国 河 環 第 9 号
平成23年5月11日
各地方整備局長
北海道開発局長
沖縄総合事務局長
宛
国土交通省河川局長
効果的・効率的な河川維持管理の推進について
効果的・効率的な河川維持管理の実施については、「効果的・効率的な河川の維持管理
の実施について」(平成19年4月25日付国河治第197号河川局長通知)等に基づい
て取り組まれているところであるが、今般、河川砂防技術基準維持管理編〔河川編〕(平
成23年5月11日付国河情第1号国土交通省河川局長通知)
(以下「河川砂防技術基準」
という。)の策定に伴い、河川維持管理をより効果的・効率的なものとしていくよう努め
られたい。
河川維持管理は、洪水や渇水といった自然現象が対象であるばかりでなく、管理の対象
である河川そのものも、自然現象によってその状態が変化するものであり、その変化が、
時には急激に起こるという特性を有している。これに加え、主たる河川管理施設である堤
防は、長い年月にわたり幾度も築造、補強を繰り返して、現在の姿となっているという歴
史的経緯を有し、その構成材料が不均一であるという特性を持っている。このようなこと
から、河川維持管理は、被災箇所とその程度をあらかじめ特定することが困難である等の
様々な制約のもとで実施せざるを得ないという性格を有する。
このため、効果的・効率的な河川維持管理を推進するためには、これまでの河川維持管
理における経験の積み重ね等を踏まえるとともに、河川の状態の変化を把握し、その分析
・評価を繰り返すことにより、その内容を充実することが重要である。
以上のことを踏まえ、河川砂防技術基準に基づいた効果的・効率的な河川維持管理の推
進に関して下記のように定めたので通知する。
なお、「効果的・効率的な河川の維持管理の実施について」(平成19年4月25日付
国河治第197号河川局長通知)は、廃止する。
記
1.河川維持管理に係る計画の策定について
(1)河川整備計画
河川法(昭和39年法律第167号。以下「法」という。)第16条の2に基づく
河川整備計画における河川維持管理の内容は、河川の維持を含めた河川整備の全体像
が明らかとなるように定める。
(2)河川維持管理計画
河川維持管理を適切に実施するため、河川整備計画における河川維持管理の内容を
具体化するものとして、概ね5年間に実施する具体的な河川維持管理の内容を定めた
河川維持管理計画を作成し、同計画に基づいて河川維持管理を行う。また、河川維持
管理計画は河川砂防技術基準に基づいて作成するものとする。
なお、被災箇所とその程度をあらかじめ特定することが困難である等の様々な制約
のもとで実施するという河川維持管理の性格を踏まえ、河川維持管理計画は適宜見直
すものとする。
2.河川維持管理の実施に当たって
(1)河川維持管理の具体的実施内容は、河川維持管理計画に記載されるものであるが、
これを踏まえた各年度の河川維持管理の実施内容については、各年度の維持修繕の予
算に係る手続きの中で具体化するものとする。
河川の点検による状態把握の結果、あるいは河川巡視により把握した河川の変状、
異常等は河川カルテにとりまとめるものとする。河川カルテに記録された河川の変状、
異常等については定期的に分析・評価し、そのことを通じて河川維持管理をより効果
的・効率的なものとするように努め、その結果に基づき河川維持管理計画を適宜見直
すこととする。
(2)河川や河川管理施設の状態の変化を適切に把握し、分析、評価を行い、適切に維持
補修を行うにあたっては、これまでの河川維持管理の中で積み重ねられてきた広範な
経験や、河川に関する専門的な知識、場合によっては最新の研究成果等を踏まえ、対
応することが必要となる。このため、河川及び河川管理施設の状態を評価するにあた
っては、学識経験者や専門家等から個々の課題に関する検討に対して技術的助言を得
られるような体制を整備するものとする。このことは、河川維持管理計画の見直しに
当たっても同様である。
併せて、河川維持管理にかかる技術的知見の充実、技術力の向上、技術の継承、デ
ータの把握手法の確立等が円滑に行われるよう努めるものとする。
(3)一級河川に係る法第9条第2項に基づき国土交通大臣が指定する区間(以下「指定
区間」という。)外の区間の河川維持管理は、各指定区間の河川管理や、水防、避難
計画、河川敷地の利用、街づくり等との密接な関連を有していることから、河川維持
管理計画の作成等にあたっては、関係都道府県や関係市区町村との連携を図るものと
する。
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効果的・効率的な河川維持管理の推進について