日光市公共建築物等木材利用促進方針
第1
改定の趣旨
市有施設への木材の利用については、平成21年3月に「日光市市有施設の木造・木
質化指針」を策定し、進めてきたところである。今回、国産木材の利用を進める法律の
施行を受け、現行指針を法律に基づく「日光市公共建築物等木材利用促進方針」とし、
引き続き木材利用の促進に取組むこととする。
第2
目的
この方針は、公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律(平成22年法律
第36号。以下「法」という。)第9条第1項の規定に基づき、栃木県が定める、とちぎ
木材利用推進方針(平成23年12月策定)に則して、市内の公共建築物等への木材利
用の促進に必要な基本的事項を定め、「地域材」(※1)を利用した木造・木質化(※2) (※3)
を促進することにより、市民に安らぎとぬくもりのある健康的で快適な公共空間を提供
するとともに、資源循環型社会の構築や地球温暖化の防止、林業・木材産業の振興、森
林整備の促進などに資することを目的とする。
第3
1
公共建築物等における木材利用の促進のための施策に関する基本的事項
公共建築物等における地域材利用の促進の意義
木材の利用を促進することは、地域林業の再生を通じた森林の適正な整備につなが
り、森林が有する水源かん養や土砂流出防止といった多面的機能の持続的な発揮や地
域経済の活性化にも資することになる。
また、木材は、断熱性、調湿性に優れ、紫外線を吸収する効果や衝撃を緩和する効
果が高いといった性質を有するほか、長期間にわたり炭素を貯蔵できる資材である。
さらに、木材は再生可能な資源であり、エネルギー源として燃やしても大気中の二酸
化炭素の濃度に影響を与えない「カーボンニュートラル」(※4)な特性を有する資材で
ある。
このため、公共建築物等への木材利用を促進することにより、健康的で温もりのあ
る快適な生活空間の形成や、二酸化炭素の排出抑制及び建築物等における炭素の蓄積
の増大を通じた地球温暖化の防止及び循環型の社会の形成にも貢献することが期待さ
れる。
2 公共建築物等における木材の利用促進における基本的な考え方
(1)市の役割
市は、法令の規定等により、地域材の使用を指定できない場合、地域材の供給が
困難である場合、その他の理由により地域材の使用が適当でない場合を除き、原則
として公共建築物及び公共土木工事等への地域材(特に日光市内の森林で生産され
た木材)を利用する。
また、この方針に基づく地域材の利用促進に向け、国、県と連携を図りながら、
木材調達の情報提供や木材利用に取り組みやすい体制づくりを推進する。
-1-
(2)関係者の役割分担と相互の連携
市は、市以外の公共建築物を整備する者、林業従事者、木材製造業者、森林所有
者が組織する団体(森林組合等)、その他の関係者と連携し、それぞれの適切な役割
分担の下、相互に連携を図りながら、公共建築物等における地域材の利用の促進及
び公共建築物等の整備の用に供する木材の適切な供給の確保を図る。
(3)地域材の供給及び利用と森林の適正な整備の両立
市は、公共建築物等における地域材の利用の促進にあたり、森林が有する多面的
機能の発揮と木材の安定的な供給とが調和した森林資源の持続的かつ循環的な利用
を促進するため、無秩序な伐採を防止するとともに的確な再造林を確保するなど、
木材の供給及び利用と森林の適正な整備の両立を図る。
(4)地域材利用に対する市民理解の醸成
市は、地域材を使用した公共建築物の利用を進めるとともに、木の良さを普及す
るため、イベント等を活用し、木材利用の意義について市民の理解の醸成に努め、
幅広い分野での木材の利用推進を図る。
3
木材の利用を促進すべき公共建築物
本方針における木材の利用を促進すべき公共建築物は、法第2条第一項各号及び法
施行令(平成22年政令第203号)第1条各号に掲げる建築物であり、具体的には
次の各号のような建築物となる。
(1)市が整備する公共の用又は公用に供する建築物
広く市民一般の利用に供される、学校、社会福祉施設(老人ホーム、保育所等)、
病院・診療所、運動施設(体育館、球技場等)、社会教育施設(図書館、公民館等)、
文化施設(市民文化会館等)、観光施設、市営住宅等の建築物のほか、市の事務・事
業等の用に供される庁舎等
(2)市以外の者が整備する(1)に準ずる建築物
市は、市以外の者が上記に準ずる建築物を整備する場合、可能な限り地域材が利
用されるよう建築物の整備主体に広く呼びかけ、その理解と協力を得るよう取り組
む。
第4
1
公共建築物等における木材利用の促進
木造化
市は、公共建築物を整備する際、建築基準法、その他の法令に基づく基準において
耐火建築物とすること、又は主要構造部を耐火構造とすることが求められていない低
層の公共建築物について、木造化を推進する。
この場合、木造と非木造の混構造とすることが、純木造とする場合に比較して耐火
性能や構造強度の確保、建設設計の自由度等の観点から有利な場合もあることから、
その採用も積極的に検討しつつ木造化を推進する。
ただし、災害応急対策活動に必要な施設、治安上の目的等から木造以外の構造とす
べき施設、危険物を貯蔵又は使用する施設のほか、当該建築物に求められる機能等の
-2-
観点から木造になじまない、又は木造化を図ることが困難であると判断されたものに
ついては、木造化の対象から外すこととする。
2
内装等の木質化
市は、公共建築物を整備する際、建物の高さ(低層、高層)や構造(木造、非木造)
等に関わらず、その用途や利用者の状況に応じ、外観上、又は機能性といった観点か
ら木材の使用が可能な部分について、内装等の木質化を推進する。
3
その他の木材利用
市は、木材を使用した備品及び消耗品の利用を推進するほか、公共土木工事用資材
や公共建築物の外構、公園施設の工作物等への木材の利用を推進する。
その調達にあたっては、グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に
関する法律)に基づくものや、合法性等の証明された地域材を選択するよう努める。
また、暖房器具やボイラーを設置、又は更新する場合は、木質バイオマスを燃料と
する器機等の導入について木質バイオマスの安定的な供給の確保や公共建築物の適正
な維持管理の必要性を考慮しつつ、その推進に努める。
第5
公共建築物等における木材利用の促進体制
市は、本方針を推進するため、庁内に関係課長で組織する連絡会議を設置し、各部局
間の円滑な連絡調整に努める。
また、連絡会議において、木材利用の推進状況を把握するとともに、推進に関する課
題の検討を行う。
附 則
この方針は、平成25年
1月10日より施行する。
【この方針における用語の説明】
※1
地域材
日光市内の森林で生産された木材(市外で加工されたものを含む。
)及び
栃木県内の森林で生産された木材(市外で加工されたものを含む。
)をいう。
※2
木造化
建築物における構造上重要な部分(柱、梁、桁等)を木材主体で建築することをいう。
※3
木質化
建築物の構造上重要な部分以外の内装材、外装材、外構材等に木材を使用することをいう。
※4
カーボンニュートラル
環境における炭素量に対して中立であるという意味。ある生産や活動を行う場合に排出される二酸化
炭素(カーボン)の量と吸収される二酸化炭素の量が同じ量である状態のこと。木材が燃焼により排
出する二酸化炭素は、木材自体が光合成により、炭素を木質繊維の形で貯蔵したものを排出すること
から、木材は、大気中の二酸化炭素濃度に影響を与えないとされる。
-3-
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