計算機リテラシーM
第7回(2) 著作権
伊藤 高廣
http://www.micro.mse.kyutech.ac.jp/Literacy
著作権の保護

著作権とは


著作物の定義


著作物(作品)に対する著作者(作者)の権利
日本の場合,すべての著作物に著作権が発生する
「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文
芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」(2条1
項1号)
著作者人格権

著作物に著作者の名前を示す権利,公表する権利
著作物の例

小説,脚本,論文,講演その他の言語の著作物(10条1
項1号).



音楽の著作物(10条1項2号).
映画の著作物(10条1項7号).



但し,「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道」は,これに
該当しない(10条2項).
映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる
方法で表現され,かつ,物に固定されている著作物を含む(2条3
項).
写真の著作物(10条1項8号).
プログラムの著作物(10条1項9号).


但し,これに対する著作権上の保護は,これを作成するために
用いる次のものに及ばない(10条3項).
プログラム言語,規約,解法(アルゴリズム)
著作権関係の知識

著作権の保護期間



著作者の死後50年間は有効
(ただし,著作者人格権は永久に有効)
著作者の死後(共同著作物にあっては,最終に死亡
した著作者の死後)五十年を経過するまでの間,存続
する(第51条2項).
私的使用


個人が自ら複製する行為は認められている
個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範
囲内において使用すること(以下「私的使用」という.)
を目的とするときは,次に掲げる場合を除き,その使
用する者が複製することができる(第31条).
問題

次の事例は著作権侵害となるか?




自由に見ることができるホームページに載っていた写
真がきれいだったので,自分のホームページで利用し
た.
友達に頼まれてテレビ番組を録画して,そのテープを
無償で友達にあげた.
富士山などの自然風景を撮影した写真には著作権は
発生しないので,雑誌に載っていた写真を頒布した.
自分で購入した音楽CDを,友人に有償で売った.
問題の答え

次の事例は著作権侵害となるか?




自由に見ることができるホームページに載っていた写
真がきれいだったので,自分のホームページで利用し
た.
友達に頼まれてテレビ番組を録画して,そのテープを
無償で友達にあげた.
富士山などの自然風景を撮影した写真には著作権は
発生しないので,雑誌に載っていた写真を頒布した.
自分で購入した音楽CDを,友人に有償で売った.
著作権の例外

個人が自分自身のために使用する場合




私的使用
私的使用には家族などのごく親しい人も含ま
れると解釈されている
教育機関が教育目的で利用する場合
点字へ複写する場合
私的利用の例



CDをレンタルして,自分のためにコピーし
て利用する
他人のホームページから画像をコピーして,
自分のパソコン内のみで使用する
卒業論文で,新聞記事を引用して使う
どこまでがOKか?
どこからがNGか?

著作権法では,「私的利用」の範囲


自分自身が,自分のために利用する
ただし,他にも注意が必要




送信可能化権(ファイル共有ソフト)
特許法(商標,ロゴなどのデザイン)
不正アクセス防止法(IDやパスワードなど)
不正競争防止法(似たデザイン,不正コピー)
問題
 自分だけが使うつもりで,
×
友人にCDのコピーを頼んだ
 ファイル共有ソフト(Winnyなど)で
△
自分用に著作物をダウンロードした
 他人の著作物について,
×
若干の色や形を変えて無償で公開する
ファイル共有ソフトはダメ?

ファイル共有ソフトの仕組み
Aというファイルがほしい
ほしい
自分のパソコン
Aを送るよ
ファイルA
Aを送るよ
ファイルA
ほしい
Aというファイルがほしい
ファイルの
送信者になっている
送信可能化権の侵害


著作権法に,
「インターネットなどで著作物を自動的に公
衆に送信し得る状態に置く権利」
がある(公衆送信権).
勝手に著作物を公開すると,
この権利を侵害することになり,違法.
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