2013年4月22日大野小学校
~食物アレルギーを中心に~
新潟医療センター小児科
高見
暁
自己紹介
・名前 たかみ さとる
・平成9年新潟大学医学部卒業
小児科17年目
・平成19年~21年群馬大学医学部小児科に留学
小児のアレルギー疾患について研究
・家族 子供5人(9歳、6歳、4歳、3歳、1歳)
ザリガニ1匹、カブトムシ幼虫10匹
よろしくおねがいいたします
~本日のテーマ~
・アレルギーとは?
・小学生のアレルギー疾患は?
・アナフィラキシー!?
~本日のテーマ~
・アレルギーとは?
・小学生のアレルギー疾患は?
・アナフィラキシー!?
☆アレルギーってなあ
に?
免疫反応
=体に異物が侵入⇒異物を排除するしくみ
例えば、
バイキン⇒体に侵入
⇒白血球、抗体などが頑張る
⇒バイキンを退治
☆アレルギーってなあに?
アレルギー反応
=免疫反応が、本来働かないような無害なものにまで
過剰に働いて症状が起きること
アレルギーは体質で一生もの、原因は遺伝?環境?
☆アレルギーってなあに?
アレルギーを引き起こさせる異物
=アレルゲン
☆アレルギーってなあ
に?
過剰な免疫反応を
引き起こす抗体
=
IgE
☆アレルギーってなあに?
例えば、花粉が多い環境にいる場合、
多めの花粉→鼻に侵入→くしゃみ、鼻水、鼻づまり
(花粉の排除、侵入防止)
花粉症では、
少しの花粉→鼻に侵入→くしゃみ 鼻水 鼻づまり
(過剰な反応)
この場合花粉がアレルゲン
アレルギー症状出現のイメージ
ストレス
季節の変わり目、天気
アレルゲン
症
状
運動
ダ
ム
の
堤
防
体調
かぜ、感染症
アレルギー体質
~本日のテーマ~
・アレルギーとは?
・小学生のアレルギー疾患は?
・アナフィラキシー!?
☆小学生での主なアレルギーの病気
は?
食物アレルギー
アトピー性皮膚炎
気管支喘息
アレルギー性鼻炎
☆アレルギーによる病気
は?
アレルギーは、成長に伴って、いろいろなアレルギー症状が
出たり消えたりする傾向があります (必ずではありませんが)
小学生~高校生のアレルギー疾患有症率
(平成19年文部科学省)
☆速やかな対応が必要な
アレルギーの病気は?
食物アレルギー
アトピー性皮膚炎
気管支喘息
アレルギー性鼻炎
☆速やかな対応が必要な
アレルギーの病気は?
食物アレルギー
アトピー性皮膚炎
気管支喘息
アレルギー性鼻炎
気管支喘息
~喘息ってどんな病気?~
空気の通り道(気管支)が、ちょっとした刺激で、
狭くなり、息を吸ったり吐いたりが苦しくなる
気管支喘息
~喘息って
どんな病気?~
気管支喘息
~どうして喘息になるの?~
アレルギー体質のために、気管支が
狭くなり易い状態が続く (慢性的な炎症)
ただし、乳幼児ではアレルギー体質が無くても
肺炎や気管支炎などのために気管支が
狭くなることも・・・
気管支喘息
~喘息ではどんな症状になるの?~
・息を吐くときに、ゼーゼー、ヒューヒュー
・息が苦しい
(⇒この二つが喘息の発作)
・夜から朝方にかけて、セキが多い
・ホコリを吸うと、セキが出やすい
気管支喘息
~いつ喘息になるの?~
・乳幼児期の発症が多い
・ほとんどが6才までに発症(90%以上)
・発症する年齢は低下傾向
・乳幼児の13~19%が喘息
気管支喘息
~どんな人が喘息になりやすいの?~
・アトピー性皮膚炎や食物アレルギーに
なったことがある
・家族にアレルギー疾患の人がいる
・小さい頃は男児の方が多い
気管支喘息
~喘息の症状をおこす
刺激物は?~
大きく分けて
・アレルギーに関係するもの
(アレルゲン)
・環境から入ってくるもの
喘息の発作の強さ
喘息の発作の強さ
気管支喘息
~喘息の治療は?~ ⇒
日本小児アレルギー学会
小児気管支喘息治療ガイドライン2012
目標:発作を起こさずに
健康な子どもと同じような
生活が送れる
その実現のために
治療の3本柱
A.薬
B.環境の整備
C.運動などで体力をつける
気管支喘息
~喘息の治療方法は?~
A1.毎日使う薬
発作の起こりやすい状態=慢性的な炎症を
しずめて、常に、喘息症状を起こしにくい
体にする
内服薬:
吸入薬:
オノン
フルタイド
シングレア パルミコート
キプレス
キュバール
リモデリング
気管支の炎症が慢性的に続いたため、気管支の壁が厚くなって、
気管支の内側がせまくなる現象。気道がいつも狭くなったままで、
なかなか元に戻らない。症状が悪化し、時には喘息死につながる。
気管支喘息 ~喘息の治療方法は?~
A2.発作で使う薬
・気管支をひろげる:
気管支拡張薬の吸入や内服
メプチン、ホクナリン、ベラチン
・急激なアレルギー反応をおさめる:
ステロイド薬の注射や内服
・吸い込む息の量(酸素量)の低下を補う:
酸素の投与
気管支喘息
~喘息の治療方法は?~
B.環境の整備
症状を起こす引き金をなるもの
=アレルゲンや刺激物質
をできるだけ避ける
例えば、
・ダニ、ホコリの除去・掃除
・毛のある動物に近づかない
・禁煙
・花火、お線香の煙をかぶらない
気管支喘息
~喘息の治療方法は?~
C.運動などで体力をつける
喘息は心肺機能や自律神経と関係有り
症状が落ち着いている時に運動を行う
→基礎的な体力を身につける
→発作が起こりにくい体になる
例えば、水泳
食物アレルギー
~食物アレルギーってどんな病気?~
ある特定の食べ物を
食べた後、
アレルギー反応が
起こる
食物アレルギー
~どうして食物アレルギーになるの?~
食べ物を食べた時に食べ物に含まれたタンパク質が
アレルゲンとなる
本来、食べ物は「異物」だが必要なものなので、
強い免疫反応は起こらないはず・・・
更に、なぜ特定のものに反応するのか、など不明・・・
大人になってからも発症する
食物アレルギー
~食物アレルギーの頻度~
食物アレルギー
食物アレルギー
~食物アレルギーを起こしやすいものは?~
(日本小児アレルギー学会:食物アレルギー診療ガイドライン2012より)
即時型食物アレルギーの年齢別原因
食物アレルギー
~食物アレルギーを起こしやすいものは?~
治りやすい
治りにくい
食物アレルギー
~あるアレルギー疾患の全国調査~
食物アレルギー
~化粧品等に含まれる加水分解小麦による即時型小麦アレルギー~
2012年9月現在 計1333名の年齢区分
食物
アレルギー
~症状は?~
食物アレルギー
~食物アレルギーの症状は?~
食物アレルギー
~食物アレルギーの症状は?~
発症タイプ別に
1.即時型
食後2時間以内に、じんま疹、咳、呼吸困難など
体の2箇所以上に症状が出現
=アナフィラキシー
2.食物アレルギーが関係する乳児アトピー性皮膚炎
3.その他:新生児・乳児消化管アレルギー
口腔アレルギー症候群
食物依存性運動誘発アナフィラキシー
食物アレルギー
~食物アレルギーの症状は?~
・食物依存性運動誘発アナフィラキシー
ある食物を食べる→何もない
運動する→何もない
ある食物を食べる→運動する⇒アナフィラキシー
・口腔アレルギー症候群
果物や野菜でおこる口腔粘膜での即時型アレルギー
口唇や口腔内の痒み、腫れ、痛み
花粉症を伴うことが多い(交差反応)
スギ⇔ナス科 ブタクサ⇔ウリ科 プラタナス⇔カバノキ科
ヨモギ⇔セリ科 イネ科⇔マタタビ科 シラカンバ⇔バラ科
食物アレルギー
~食物アレルギーの診断は?~
1.問診
・症状が出たときに食べた物のチェック
・どんな症状が出たか?
・症状は食後何分で?
・症状はどれくらい続いた?
・過去に同じもの食べたときは?
2.病院での検査
3.食べるのを止めてみる(食物除去試験)
食べてみる(食物経口負荷試験)
食物アレルギー
~食物アレルギーの病院での検査は?~
1.血液のIgE測定(非特異的IgE)
アレルギー体質があると多くなることが多い
2.アレルゲン別のIgE測定(特異的IgE)
それぞれのアレルゲンに反応するそれぞれのIgEがある
3.その他
皮膚テスト;プリックテスト(検査薬、そのもので)
パッチテスト
好塩基球ヒスタミン遊離試験HRT
アレルゲン特異的リンパ球刺激試験ALST
食物アレルギー
~食物アレルギーの病院での検査は?~
4.食物経口負荷試験
①原因食物の診断
まだ食べたことのない食物が大丈夫かの確認も
②食べられるようになったか
医師が付き添いながら、食べ物を少しずつ
増量して実際に食べてみる(2時間位)
万が一症状が出たら、すぐに治療
食物アレルギー
~食物アレルギーの治療は?~
1.食事療法:必要最小限の食物除去
明らかなアレルゲンは食べない
医師と相談しながら
栄養師さんとの栄養相談も
(成長とともに食べられる可能性も充分有り)
【必要最小限の除去】
・食べると症状が出る食物だけを除去
念のため、心配だから、といって必要以上に除去しない
・原因食物でも症状が出ない範囲までは食べられる
食べられる範囲まではむしろ積極的に食べることができる
食物アレルギー
~アレルゲンの特徴~
【たまご】
・栄養豊富だが、他の動植物性タンパク質で補える
・たまごを使わなくても料理は可能
・鶏肉、魚卵は基本的には避ける必要なし
・卵殻カルシウムはOK
・加熱することでアレルギーの強さが低下し、
食べられることも有り
例;血液によるアレルギー検査において
卵白の成分オボムコイドは加熱でも変性せず
つまり、
卵白・卵黄・オボムコイド陽性⇒加熱後も×
卵白・卵黄陽性、オボムコイド陰性⇒加熱後は○かも
(基本は負荷試験ですが…)
食物アレルギー
~アレルゲンの特徴~
【牛乳】
・乳児では、アレルゲン除去ミルクも一手
・カルシウム不足にならないように
・たまごと違い、加熱や発酵でもアレルギーの
強さは変わらない
・牛肉は基本的には避ける必要なし
・乳化剤、乳酸菌、乳酸カルシウム・ナトリウム、
カカオバターはOK
・乳糖は牛乳成分がごく少量残っているが、
大量に食べなければ症状は起こらず
食物アレルギー
~アレルゲンの特徴~
【小麦】
・加熱してもアレルゲン性は低下しない
・料理中の小麦は米粉やでんぷんで代替可能
・重症の小麦アレルギーでも、醤油、味噌、酢など
醸造されたものは大丈夫なことが多い
・大麦、オーツ麦、ライ麦など他の麦類は基本的
には原因にならないことが多い
・米粉パンには小麦グルテンが入っているものも
・麦芽糖はOK
・食物依存性運動誘発アナフィラキシーの原因
として多い
食物アレルギー
~食物アレルギーの治療は?~
2.症状が出た時の薬物治療
抗アレルギー薬 :じんま疹など
エピペン
:アナフィラキシーの時に
(アドレナリン、エピネフリン)
3.免疫療法?
原因食物を繰り返し食べて治す!?
(まだ未確定)
誤食を起こさないための工夫
・原材料として少量用いる場合には、使用しないで皆
が同じ物を摂取する
・加工食品は卵、牛乳、小麦を使用しないものを探す
加工食品の原材料の一覧表を保護者に渡し、
チェッ クしてもらう
・飛沫や飛散による混入を避けるための工夫
調理や盛り付けの場所を離す
調理器具には蓋をし、盛り付け後にはラップをする
・注意喚起のための工夫
小さな調理器具は専用とし、目印をつけておく
食器やトレイに目印をする
伊藤節子 「乳幼児の食物アレルギー」より
~本日のテーマ~
・アレルギーとは?
・小学生のアレルギー疾患は?
・アナフィラキシー!?
[13時22分] 自分の席にいた女児から「先生、気持ちが悪い」と訴えがあり、担任が女児の横に移動
した。その際、女児は所持していた喘息用の吸入器で吸入していた。
[13時24分] 顔面が紅潮し呼吸が苦しそうでいつもの具合が悪い時の状態より辛そうだったので、担
任は近くにいた児童に養護教諭を呼ぶように頼んだ。担任は、食物アレルギーの可能性を考え、エピ
ペンを打つことを考え、女児のランドセルからエピペンを取り出し、「これ、打つのか」と本人に尋ねた。
本人は「ちがう、打たないで」と答えたため、担任はエピペンを打つのをとりやめた。
[13時28分~30分頃] 養護教諭が教室に到着し、女児は吸入器をあてていたが、息が苦しそうで上
手にできていなかった様子だったので、そばにいた担任に救急車を要請するように伝えた。担任は職
員室に行き、校長へ報告した。校長は救急車を要請するよう指示した。担任は救急車を要請し、保護
者へ連絡した。養護教諭は、女児が「トイレに行きたい」と言い、連れて行こうとしたが立てない状態
だったので、おんぶで背負っていき便器に座らせた。そのとき、すでに呼名に応じず、表情は青く悪く
なっていた。養護教諭は「○○ちゃん」と何度も呼びながら女児の胸部を叩いた。担任が電話をしてい
るところを見たスクールサポーターが現場に駆けつけ何かすることがあるか尋ねた。養護教諭は
「AEDを持ってきて」と頼んだ。
[13時36分] 呼吸も脈もなくなり、電話連絡で母親からエピペンを打つように求められ、校長が当該児
童の右大腿部側面にエピペンを打った。校長およびスクールサポーターはAED処置を試みるが、処
置必要なしの判定であった。
[13時40分] 救急車が到着した。
[13時45分] 校長は救急隊員から「心配停止」の内容を聞き、調布市教育委員会へ第一報を行った。
[14時00分] 救急車が学校を出発した。
2013年4月3日エピペンインターネットシンポジウム(講師:海老澤元宏)より
食物アレルギー
~アナフィラキシーとは?~
即時型症状
食後2時間以内に、じんま疹、咳、嘔気、呼吸困難など
いくつかの即時型症状が同時に出現して急に悪化する
アナフィラキシー
特に呼吸困難、血圧が下がる、意識を失うなどの
ショック状態を伴う反応
アナフィラキシーショック→命の危険有り!
★初期の軽い症状から急速に悪化することも!
★過去にアナフィラキシーが出たことがあれば、軽い症状でも
早めな対応が必要
現場でのアナフィラキシーへの緊急対応
★原因アレルゲンの除去
★エピペンがあれば、打つ!
⇒その後医療機関へ!
エピペンについて
・アナフィラキシーやそのショックの悪化を防ぐ
現場での緊急投与薬
・アナフィラキシーの発現から早いほど有効
・あくまでも補助治療薬
打った後は直ちに医療機関を受診
・副作用:蒼白、振戦、動悸、頭痛、めまいなど
しかし一過性、子供で絶対禁忌はない
・講習を受け登録された医師が処方
アナフィラキシーに対する救急処置:エピペンを打つタイミング
Grade3以上の症状⇒エピペンを打つ!
アナフィラキシーショックが起こった場合
★救急車で一刻も早く医療機関へ搬送する!
救急車到着までに
・動き回らせない、その場で出来るだけ安静に
・移動の必要があれば担架等で体を横にしながら
背負ったり、座る姿勢での移動は避ける
・あお向けの状態で、両足を15~30cm高くして
・気道の確保
[13時22分] 自分の席にいた女児から「先生、気持ちが悪い」と訴えがあり、担任が女児の横に移動
した。その際、女児は所持していた喘息用の吸入器で吸入していた。
[13時24分] 顔面が紅潮し呼吸が苦しそうでいつもの具合が悪い時の状態より辛そうだったので、担
任は近くにいた児童に養護教諭を呼ぶように頼んだ。担任は、食物アレルギーの可能性を考え、エピ
ペンを打つことを考え、女児のランドセルからエピペンを取り出し、「これ、打つのか」と本人に尋ねた。
本人は「ちがう、打たないで」と答えたため、担任はエピペンを打つのをとりやめた。
[13時28分~30分頃] 養護教諭が教室に到着し、女児は吸入器をあてていたが、息が苦しそうで上
手にできていなかった様子だったので、そばにいた担任に救急車を要請するように伝えた。担任は職
員室に行き、校長へ報告した。校長は救急車を要請するよう指示した。担任は救急車を要請し、保護
者へ連絡した。養護教諭は、女児が「トイレに行きたい」と言い、連れて行こうとしたが立てない状態
だったので、おんぶで背負っていき便器に座らせた。そのとき、すでに呼名に応じず、表情は青く悪く
なっていた。養護教諭は「○○ちゃん」と何度も呼びながら女児の胸部を叩いた。担任が電話をしてい
るところを見たスクールサポーターが現場に駆けつけ何かすることがあるか尋ねた。養護教諭は
「AEDを持ってきて」と頼んだ。
[13時36分] 呼吸も脈もなくなり、電話連絡で母親からエピペンを打つように求められ、校長が当該児
童の右大腿部側面にエピペンを打った。校長およびスクールサポーターはAED処置を試みるが、処
置必要なしの判定であった。
[13時40分] 救急車が到着した。
[13時45分] 校長は救急隊員から「心配停止」の内容を聞き、調布市教育委員会へ第一報を行った。
[14時00分] 救急車が学校を出発した。
2013年4月3日エピペンインターネットシンポジウム(講師:海老澤元宏)より
エピペン
アナフィラキシーやそのショックの
悪化を防ぐ現場での緊急投与薬
エピペンの使用方法
平成20年6月
学校のアレルギー疾患に対す
る
取り組みガイドライン
日本学校保健会
文部科学省
④「エピペン®」の使用について
「エピペン®」は本人もしくは保護者が自ら注射する目的で作られたも
ので、注射の方法や投与のタイミングは医師から処方される際に十分な指
導を受けています。
投与のタイミングとしては、アナフィラキシーショック症状が進行する前
の初期症状(呼吸困難などの呼吸器の症状が出現したとき)のうちに注射
するのが効果的であるとされています。
アナフィラキシーの進行は一般的に急速であり、「エピペン®」が手元に
ありながら症状によっては児童生徒が自己注射できない場合も考えられま
す。「エピペン®」の注射は法的には「医行為」にあたり、医師でない者(本
人と家族以外の者である第3者)が「医行為」を反復継続する意図をもって
行えば医師法(昭和23年法律第201号)第17条に違反することになります。
しかし、アナフィラキシーの救命の現場に居合わせた教職員が、「エピペン
®」を自ら注射できない状況にある児童生徒に代わって注射することは、反
復継続する意図がないものと認められるため、医師法違反にならないと考
えられます。また、医師法以外の刑事・民事の責任についても、人命救助
の観点からやむをえず行った行為であると認められる場合には、関係法令
の規定によりその責任が問われないものと考えられます。
アレルギー疾患への対応における基本的な考え方
⇒アレルギーの子供一人一人に対して個別のプランを立てる
・ほかの子供と変わらない安全・安心な生活を送れる
ようにする
・職員、保護者、主治医・緊急時搬送先医療機関が十
分に連携する
・アナフィラキシー症状が発生したとき、全職員が迅速、
かつ適切に対応する
園や学校でアレルギー疾患を
持つ子どもはめずらしくない
↓
保育教育機関での対応が必要
↓
・学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)
・学校のアレルギー疾患に対する
取り組みガイドライン
平成20年4月 日本学校保健会/文部科学省
・保育所におけるアレルギー対応ガイドライン
平成23年3月 厚生労働省
~アレルギー疾患に関する施策の進展~
平成17年3月 食物・薬物アレルギーにエピペンの適用拡大
平成17年4月 食物アレルギーによるアナフィラキシー学校対応マニュアル
平成20年3月 学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン
教職員全員の共通理解に基づく取り組み
緊急時には教職員もエピペンを打つことが可能に
平成21年3月 救急救命士もエピペンを打つことが可能に
平成21年7月 学校と救急隊の事前の連携を促す通知
平成23年3月 保育所におけるアレルギー対応ガイドライン
平成23年9月 エピペンに保険適用
平成23年10月 保育所と救急隊の連携を促す通知
園部まり子他 日本小児アレルギー学会誌第27巻第1号p47-59, 2013
「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」について
文部科学省
平成20年6月4日
各都道府県知事、各都道府県教育委員会教育長、各指定都市教育委員会教育長、各国公私立大学長、
各国公私立高等専門学校長 殿
近年、児童生徒を取り巻く生活環境の変化や疾病構造の変化などに伴い、児童生徒におけるアレル
ギー疾患の増加が指摘されています。このため、今後の学校におけるアレルギー対策のための支援方
策の検討を行い、その対策の推進を図ることを目的として、平成16年10月有識者による調査研究委員
会を設置し、以後、公立の小中高等学校に対する実態調査の実施、実態調査結果の分析・評価、推進
方策の検討を行い、平成19年4月に報告書として取りまとめたところです。
報告書においては、アレルギー疾患はまれな疾患ではなく、学校やクラスに各種のアレルギー疾患
をもつ児童生徒がいることを前提とした学校保健の取組が求められる状況にあり、アレルギー疾患へ
の取組を進めるに当たっては、個々の児童生徒への取組が、医師の指示に基づくものとなるような仕
組みをつくり、学校における各種の取組が、医学的根拠に基づき、安全・確実で効率的な方法で実施
されるようにすることが提言されました。
このため、財団法人日本学校保健会において有識者からなる委員会を設置し、具体的な検討を進め、
このたび「アレルギー疾患対応の学校生活管理指導表」及び「学校のアレルギー疾患に対する取り組
みガイドライン」が取りまとめられました。
現在、主に心臓疾患や腎臓疾患等の運動制限を厳密に行う必要のある疾患をもつ児童生徒に対して、
学校生活管理指導表により、医師の指示に基づく学校生活の管理が全国の学校で行われ効果を上げて
います。
今後は、「アレルギー疾患対応の学校生活管理指導表」が「学校のアレルギー疾患に対する取り組
みガイドライン」にそって有効に活用され、アレルギー疾患をもつ児童生徒が、学校生活を安心して
送ることができるよう御協力いただきますようよろしくお願いします。
また、各都道府県知事及び各都道府県教育委員会教育長におかれましては、それぞれ所管の学校及
び域内の市町村教育委員会に対しても、この旨を周知くださるよう併せてお願いします。
「救急救命処置の範囲等について」の一部改正について
文部科学省
平成21年7月30日
各国公私立大学事務局長、各国公私立高等専門学校事務局長、各都道府県私立学校主管課長、
各都道府県教育委員会学校保健主管課長 殿
今般、別添1のとおり、「救急救命処置の範囲等について」の一部が改正されました。ついては、特
に下記について御留意されるとともに、「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」を
御参照の上、アレルギー疾患をもつ児童生徒が、学校生活を安心して送ることができるよう御協力を
お願いします。
なお、別添2のとおり、平成21年7月30日付け消防救第160号で消防庁救急企画室長から各都道府県
消防防災主管部(局)長あてに「自己注射が可能なエピネフリン(別名アドレナリン)製剤を交付さ
れている児童生徒への対応について」が通知されていることを申し添えます。
都道府県私立学校主管課におかれましては、所管の学校等に対して、都道府県教育委員会におかれ
ましては、域内の市区町村教育委員会等に対して御周知くださるよう併せてお願いします。
~中略~
3. アドレナリン自己注射薬の処方を受けている児童生徒が在籍している学校においては、保護者の
同意を得た上で、事前に地域の消防機関に当該児童生徒の情報を提供するなど、日ごろから消防機関
など地域の関係機関と連携すること。また、アドレナリン自己注射薬の処方を受けている児童生徒が
アナフィラキシーショックとなり、救急搬送を依頼(119番通報)する場合、アドレナリン自己注射
薬が処方されていることを消防機関に伝えること。
平成20年6月
学校のアレルギー疾患に対す
る
取り組みガイドライン
日本学校保健会
文部科学省
平成17年4月
食物アレルギーによる
アナフィラキシー
学校対応マニュアル
日本学校保健会
日本小児アレルギー学会
~学校における食物アレルギーの参考資料~
愛知県
東京都
栃木県
~分かりやすく正しい資料~
発行
独立行政法人 環境再生保全機構
~分かりやすく正しい資料~
作成
日本小児アレルギー学会
食物アレルギー委員会
監修
宇理須厚雄 近藤直美
発行
協和企画
~分かりやすく正しい資料~ 発行
厚生労働科学研究班
リウマチアレルギー情報センター
食物アレルギー研究会
ダウンロード

学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン