2013年度
大阪湾ベイエリアのポテンシャル分析に関する調査研究
報告書
【概要版】
2014年3月
一般財団法人大阪湾ベイエリア開発推進機構
目
「2013 年度
次
大阪湾ベイエリアのポテンシャル分析に関する調査研究」の概要 .................. 1
I. 調査の目的 .......................................................................... 3
II. 調査の概要.......................................................................... 3
1. 経済活動における日本の国際的地位の変化の整理 ...................................... 3
2. 今後の経済交流が有望な国・地域と産業分野の検討 .................................... 4
3. 経済交流の促進に向けた取組の現状 .................................................. 4
4. 大阪湾ベイエリアにおけるグローバルな産業集積の形成に向けたポテンシャル・課題の整理 . 5
(1)統計データによるポテンシャルと課題の把握 ........................................................................ 5
(2)アンケート・ヒアリング調査によるポテンシャルと課題の把握 ........................................... 7
(3)大阪湾ベイエリアにおけるグローバルな産業集積の形成に向けたポテンシャル・課題の整理 ...... 12
5. 大阪湾ベイエリアにおける経済交流の促進方策 ....................................... 14
(1)経済交流の促進方策を検討するにあたってのポイント ........................................................ 14
(2)大阪湾ベイエリアにおける経済交流の促進方策................................................................... 14
「2013 年度
大阪湾ベイエリアのポテンシャル分析に関する調査研究」の概要
I.調査の目的
大阪湾ベイエリアにおけるグローバルな産業集積を実現するにあたってのポテンシャルと課題を整理することを目的とした。また、それらを踏まえて、今後海外との経済交流を促進するために推進することが望まし
い方策を検討した。
V.大阪湾ベイエリアにおけるグローバルな産業集積の形成に向けたポテンシャル・課題の整理
II.経済活動における日本の国際的地位の変化の整理
[世界経済の動向]→中国をはじめとするアジア諸国の成長が拡大
[大阪湾ベイエリアにおける主なポテンシャルと課題]
・ 世界のGDP成長率に対する中国・ASEAN等アジア諸国の寄与度が拡大傾向。
分野
[日本の地位の変化]→日本の国際的地位は低下傾向
産業集積等
・ 実質GDP、輸出額とも、日本のシェアが一貫して低下している一方で、中国のシェアが急上昇。
・ ビジネスのしやすさに関するランキングでは、近年韓国に順位を抜かれ、差が拡大。
・ 日本が強みとしていた集積回路、半導体、液晶等のシェアが急落。
物流・交通
[大阪湾ベイエリアの変化]→輸出が減少するなか、アジアとのつながりは密に
・ 直近では輸出額が減少し、輸入額を下回った。
ビジネス環境
・ 対欧米の輸出入が縮小する一方、輸出相手先では、中国の割合が大幅に拡大し、その他アジアの構成
比も拡大傾向。
Ⅲ.今後の経済交流が有望な国・地域や産業分野の検討
[進出先としての国・地域]→ASEAN諸国に注目
ポテンシャル
・業種バランスが良い。
・高度な技術を持つ産業が集積。
・観光における京都ブランド。
・阪神港の機能が優れている。
・関空は国内他都市及びアジアへ
の接続利便性が高い。
・欧州の1国分の経済規模。
・ SPring-8 やスーパーコンピュータ
「京」が存在。
-
人的資源
・ 企業の関心は、中国のほか、「チャイナ+1」として進出が進んでいるタイやベトナムをはじめとするASE
・神戸に外国人コミュニティがある。
AN諸国に集まっている。
国際化関連
・ 次の連携先として、工業団地等のインフラ整備が進むカンボジア、ラオス、民主化後の経済成長への期
待が高まっているミャンマー(CLM諸国)も視野に入っている。
海外への情報発信
・ マーケットという観点からは、人口が多いインド、インドネシア等も有望とされている。
・海外から見たイメージは、東京の
次に大阪。観光では京都。
課題
・産業面での地域イメージが他地域
ほど明確ではなく、特長がわかり
にくい。
・国際航空便就航都市並びに航空
貨物取扱量が少ない。
・情報・ヒト・モノ・カネが東京に集
中。
・東京より必要とする人材の確保が
難しい。
・意思決定ができる経営幹部が減
少している。
・国際会議開催件数が少ない。
・ビジネス・研究関連の外国人や留
学生が少ない。
・ポテンシャルが十分に伝わってい
ない。
[その他グローバルな産業集積のために求められる事項]
[進出が有望な業種]→ものづくりを中心に、サービス産業も
・ 世界のビジネス情報が容易に集まる、周辺地域や世界の主要都市へのアクセスが容易、多様な人
・ 進出実績が多い製造業のほか、外食産業をはじめとするサービス産業も有望。
材が集まる、日本独特の商習慣を見直すなど、ビジネス環境の整備に関する事項。
[対日投資が期待される国・地域]→ASEAN先進国からの投資が進む
・ 法人登記等の行政手続きが簡単かつ迅速に行える、外国語(英語)による行政手続きが可能、税制優
・ シンガポール、タイ、マレーシア等のASEAN先進国の企業の進出や、日本企業の買収、日本企業との
遇、インセンティブの付与、事務サポート等が手厚いなど、法制度やインセンティブ等に関する事項。
技術提携等が進むことが想定される。
Ⅵ.大阪湾ベイエリアにおける経済交流の促進方策
IV.経済交流の促進に向けた取組の現状
□我が国の政策
・「日本再興戦略」に「国際展
開戦略」を位置付け。
・中小・小規模事業者の海外
展開支援を強化。
・グローバル企業の集積をめ
ざす「アジア拠点化推進
法」を整備。
・「国家戦略特区」の設置。
□大阪湾ベイエリアにおける取組
・医療、環境、都市魅力向上を中
心とした「国家戦略特区」の提
案。
・ベトナムを中心とするアジアと
の経済交流の強化に向けた取
組。
・各経済交流推進・支援機関によ
る中小企業等へのきめ細かな
海外展開支援及び外資系企業
誘致。
■方策を検討するにあたってのポイント
・今後も確実に見込まれるアジアの成長を取
り込むことが必要
・グローバルな産業集積の形成に必要な要素
は、国内では東京、アジアではシンガポー
ルに圧倒的に集中
・大阪湾ベイエリアは地域の特長を明確に打
ち出せていない
・「マーケット」ではあっても、「必要な人材
がいる場所」や「ビジネスが創出される場
所」であるとは必ずしも認識されていない
大阪湾ベイエリア
□経済交流が有望な国・地
域における取組
・主に外資系企業を対象に
した投資奨励産業や投資
奨励地域の設定、税制優
遇等による投資促進。
・工業団地の整備等による
海外製造業の進出促進。
1
■大阪湾ベイエリアにおける経済交流の促進方策
・重点的に打ち出すべき「特長」の明確化
・「ビジネスが創出される場所」として認知さ
れることを強く意識したPR
・「海外とのビジネスの総量増加」に着目した
取組
・グローバルなビジネスに対応できる人材の活
用と育成
・「外資系企業もビジネスがしやすい環境」の
形成
・大阪湾ベイエリア全体の連携による取組の推
進
I.調査の目的
本調査は、大阪湾ベイエリアにおけるグローバルな産業集積を実現するにあたっての
ポテンシャルと課題を整理することを目的とした。また、それらを踏まえて、今後海外
との経済交流を促進するために推進することが望ましい方策を検討した。
II.調査の概要
1. 経済活動における日本の国際的地位の変化の整理
統計データにより、日本の国際的地位の変化を整理した。世界のGDPシェアや輸出
総額に占める我が国のシェアは縮小傾向にあり、これまでに強みとされてきた電子デバ
イス等主要製品の輸出額シェアも大幅に低下している。また、「ビジネスのしやすさ」に
対する評価もOECD加盟国の中で比較的低位であり、世界の経済活動における我が国
の相対的な地位は、以前よりも低下していることがわかる。一方で、BRICSに代表
される新興国の経済成長は著しく、さらに今後も成長が続く見通しである。
図表1
国・地域別実質GDPシェアの推移
35%
30%
25%
20%
15%
10%
5%
0%
1990
92
94
日本
96
98
米国
00
02
中国
04
EU
06
ASEAN
08
10
12 (年)
その他
(資料)国際連合データベース
図表2
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
「ビジネスのしやすさ指標」総合ランキングの推移
2008年
2009年
2010年
シンガポール シンガポール シンガポール
ニュージーランド ニュージーランド 香港
ニュージーランド
アメリカ
アメリカ
香港
香港
イギリス
デンマーク
デンマーク
アメリカ
イギリス
イギリス
デンマーク
アイルランド
アイルランド
ノルウェー
カナダ
カナダ
アイルランド
ノルウェー
オーストラリア カナダ
オーストラリア ノルウェー
オーストラリア
アイスランド
アイスランド
フィンランド
日本
日本
サウジアラビア
フィンランド
タイ
グルジア
スウェーデン スウェーデン アイスランド
スイス
グルジア
韓国
日本(19位)
(資料)世界銀行「ビジネス環境の現状」
3
2011年
2012年
シンガポール シンガポール
香港
香港
ニュージーランド ニュージーランド
アメリカ
デンマーク
イギリス
ノルウェー
アイルランド
スウェーデン
サウジアラビア
オーストラリア
カナダ
アイスランド
フィンランド
韓国
日本(18位)
アメリカ
デンマーク
ノルウェー
イギリス
韓国
アイスランド
アイルランド
フィンランド
サウジアラビア
カナダ
スウェーデン
オーストラリア
日本(20位)
大阪湾ベイエリアについては、人口や経済規模に大きな変化はないが、輸出額はリー
マンショックで大きく落ち込んだあとも直前の水準には戻らず、2012 年には輸入超過に
転じている。貿易相手先では、中国及びその他アジア向け輸出の構成比が拡大している。
2. 今後の経済交流が有望な国・地域と産業分野の検討
既往調査のレビューや経済交流促進・支援団体へのヒアリング調査、関西で実施され
ている主要な経済ミッションの整理により、今後の経済交流が有望な国・地域や産業分
野の検討を行った。
今後の経済交流が有望な国・地域は、引き続き注目されている中国のほか、
「チャイナ
+1」として進出が進んでいるタイやベトナムをはじめとするASEAN諸国であり、
さらにそれらの国々の次の進出先として注目されているのが、CLM諸国(カンボジア、
ラオス、ミャンマー)である。これらの国・地域には、主に安価な労働力を求めて製造
拠点が設置されているが、タイでも既に人件費の高騰が進んでいることから、「タイ+
1」としての周辺諸国への関心も高まりつつある。
製造業以外では、外食産業をはじめとするサービス業が、新たなマーケットとして、
インドやインドネシア等人口規模の大きい国々に注目している。また、中国やタイなど、
日系企業が多く進出している国は、現地の日系企業や日本人向けサービスの消費地とし
ても注目されている。
対日投資の拡大が見込まれるのは、大阪湾ベイエリアにおいても拠点設置等の投資が
進んでいる中国・韓国に加え、シンガポール、タイ、マレーシア等のASEAN先進国
であり、今後企業の進出や日本企業の買収、技術提携等が進むことが予想されている。
3. 経済交流の促進に向けた取組の現状
国家戦略特区を含めて、我が国における経済交流促進政策の概要のほか、大阪湾ベイ
エリアで展開されている経済交流促進のための施策の概要を整理した。
国の政策では、「日本再興戦略」の中に国際展開戦略が位置付けられており、海外の
国・地域との戦略的な通商関係の構築と経済連携の推進、インフラ輸出や資源確保、海
外市場獲得のための戦略的な取組等が打ち出されている。また、グローバル企業の研究
開発拠点や統括拠点の誘致を図る「アジア拠点化推進法」が整備されている。
さらに、国家戦略特区については、
「世界で一番ビジネスのしやすい環境をつくる」こ
とを目標に、
「世界に打って出る」
(国際競争力の向上)や「世界を取り込む」
(アジアの
ビジネス拠点の形成等)といった、海外との関係性を強く意識した成果を得ることが望
まれており、今後選定される特区において、海外との経済交流を促進する取組が実施さ
れることが念頭に置かれていると考えられる。
大阪湾ベイエリアにおいても、主に医療分野や環境・エネルギー分野、都市魅力の向
上や国際化に関するプロジェクトから成る国家戦略特区提案が提出されているほか、経
4
済交流推進・支援機関では、国内企業の海外展開支援や外資系企業誘致に関する取組が
数多く実施されている。
海外展開支援関連では、特にベトナムとの交流が活発化しており、中でも新しい取組
としては、中小企業向けの「インキュベーションファクトリー」の設置が挙げられる。
また、企業誘致では、個々の機関による支援のほか、関西の広域4機関(関西経済連合
会、近畿商工会議所連合会、JETRO大阪本部、近畿経済産業局)が連携した取組が
実施されている。
4. 大阪湾ベイエリアにおけるグローバルな産業集積の形成に向けたポテ
ンシャル・課題の整理
統計データの整理、経済交流・支援機関へのヒアリング調査や国内の外資系企業を対
象としたアンケート及びヒアリング調査、また、グローバルな産業集積を形成している
海外の都市(シンガポール、上海)におけるヒアリング調査を通じて、大阪湾ベイエリ
アにおけるポテンシャルと課題を整理した。
(1)統計データによるポテンシャルと課題の把握
大阪湾ベイエリアと国内他地域(首都圏臨海地域、中部圏臨海地域、北部九州圏臨海
地域)
、また、主要機関による世界の都市ランキング(ビジネス関連指標)において上位
に挙がっているアジアの都市(東京、ソウル、シンガポール、香港、上海、北京)につ
いて、社会基盤や生活基盤、産業集積の状況等に関する統計データによる比較を行った。
統計データの整理から把握したポテンシャルと課題は、以下のとおりである。
図表3
国内他
地域と
の比較
国内他地域・海外の都市との比較によるポテンシャル・課題
ポテンシャル
[物流・交通インフラ]
・ 港湾の状況は他地域と比較して優位
である(水深-16m 以上の外貿コンテ
ナバース数は最大、国際コンテナ貨
物定期航路数も首都圏臨海地域と大
幅な差がない)。
[ビジネスインフラ]
・ ビジネス地区の賃料は東京よりも安
い。
課題
・ 国際定期便就航空港の状況は他地域
と比較するとやや弱い(就航都市数が
首都圏臨海地域の半分、都心からの時
間距離が長い、貨物取扱量は首都圏
臨海地域を大きく下回る)。
・ 電力供給の予備率は、比較対象地域
の中で最も低い。
・ 大使館・総領事館数は首都圏臨海地
域の 10 分の1。
■国内比較対象地域の区分は以下のとおり。
大阪湾ベイエリア:大阪府、兵庫県、和歌山県
首都圏臨海地域:東京都、千葉県、神奈川県
中部圏臨海地域:愛知県、三重県
北部九州臨海地域:福岡県、大分県、佐賀県
5
ポテンシャル
[産業集積等]
・ 製造業、卸・ 小売業、サ ービス業な
ど、複数の産業がバランスよく存在し
ている。
・ 製造業については、金属製品や機械
器具(はん用、生産用、電気)の集積
がある。
・ 従業者1人当たりの製造品出荷額等
は増加傾向にある。
・ 従業者1人当たりの年間商品販売額
の直近の増加率が比較対象地域中
最も高い。
[生活基盤]
・ 賃貸・売却用空き家のキャパシティは
他地域よりも大きい。
・ 国際バカロレア認定校数は中部圏臨
海地域、北部九州圏臨海地域より多
い。
・ 外国語対応が可能な病院の整備状況
は首都圏臨海地域を上回る。
[人的資源]
・ 総人口は微増傾向。
海外の
都市と
の比較
[物流・交通インフラ]
・ 公共交通(地下鉄)の駅密度は比較
対象都市中最も高い。
[経済規模等]
・ 1人当たりGDPは他都市を大幅に上
回る水準。
6
課題
・ 特徴的(特化係数が突出している)な
産業がない。
・ 製造品出荷額等は、中部圏臨海地域
より約 15 兆円、首都圏臨海地域より約
5兆円小さい。
・ リーマンショック以降の製造品出荷額
等の回復水準が他地域より低い。
・商品年間販売額は首都圏臨海地域の3
分の1。
・特許出願件数は首都圏臨海地域を大きく下
回る。
・ 国際会議開催件数は、首都圏臨海地
域だけでなく、北部九州圏臨海地域
をも下回る。
-
・ 総人口の増加率は首都圏臨海地域・
中部圏臨海地域を下回る。
・ 生産年齢人口は減少傾向で、減少幅
は比較対象地域中最大。
・ ビジネス・研究関連の外国人や留学
生が少ない。
・ 国際線の直行便就航都市数及び旅
客数は比較対象都市中最も少ない。
・ 空港の滑走路本数は比較対象都市
中最も少ない。
・GDP成長率は東京とともにマイナスで、
東京よりもマイナス幅が大きい。
・ 世界トップ 300 企業数は最も多い東京
の5分の1。
・ 法人税率は、東京とともに比較対象都
市中最も高い。
・ 海外からの訪問者数は比較対象都市
中最も少ない。
海外の
都市と
の比較
ポテンシャル
[生活基盤]
・ 賃貸住宅平均賃料は比較対象都市
中2番目に安い。
[人的資源]
-
課題
・ 物価水準はニューヨークを超えてお
り、比較対象都市の中では、東京の次
に高い。
・人口は比較対象都市中最も少ない。
・ 世界トップ 200 大学数は1校に留ま
る。
・ 外国人居住者数はソウル、上海を下
回る水準。
・ 留学生数は比較対象都市中最も少な
く、1万人に満たない。
(2)アンケート・ヒアリング調査によるポテンシャルと課題の把握
ビジネスを行う場所としての関西の環境に対する評価等を把握するため、外資系企業
を対象としたアンケート及びヒアリング調査を実施した。
① 外資系企業を対象としたアンケート
日本国内に立地する外資系企業 213 社(関西 64 社、関西以外 149 社(うち東京都 103
社、その他 46 社)
)を対象とし、うち関西に立地する企業9社、関西以外の地域に立地
する企業 12 社から回答を得た。
アンケートの結果からは、外資系企業から見た関西の最大の魅力は、
「企業、研究機関
等の業務・技術提携先が充実していること」と「マーケットの魅力」であることがうか
がえる。一方、関西に不足している要素としては、主に「人材の充実度」や、
「取引先の
存在・充実度」が挙げられており、外資系企業が必要とする人材の確保や、取引先の確
保の難しさがうかがえる。
また、外資系企業の立地を促進するためは、主に「進出のインセンティブ」と「進出
後のサポート」のほか、
「海外に向けた情報発信力の強化」
、次いで、
「外国語でコミュニ
ケーションができる人材」と「外国人が生活しやすい環境の整備」が必要とされること
がうかがえる。
なお、関西以外の地域に立地する企業では、
「外国語でコミュニケーションができる人
材の育成」の回答件数が最も多くなっており、関西に立地しない理由の一つとして、外
国語でコミュニケーションができる人材確保の難しさが背景にあることが推測される。
その他、日本のビジネス環境について、
「手形や手形をベースとした現金決済の習慣の
廃止、印紙の廃止」や「産学官によるリーダーシップを持った人材の育成」などを求め
る意見もあった。
② 外資系企業を対象としたヒアリング調査
アンケート回答企業を中心に、外資系企業8社に対するヒアリング調査を実施した(う
ち2社からは書面による回答を得た)
。
7
外資系企業へのヒアリング調査で把握された関西地域のポテンシャルと課題、並びに
外資系企業誘致のために必要な取組を、以下に整理した。
図表4
日本でのビ
ジネスにお
けるメリット
と課題
ポテンシャル・課題と外資系企業誘致のために必要な取組
ポテンシャル・メリット
・ 人口が多く、マーケット規模が
大きい。
・ 取引先として世界的に活躍する
大企業が多数ある。
・ 東京では、IT環境が整備され
ているほか、世界中のモノが手
に入る。
・ 時間に正確であり、ホスピタリテ
ィが高い。
・ 製造工程における正確性の水
準が高く、ロスが少ない。
課題・デメリット
・ 契約の際、予定数量や価格等を明確に
記載しないことが多い。
・ 同じ企業から提示される契約書でも、欧
州向けと日本向けでは内容が大幅に異
なる場合がある。
・ 日本では、自動車メーカーとサプライヤ
ーが主従関係にあり、顧客の期待以上
に応えなければならないという使命感が
強い。
・ 海外にはほとんどない 手 形 決 済 や フ ァ
クタリング決済が多い。
・ 輸入承認の取得に時間がかかり、ユー
ザーが製品をすぐに使えない。
・ 法人登記等の手続きが日本語でしかで
きない。
・ 英語によるサービスの充実度は他のア
ジアの主要都市が勝る。
・ 人件費が高い。
・ 地方では、英語で仕事ができる人の数
が少ない。
・ 高度な技術が集積しているが、特長が
なく、自分たちが必要とする技術がある
かどうかが見えにくい。
・ 大阪は大都市だが、ビジネス規模は東
京の半分もないイメージ。
・ 様々な面で首都圏と差がある割には、不動
産や人件費などのコストが安くない。
・ 情報(メディア)をはじめ、ヒト・モノ・カネ
が東京に集中している。
・ 大阪は東京と違い、集客が難しい。
・ 商習慣をはじめとする異文化を受け入
れ、良いものを取り入れるという柔軟性
に乏しい。
・ 必要とする人材(外国語が堪能な人材、経
験者・資格保持者等)の確保が難しい(東
京には様々な属性の人が集まりやすいた
め、人材を見つけやすい)。
関西地域の
ビジネス環
境としての
評価
・ 東京の次にマーケット規模が大
きい。
・ 各種インフラが充実している。
関西が外資
系企業を誘
致するため
に必要な取
組
・ 企業が儲かる仕組みの構築。
・ 海外、特にアジアへの情報発信と、 アジアから人材が流入するような仕組み
の構築。
・ 製造拠点誘致以外の方向性の検討。
(※関西に限定されないが、関係する事項)
・ 考え方・商習慣の差異を調整することができる能力を持つ人材の育成。
・ 他国にはない商習慣に固執せず、他国の商習慣も受け入れ、改良していくこ
と等による、世界における信頼感の獲得。
・ 子どもの通学(インターナショナルスクール)、買い物、通勤時間の短さ等の生
活環境の充実。
・ 拠点と本国とを結ぶ航空便の利便性確保。
8
③ 経済交流推進・支援機関を対象としたヒアリング調査
大阪湾ベイエリア及び首都圏に立地する経済交流推進・支援機関を対象に、企業が当
該地域を進出先として選定する要因や、関西地域のビジネス環境としての評価や課題、
経済交流促進のために求められる事項等を把握するためのヒアリング調査を実施した。
経済交流推進・支援機関へのヒアリング調査で把握された関西地域のビジネス環境と
しての評価並びに経済交流促進のために求められる事項を、以下に整理した。
図表5
関西地域の
ビジネス環
境としての
評価
ポテンシャル・課題と経済交流促進のために求められる事項
ポテンシャル・メリット
・ 海外から見たイメージは、東京の次
に大阪、京都。観光では京都のイメ
ージが強い。
[産業関連]
・ ものづくり技術とその集積(連携)が
強み。
・ 業種がフルラインアップで立地。
・ 環境・省エネ(グリーン)分野、医療
分野(医療機器、製薬)の集積がある。
・ 京都は大きなブランド力を持ってお
り、関西として 観光で強みを発揮で
きる。
・ 伝統文化のほか、ゲーム産業もあ
り、アジアの人々の興味を惹きつけ
ることができる。
・ 日本食ブームの国・地域では、原発
事故以降、西日本の食品に対する
関心が高まっている。
[マーケット関連]
・ 欧州の1国分に匹敵する経済規模
である。
[インフラ関連]
・東京と比較してビジネス・コストが安い。
・ 定期航空便の増便により、アジアと
の交通利便性が向上。
・ 国内線に乗り継ぎができる関空は成
田や羽田より利便性が高い。
・ 阪神港の立地が輸出入に適してい
る。
・SPring-8 やスーパーコンピュータ「京」
などの設備がある。
[生活関連]
・ 神戸に外国人コミュニティがある。
9
課題・デメリット
・ 地域のイメージが明確でなく、特長
がわかりにくい(名古屋=自動車産
業や北九州=環境産業のようなイメ
ージがない)。
・ PRが不足しており、ポテンシャルが
十分に海外へ伝わっていない。
・ 東京と比較して、必要な人材が確保
しにくい。
・ 企業の社長等、意思決定できる経
営幹部が減少している。
・ 外資系企業は、災害を考慮して、埋
め立て地や沿岸部を嫌う傾向があ
る。
※2.及び4.③でヒアリング対象とした経済
交流推進・支援機関は以下のとおり。
・一般財団法人大阪国際経済振興セン
ター 国際部(IBPC大阪)
・独立行政法人日本貿易振興機構(JE
TRO)大阪本部(INVEST関西デスク
(2012 年度で業務終了)を含む)
・公益社団法人関西経済連合会
・大阪商工会議所/大阪外国企業誘致
センター(O-BIC)
・公益財団法人ひょうご産業活性化セン
ター(ひょうご海外ビジネスセンター/
ひょうご・神戸投資サポートセンター)
・近畿経済産業局(国際事業課/投資
交流促進課)
・国際機関東南アジア諸国連合貿易投
資観光促進センター(日本アセアンセ
ンター)(貿易投資部 投資担当部長代
理 中西宏太 氏)
・香港貿易発展局 大阪事務所(4.③
のみ)
・横浜市経済局成長戦略推進部誘致推
進課(4.③のみ)
求められる事項
経済交流
[海外との経済交流促進方策関連]
促進のため
・ ライフサイエンスや環境など、関西に強みがある業種の企業による海外展開と
に求められ
る事項
対日投資の促進。
・ 連携先の国・地域と win-win の関係が構築できるような事業の実施。
・ 関西の特区とアジアの特区で相乗効果が生み出せるような取組。
[地域内での連携関連]
・ 自治体間で相互にライバル視するのではなく、「関西全体として良くなる」とい
う発想での取組。
・ 官民連携の強化。
・ 京都ブランドの活用と地域内連携による観光プロモーションの強化。
・ コンベンション等の誘致における在関西の総領事館等との連携。
[法制度関連]※日本全体に関連する事項も含む
・ 税制優遇や補助金、特区等の制度創設だけではなく、それらを活用しやすく
するような制度設計及び支援体制の構築。
・ 入国管理に関する柔軟な対応。
[ポテンシャル分析・PR関連]
・ 「何が関西の強みなのか」が一目でわかるようなPR方策の検討。
・ 関西におけるビジネスチャンスや投資のインセンティブに関する検証。
・ 過去のイメージにとらわれない新しいイメージの構築。
[ビジネス環境整備関連]
・ 知識・経験と外国語能力を併せ持つ人材の育成。
・ 海外連携促進を視野に入れた関空の活用。
④ ポテンシャル・課題の把握と今後の取組の検討において参考となる都市でのヒアリング
調査
大阪湾ベイエリアのポテンシャル及び課題を把握し、海外の国・地域から経済交流の
相手先として選択されるために必要な取組を検討する際の参考とするため、ビジネス環
境としての評価が高いシンガポールと上海に拠点を設置する企業(各都市3社)や経済
団体(各都市1団体)へのヒアリング調査を実施した。
各都市でのヒアリング調査で把握された、調査対象都市進出のメリット・デメリット
や、日本のビジネス環境としての評価並びに経済交流促進のために求められる事項を、
以下に整理した。
10
図表6
ヒアリング調査対象都市進出のメリット・デメリット、日本のビジネス環境に関する評価等
拠点の
位置付け
シンガポール
・ アジア地域、あるいはアジア・パシフィ
ック地域の統括拠点。
立地選定
要因
・ 東南アジアの経済成長の取り込み。
・ 東南アジア全体での営業力強化。
・ チャイナリスク回避を目的とした香港か
らの移転。
進出の
メリット
[企業活動関連]
・ 世界中から企業が集まり、あらゆる情
報が集中している。
・ 企業に対する政府からのサポートが手
厚い。
・ アジアのほぼ全ての拠点都市に日帰
り出張できる。
・ 英語と中国語で周辺諸国とやりとりが
できる。
・ 華僑のネットワークを活用できる。
・ 国籍やスキルなど多様な人材が集ま
るため必要な人材を見つけやすい。
・ シンガポールで成功するとそれがモ
デルになり、周辺諸国にも販路が拡大
できる。
・ [法制度関連]
・ 税制優遇制度や関税ゼロのメリットが
ある。
・ 政治がクリーンであり、腐敗がない。
・ 官公庁の各種手続きがインターネット
で簡単かつ迅速にできる。
[その他]
・ 生活利便性が高く、外国人が生活し
やすい。
・ マーケット規模が小さい。
・ 物価が高い(特に不動産や自動車)。
・ 一党独裁政治であり、ルールが急に
変更されるリスクがある。
・ 自国民保護のため、外国人の就労ビ
ザが取得しにくくなっている。
・ 現地の人材は、一般的に日本よりも就
労意欲や生産性が低く、離職率も高
い。
進出の
デメリット
11
上海
・ 製造拠点。
・ 地域統括拠点(日・中・韓)。
・ 中国国内事業所の統括拠点。
・ 中国 国内 及 び上 海市 内 向け の 製
品・サービスの販売拠点
・ 輸出入、中国国内の物流拠点。
・ 顧客の中国進出に伴って進出。
・ 現地生産の原料調達地に近い。
・ 生産にあたってのコストダウン。
・ 中国マーケット及び現地の日本企業・
日本人向けビジネスのマーケットに着
目した進出。
・ 人が多く、必要とする人材が集まりや
すい。
・ 富が集中しているため、高級品のマー
ケットになり得る。
・ 国際化が進み、異国文化にも抵抗が
ないため、商売がしやすい。
・ インフラの水準も日本と大きく差がな
い。
・ 揚子江の水運を活用して奥地まで輸
送できる。
・ 中国の第2級の都市(人口 300 万人規
模)のマーケットも狙うことが可能。
・ 日本人向けサービスが充実しており、
日本語だけでも生活できる。
・ 不正が多い。
・ 事業計画を検討するにあたっての不
確定要素(インフレ、制度変更、手続
きにかかる時間)が多い。
・ 賃料や人件費が上昇している。
・ 現地人材のスキルアップが難しい。
・ 管理職人材の確保が難しい。
・ 消費者の目が肥えており、価格だけで
は勝負できないマーケットである。
シンガポール・上海
ビジネス環
境としての
日本の評価
関西に外資
系企業を誘
致するため
に必要なこ
と
[情報に関すること]
・ ビジネスの前線は、日本からアジアに移っている。
・ 現状では、アジアにいないと各国のビジネスの情報が入らない(ただし日本の情報
は入ってこない)。
[言語に関すること]
・ 英語が通じないことが大きな壁。研究開発や国際会議の開催は難しい。
・ 官公庁の書類について、アジアでは現地語と英語の併記が標準であるが、日本で
は日本語でしか標記がない。
[ビジネス習慣に関すること]
・ 契約の際、業務の範囲や数量が明確にされないことが多く、外資系企業から見た
ビジネスのやりにくさにつながっている。
・ 日本での実績しか考慮されず、外資系企業は日本の大企業のパートナーを見つ
けなければ信用が得られない。
・ 同じ国の人と働きたいという意識が強く、外国人が入りにくい環境である。
・ 時間を守り、礼儀正しいことが、営業やものづくりの面で良い影響を及ぼしている。
・ 関西の企業が保有する高度な技術の使い道を具体的に提示し、外資系企業が製
品を開発しやすい場所であるという認識を持たせること。
・ ビジョンや戦略を明確にして、実行力を持って施策の推進に取り組むこと。
・ アジアの人材を関西で育成するような仕組みの構築。
・ 誘致方策検討にあたっての外資系企業社長の参画推進。
・ 関西の自治体等がシンガポールに出先機関を持っていないことは、情報収集
のうえで大きな痛手。
・ 関西にビジネスの前線を持ってくることは現実問題として難しいため、企業誘致にこ
だわらず、アジア企業との取引拡大に努め、国内で事業を拡大すること。
(※関西に限定されないが、関係する事項)
・ 日本の政府は対応が縦割りになりがちで、物事がスムースに進まないことがあ
る。
(3)大阪湾ベイエリアにおけるグローバルな産業集積の形成に向けたポテンシャル・課題
の整理
これまでの調査で把握された大阪湾ベイエリアの主なポテンシャルと課題、及びグロ
ーバルな産業集積の形成のために求められる事項を整理すると、以下のとおりとなる。
図表7
分野
産業集積等
大阪湾ベイエリアの主なポテンシャルと課題
ポテンシャル
課題
・ 業種バランスが良い。
・ 産業面での地域イメージが他地域
・ 金属製品製造業や機械器具製造
ほど明確ではなく、特長がわかりに
業が集積している。
くい。
・ 高度な技術をもつものづくり産業が ・ リーマンショック以降の回復スピード
集積している。
が遅い。
・環境・省エネ(グリーン)分野、医療分
野(医療機器、製薬)の集積がある。
・ 京都は大きなブランド力を持ってお
り、関西として 観光で強みを発揮で
きる。
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分野
物流・交通
ポテンシャル
・ 阪神港の機能が優れている。
・ 関空は国内他都市及びアジアの都
市への接続利便性が高い。
課題
・ 国際航空便就航都市並びに航空貨
物取扱量が少ない。
ビジネス環境
・ 欧州の1国分に匹敵する経済規模
をもつ。
・ マーケットとしての規模が大きい。
・ 東京と比較するとコストが安い。
・ SPring-8 やスーパーコンピュータ
「京」などの設備がある。
-
・ 情報をはじめ、ヒト・モノ・カネが東京
に集中している。
人的資源
国際化関連
・ 学校、病院等、外国人が生活しや
すい環境が比較的整備されている。
・ 神戸には外国人コミュニティがある。
・ 海外から見たイメージは、東京の次
に大阪、京都であり、観光では京都
のイメージが強い。
海外への
情報発信
図表8
分野
ビジネス環境
整備に関する
もの
法制度・イン
センティブ等
に関するもの
・ 生産年齢人口の減少幅が大きい。
・東京と比較して、必要とする人材
(外国語が堪能、経験者・資格保持
者等)が確保できる場所として認識
されていない。
・ 意思決定できる経営幹部が東京に
流出している。
・ 国際会議開催件数が少ない。
・ ビジネス・研究関連の外国人や留学
生が少ない。
・ 高度な技術が集積しているが、海外
から見て必要とする技術があるかど
うかが見えにくい。
・ PRが不足しており、ポテンシャルが
十分に海外へ伝わっていない。
グローバルな産業集積形成のために求められる事項
求められる事項
・ 当地に拠点を設けることで、世界のビジネスに関する情報が容易に入手
できること。
・ 周辺地域や世界の主要都市へのアクセスが容易であること。
・ 国籍や言語、スキル等、多様な人材が集まりやすく、必要な人材の確保
が容易であること。
・ 英語によるサービスが充実していること。
・ 日本独特の商習慣を見直すこと(業務の範囲や数量や価格を明記しない
契約、手形決済及びファクタリング決済等)。
・ 取引や与信にあたって、日本以外での国・地域における実績も評価の対
象とすること。
・ 政治(法制度)や経済情勢、行政手続に要する時間等、事業計画を検討
するにあたっての不確定要素が少ないこと。
・ 政治がクリーンであり、腐敗や不正がないこと。
・ 法人登記等の行政手続が簡単かつ迅速に行えること。
・ 輸入承認等にかかる時間が短いこと。
・ 外国語(英語)による行政手続が可能であること。
・ 税制優遇、各種インセンティブの付与、進出前後の事務サポート等、企
業に対する政府からのサポートが手厚いこと。
・ 税制優遇や補助金、特区等の制度創設だけではなく、それらを活用しや
すくするような制度設計及び支援体制の構築。
・ 入国管理に関する柔軟な対応。
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5. 大阪湾ベイエリアにおける経済交流の促進方策
(1)経済交流の促進方策を検討するにあたってのポイント
大阪湾ベイエリアにおける今後の経済交流を促進するための方策を検討するにあたっ
ては、本調査で確認された以下のような点を踏まえておく必要があると考えられる。
① 今後も確実に見込まれるアジアの成長を取り込むことが必要
我が国の経済が低成長を続ける中、今後さらなる成長が見込まれるアジア新興国との
交流を活発化させ、アジアの成長を確実に取り込むことが必要である。
② グローバルな産業集積の形成に必要な要素は、国内では東京、アジアではシンガポール
に圧倒的に集中
国内のヒト・モノ・カネは東京に、アジアの情報の中心(地域統括拠点)はシンガポ
ールに集中しており、大阪湾ベイエリアが「アジアのビジネスの中心」というポジショ
ンを目指すことは容易ではない。
③ 大阪湾ベイエリアは地域の特長を明確に打ち出せていない
大阪湾ベイエリアは、良く言えば「バランス良く産業が集積している」地域であり、
悪く言えば「明確な特長がない」地域である。
④ 「マーケット」ではあっても、「必要な人材がいる場所」や「ビジネスが創出される場
所」であるとは認識されていない大阪湾ベイエリア
大阪湾ベイエリアにはマーケットとしてのポテンシャルはあるが、
「グローバルなビジ
ネスに対応できる人材がいる場所」や「ビジネスが創出される場所」であるとは必ずし
も認識されていない。
(2)大阪湾ベイエリアにおける経済交流の促進方策
上記のポイントを踏まえると、今後大阪湾ベイエリアにおける経済交流を促進するた
めには、以下のような方策を推進する必要があると考えられる。
① 重点的に打ち出すべき「特長」の明確化
数あるポテンシャルの中でも特に重点的に打ち出すべき「特長」の明確化。
② 「ビジネスが創出される場所」として認知されることを強く意識したPR
海外の企業が活用できる資源を具体的に提示することで、大阪湾ベイエリアが「ビジ
ネスが創出される場所」として認知されることを強く意識したPR。
③ 「海外とのビジネスの総量増加」に着目した取組
「第二の東京」を目指すのではなく、ビジネスの総量を増加させることに着目した取組。
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④ グローバルなビジネスに対応できる人材の活用と育成
グローバルなビジネスに対応できる人材の活用並びにアジアからの人材の受け入れに
よる win-win の経済交流の機会創出。
⑤ 「外資系企業もビジネスがしやすい環境」の形成
外資系企業が感じる「日本でのビジネスのしにくさ」の解消に向けた積極的な取組。
⑥ 大阪湾ベイエリア全体の連携による取組の推進
方策を強力に推進するための域内連携の強化と実行力を伴う体制の構築。
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ダウンロード

大阪湾ベイエリアのポテンシャル分析に関する調査研究 報告書