 3 人にガイドのウィルデルが付いた。いよいよ氷河に踏み出す。感触は春山と同じだ。踏み跡はしっ
かりしている。BC や HC でのペースで進むので体力的には問題ない。頭痛もまったく無い。まもなく稜線
に出るが、狭い場所は慎重に、平らなところでは休憩と緩急を付けた。夜明け前だが、周りの 6000m 峰の
影がまるで山岳雑誌の写真コーナーのように見え、中々信じられなかった。夜が開けるとすごいだろうな
と期待していたら、稜線右手(東方アマゾン側 )に雷光が遠望できた。
やがて日の出の時間(6:30 頃)となって、日よけ用の帽子、サングラ
スに換えたら、見る見る雲が覆ってあっという間にガスの中になった。太
陽の輪郭は見えるが、晴れてくれない、暖かさを期待したが、あきらめダ
ウンを羽織る。私はまだ園芸手袋を重ねていたので、平岡さんから「そこ
は我慢するところじゃないでしょ」と諭していただいたので、素直に毛糸
の手袋に替えた。休憩が終わり、やがてガスの中にいかにもピークな盛り
<6:30 頃(5500m)に
上がりが見えたので、いよいよか!とはしゃいだら、もう一段あった。そこ
東(右手)から雲が、、>
で思いもかけずロープにテンションがかかった。クレバスの顛末は本人の
報告による。そこからほんの 10 分で頂上に着く。ガイド見習いのマリオか
らコカ茶を貰うと暖まる。1 時間近く待っていたが晴れもせず、後続も来な
いので、平岡さんから下山の提案があった。一旦引きとめようと話すが、
安全上仕方無いとあきらめ、下山を開始したところに二番手が到着。漸く
記念写真が撮れた。竹内さんはまだだったが、二番手が残ることで我々は
下山開始。先ほどのクレバス付近で竹内さんとすれ違った。帰りは行きの 3
<瞬間、稜線越が見えた>
倍程度のスピードで下っていった。ただ初めはホワイトアウトで地面と空
の区別がつかなかった。人気の山なので踏み跡があって助かったというわ
けだ。
HC で後続を待ち、昼食をいただくと雪のちらつく天気。テントに入ったり、
トイレに行ったりと時間をつぶした。やがて最後に竹内さんが戻ると皆安
堵した。
1 時間さらに休憩し BC に向かう。モレーンの崖で行きかう隊の通過を待
<岩稜帯に戻り、やれやれ>
ってもまだ竹内さんは来ない。疲労困憊のようだ。1 時間ほどで竹内さん
が崖を上がると皆で握手をしあった。30 分ほどで BC に戻り、荷物を片付
けていると今では不要の私の荷物が届いていた。全員同時ではなかったが、全
員登頂ができたのは、ガイドたちのサポートのみならず、本人たちの努力があ
ってこそだと思う。お疲れ様でした。(神戸)
<竹内さんが HC に帰還>
2014 年(平成 26 年)10 月 16 日
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第 104 号
<クレバスからの生還と登頂(行動記録補足)>
昨夜 6 時に、シュラフに入る。明日の事を考えているとなかなか寝付けない。うとうとしたら、思いだ
した様にオシッコに行きたくなって目を覚ます。用足しに外へ出るも、あまり寒さは感じない。深呼吸を
繰り返し、空気を身体の中に入れては、横になる。この繰り返しで、起床時間の 1 時になった。食事に向
かうが、食欲がない。半分程、食べるのが精一杯。「行動食があるさ」と、気を取り直して出発準備。ヘ
ッドランプを点け 2 時に出発。アグリをトップに後に続く。1 時間程歩いて氷河舌端で、ハーネス、アイ
ゼンを着けてアンザイレン。お腹も空かないので、水分補給のみで、先へ進む。ガイドの平岡さん、私、
神戸君、マリオの順だ。ザイルがたるまない様に、張り過ぎない様に注意しながら、平岡さんの後に続く。
空気の薄さからか、すぐに息が上がる。1 時間も歩かない内に 1 本。のどが異常に乾く。水分補給とアミ
ノ酸を流し込む。標高 5000mの壁か?歩き出すも、すぐに息が苦しくなる。周りを見る余裕もなく、“南
無、南無”と心の中で唱えながら、ひたすらに足を前に出す。次の休憩で、ビスケットがのどを通らず、
ポカリで無理に流し込む。固形物の食料は断念し、今回初めてあつらえた高カロリーゼリーを喉に流し込
むと、食道の当たりが、カッと熱くなり、幾分か元気回復。天候の回復を期待したが、一向に回復の兆し
がない。周りの景色が見えず、ハ~ハ~と喘ぎながらも歩き続ける。標高が高くなるにつれ、歩いていて
も寒さを感じ出した。1 本取った時に、思いきってアウターを脱いで、防寒着のダウンを中に羽織る。平
岡さんは意外そうに思われた様だが、アウターの中に着こまないと役に立たない。アウターを脱いだ時は、
非常に寒かったが、歩き出したら寒さは解消。高所登山だと上に重ね着できるものでないと駄目なのかも
しれない。風がほとんど吹いてなくて助かった。急登を過ぎ、傾斜も緩くなって、頂上が近いのかもと思
えてきた。平坦になった所を進んでいくと、50cm 超のクレバスが前に現れる。結構、大きく開いており、
周囲を見ると狭い所に足跡もついている。迷った挙句、少し迂回したところを通過しようとしたら、急に
身体が沈む。クレバスへ落下。平岡さんが「後ろへ引いて!」と叫び、神戸君とマリオに引き上げてもら
った。平岡さんから「ぼ~と歩いてたでしょう!」と叱責される。今度は、慎重に大きく開いたクレバス
を乗り越える。それから、しばらく、やっと頂上へ着いたと、同時にへたり込んだ。残念ながら頂上もホ
ワイトアウトで、何も見えない。マリオからもらった暖かいコカ茶が、この上もなく旨かった。改めて、
皆で登頂を喜び合う。他のパーティが登って来ない。仕方なく、下山開始したら町田たちのパーティと遭
遇。頂上へ戻り、皆で頂上写真の撮り直し。竹内さんがそろっていないが、我々は、先に下山することに
して、頂上を後にした。降りは早い。小さなクレバスも見かけたが、難なく通過して 11 時前にHCへ到
着。全員の到着を待つ。12 時半頃に竹内さんもHCへ到着。皆で改めて握手を交わす。軽く昼食を食べ
て、ゆっくりと休憩後、BCへ。疲労困憊ではあったが、充実した最高の 1 日であった。すばらしき仲間
に感謝。(記 津田)
<頂上で一息>
<神戸・津田隊>
ホワイトアウトでもヤッター!
ピスコ頂上(5752m)
2014 年(平成 26 年)10 月 16 日
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第 104 号
□8/13(水)
■ルート(ハイキャンプからピスコ山頂往復)
■行動 (町田隊)
0:30 起床,1:00 朝食, 2:10 ハイキャンプ HC(4900m)出発、3:05-35 氷河取付きアイゼン、ハーネス
装着(5000m)、5:10 休憩(5300m)、6:10 休憩(5450m)、7:30 休憩(5400m)、8:20 頂上(5752m)着、神戸
隊合流写真撮影 9:00 竹内隊頂上到着, 写真撮影後出発 11:10 氷河取付き(アイゼン,ハーネス脱)、11:45HC
着、ランチ、12:15 竹内隊着 13:20 HC 発、14:40-15:25 モレーン崖で交差する別パーティを待つ。16:05
竹内隊モレーン越え、16:30 BC 着、19:00 夕食、20:00 就寝
8月13日 夜中の 0:30 起床。軽
い頭痛はあるが体調はまずまず。空
には雲の間に 17 夜の月が浮かび、風
なく寒くはない。インスタントラー
メンとクッキーを食べ、2時過ぎに
HC を出発。氷河の取付きまでは標高
100mほど登山道を進む。氷河取付き
<唯一アルテソンラフが見えた> <雪の層を重ねた雪稜>
からはアイゼン装着とアンザイレン
して登る。事前に決めてあったように、パーティは 4 組に分かれて、我々はガイドのウィルデル、金子、
藤田、町田で組んだ。先行パーティのヘッドライトが雪面をゆっくり登っていく。ワンドイとのコルま
ではジグザグに切られたトレースを慎重に進む。小生はピッケルを雪面に突き刺すたびに前かがみにな
る為、息が切れた。皆と同じように片手はストックを併用した方が楽だったかなと少し後悔した。高所
ではちょっとした動作でも体力のロスにつながる。コルからは長い緩斜面が続く。ウィルデルの歩行リ
ズムは我々に合わせてくれて優しかった。無理のないペースで呼吸を整えるために立ち留まってくれた。
5450m地点でそれまで覆っていたガスが晴れて、一瞬だけだがアルテソンラフが見えた。休憩中に男性
2 人のパーティが抜いて行き、見る見るうちに雪の層を重ねた雪稜の手前を登っていた。よく見ると
所々にクレパスが口を開けている。残り標高で 300m、行動食と温かいコカティーを飲み込んで出発。
ホワイトアウトの斜面を規則的に無心で登っていると、一時的に呼吸が楽になり日本の 3000m級の山を
登っているいるような錯覚にとらわれた。大きな斜面を乗り越えるとガスの向こうから先行パーティの
呼び声が聞こえた。10 分程で平坦なピスコ山頂に到着。山頂は雪の状態が毎年変わるので位置は決まっ
て無いとの事。高度計は 5745mを示しているが頂上に着いた。先行の神戸、津田、ポーターたちと登頂
の感謝と祝福で握手。続いてデンソー山岳部旗を掲げて記念写真を撮る。神戸隊は直ぐに下山開始した。
我々は竹内さんを待つこと約 30 分。ガスの中からガイドのアグリピーナとポーターを前後にして竹内さ
んが頂上に着く。先ほどと同じセレモニーをした後、我々は下山
開始。町田、藤田、金子、ウィルデルの順番で下る。ワンドイの
コル付近まで視界不良の中、トレースだけを頼りに下ったトップ
町田のルート取りは流石です。感謝。氷河取付きでアイゼンとザ
イルを外して休憩をしていると竹内さんたちも下ってくるのが見
えた。一安心してHCまで下った。
(記:藤田)
□8/14(木) 記録担当 町田
<竹内隊と頂上で>
■ルート(BC~セポージャパンパ~ワラス HOTEL)
■行動
6:00 起床(BC4600m), 7:30 朝食,9:30 出発,10:40 ピスコの見える丘,11:20 セポージャ、パンパ
(3850 m),11:35 バスに乗る,11:50 ランチ(レイクサイド公園), 14:40~15:40 温泉,16:30 ホテル(3050
m)、17:30~ベロニカ宅(パーティ)
<BC 後方のワンドイ>
<BC での最後の朝食>
<ピスコをバックに>
2014 年(平成 26 年)10 月 16 日
トヨタ岳連ニュース
第 104 号
4600mのBCは昨日と打って変り、素晴らしい晴天だ。ホワイトアウトの中で登頂したピスコはその南
壁を、西側のワンドイ(6350m)の峻峰をモルゲンロートがピンク色に美しく染めている。この瞬間の眺
望だけでもピスコ遠征の価値がある。キャンプ最後の朝食はテーブルを外に出し、ピスコを背景にコック、
ケネイのスープをいただく。そしミルクをたっぷりおとしたコーヒーを、ヤンガヌコ谷を隔てて南側に聳
えるワスカラン(6768m)チョピカルキ(6354m)の勇姿をゆっくり堪能しながら味わう。この時間に衛
星 tel にてjpの留守本部(森さん)に通信を試みる。時差からjpは夜の 10:30 頃だろうか。上手く
つながり登頂と全員無事の報告をする。恒例になっているスタッフ一同と
の打ち上げセレモニーが始まる。登頂サポートの感謝をこめてチップを手
渡し、理解されない言語と承知しつつ「岳人の歌」を合唱、お礼の気持ち
に代える。好天登頂への未練は残るが再TRYの余裕はない。ポーターた
ちはロバに積む荷物のパッキングに忙しく動き、ガイドのウィルデルは次
のお客とHCに向かうようだ。我々も下山を開始する。
セポージャ、パンパへは気分も楽で、ピスコを振り返りつつ、周りの山々
をカメラに収めつつハイキング気分で下る。パンパには他国の登山隊のキャ
ンプが新しく張られ、放牧されているロバのBCに向けた荷揚げの忙しい一
<チョピカルキ>
日が始まるのだ。パンパから 15 分も歩けば迎えのワゴンが待っていた。途
中の湖(コナンコーチャ湖)でコックが作る最後のランチを取り、ワラス
に向かう。途中温泉(個室風呂:鉄分を含んだ赤褐色のお湯だった)に立
ち寄り、山中の垢を落とし HOTEL・COLOMBA に落ち着く。その後、ホテルサ
イドの居酒屋にて久しぶりのビールで祝杯を挙げる。その夜ポーターたち
の招待パーティに出かける。ガイド派遣のエージェント社長ベロニカさん
宅の庭でパチャマンカ(大地のナベ:石を焼いてその熱で肉や芋を蒸し焼
きする)のご馳走になる。流しのエルメルが奏でるペルーの歌と演奏を聴
きながらワインとビールに酔い、旅のフィナーレはワラスの夜に終わる。
<最後の宴>
(記:町田)
□8/15(金)晴れ~8/17(日)晴れ
■行動:ワラス~リマ~アトランタ~成田空港~自宅(刈谷、豊橋)
■8/15(金)7:00 朝食→10:00 観光→11:00 ガイド事務所→12:30 食事→14:30 発→21:00 リマ空港
■8/16(土)1:20 リマ国際空港を離陸→9:15 アトランタ空港到着→13:52 アトランタ空港離陸
■8/17(日)16:12 成田空港到着→21:00 東京→22:40 名古屋(豊橋)~自宅に向かう。
8/15(金)ワラスのホテルでゆっくりと朝食、町中に繰り
出し、観光と買い物。昼は町で食事。まずはビールで乾杯
「お疲れさま」。後は空港に向かうだけ。ホッとした気持ち
になる。ガイド事務所に寄りワラスからリマまで車で走る。
リマ空港に到着したら夜だった。夕食を食べ搭乗手続きを
し、日付が変わってからの離陸となった。ここからアトラ
ンタまで 5000km飛行、8 時間程乗って、その間に食事を
<ワラス土産物店>
<ワラスを散策>
2回、映画を見ながら時間を過ごす。翌朝の 9:15 にアト
ランタ空港に到着。乗り継ぎで成田空港に向かう。これがまた、11,000kmの長旅だ。時差の関係もあり、
13:52 離陸したが成田空港に着いたのは日付が変わって 8/17(日)16:12 に到着。時差ボケで眠くてた
まらない。夕食に寿司を食し、成田から電車で東京へ。新幹線で名古屋(豊橋)へ。何故か東京~名古屋
間が短く感じた。そして名古屋から、各自が自宅に帰った。(記:竹内)
ダウンロード

山域 南米ペルー アンデス山脈 ピスコ峰(5752m) 日程 2014年 8月 7