日本経済入門
日本と東アジアの成長と貿易
アジア研究所
小山直則
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今日学ぶこと
第4章 物価と市場経済
4.1. 川上インフレ、川下デフレ
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
●物価指数
(1) 消費者物価指数(CPI: Consumer Price
Index)
(2) 企業物価指数(CGPI: Corporate Goods
Price Index)
(3) 企業向けサービス物価指数(CSPI:
Corporate Services Price Index)
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
(1)消費者物価指数(CPI)
⇒CPIは総務省の家計調
査などで世帯の消費
支出が多い財やサー
ビス598品目の価格
を対象に、
⇒全国167市町村で実施
される小売物価統計
調査などをもとに作
成されている。
●CPIの特色
①商品の機能や品質にと
もなう価格上昇分を除
いた純粋な価格上昇を
捉えている。
②物価の動きを見るとき
は価格変動の大きい生
鮮食品を除く。
③経済活動が活発化する
と上昇し、停滞すると上
昇率が低下する(「経済
の体温計」)。
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
(2)企業物価指数(CGPI)
⇒企業間で取引される約
1,400品目の商品
(サービスを除く)の取
引価格を調査し、
⇒取引量によって加重平
均して指数化したも
の。
●CGPIの種類
①国内企業物価指数
②輸出物価指数
③輸入物価指数
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
③輸入物価指数
(2)企業物価指数(CGPI)
⇒輸入品が日本に到着す
①国内企業物価指数
る時点の価格を調査対
⇒国内市場向けの国内生
象とした物価指数であ
産品を調査対象とし
る。
た物価指数である。
②輸出物価指数
⇒輸出品が日本から積み
出しされる時点の価
格を調査対象として
いる物価指数である。
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
(3)企業向けサー
ビス物価指数 企
(CSPI)
業
⇒企業間で取引 取
引
されるサービス段
の価格110品 階
目の取引価格
をもとに計算し 小
た物価指数で 売
段
ある。
階
⇒水色の領域。
商品
輸入財
国内財・
(中間財、 輸出財
最終財)
(中間財、
最終財)
サービス
国内・輸
入企業向
けサービ
ス
輸入最終 国内最終 国内・輸
消費財
消費財
入個人向
けサービ
ス
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
企業物価指数
⇒赤い枠の領域 企
業
消費者物価指数取
⇒黄色の領域 引
段
企業向けサービ 階
ス物価指数
小
⇒水色の領域 売
商品
輸入財
国内財・
(中間財、 輸出財
最終財)
(中間財、
最終財)
サービス
国内・輸
入企業向
けサービ
ス
輸入最終 国内最終 国内・輸
消費財
消費財
入個人向
けサービ
段
階
ス
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
●川上インフレ
⇒2000年以降の企
業
原油、鉄鋼石、
取
農産物価格 引
上昇による輸段
階
入物価の上
昇。
小
売
⇒図4-2
段
⇒図4-5
階
商品
輸入財
国内財・
(中間財、 輸出財
最終財)
(中間財、
最終財)
サービス
国内・輸
入企業向
けサービ
ス
輸入最終 国内最終 国内・輸
消費財
消費財
入個人向
けサービ
ス
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
●川下デフレ
⇒09年以降、国 企
内企業物価 業
取
が下落。
引
段
⇒08年から企業 階
向けサービス
価格も下落。 小
⇒CPIにも波及す売
段
る。
階
商品
輸入財
国内財・
(中間財、 輸出財
最終財)
(中間財、
最終財)
サービス
国内・輸
入企業向
けサービ
ス
輸入最終 国内最終 国内・輸
消費財
消費財
入個人向
けサービ
ス
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
●物価指数
*GDPデフレーター:名
目GDPから物価の影
⇒物価指数の計算方法に
響を取り除いて実質
は、
GDPを計算する指数の
(1) ラスパイレス指数
こと。
⇒CPIやCGPIなどの計算
実質GDP
に用いられる。
=名目GDP/GDPデフレー
(2) パーシェ指数
ター
⇒GDPデフレーターの計
算に用いられる。
がある。
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
(1) ラスパイレス指数
⇒基準時点の商品を購入
するのに支出した金
額を100とする。
⇒基準時点と同じ数量を
比較時点で購入する
とき、どれだけ貨幣量
が必要かを計算する。
⇒100を超えるとインフレ、
100を下回るとデフレ
と判断する。
基準時点 価格
数量
自動車 100円 50台
米
50円 20トン
比較時点 価格
数量
自動車 110円 60台
米
40円 10トン
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
(1) ラスパイレス指数
⇒基準時点の支出額
=100円×50台+50円
×20トン
=6,000円
⇒比較時点の支出額(数
量は基準時点)
=110円×50台+40円
×20トン
=6,300円
基準時点 価格
数量
自動車 100円 50台
米
50円 20トン
比較時点 価格
数量
自動車 110円 60台
米
40円 10トン
⇒ラスパイレス指数(CPI)
=6,300/6,000×100
=105(インフレ)
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
(2) パーシェ指数
⇒比較時点の数量を基準
時点で購入する場合
の支出額を100として、
比較時点の支出額を
計算する。
⇒比較時点の支出額が
100を超えるとインフ
レ、100を下回るとデ
フレと判断する。
基準時点 価格
数量
自動車 100円 50台
米
50円 20トン
比較時点 価格
数量
自動車 110円 60台
米
40円 10トン
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
(2) パーシェ指数
⇒基準時点の支出額
=100円×60台+50円
×10トン
=6,500円
⇒比較時点の支出額
=110円×60台+40円
×10トン
=7,000円
基準時点 価格
数量
自動車 100円 50台
米
50円 20トン
比較時点 価格
数量
自動車 110円 60台
米
40円 10トン
⇒パーシェ指数(GDPデフ
レーター)
=7,000/6,500×100
≒107.69
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4.1. 川上インフレ、川下デフレ
●日本のデフレの特徴と
要因
⇒まず、デフレであるか、
インフレであるかの判
断をどのようにして行う
のかを確認する。
⇒CPIやCGPIなどはラス
パイレス指数によって
デフレかインフレかの
判断を行う
⇒もう一つは、GDPデフ
レーターの推移によっ
てインフレかデフレかを
判断する方法がある。
⇒これは、パーシェ指数
によって行われる。
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4.2. 資産価格の激動
●資産価格
(1) 日経平均株価(225種)
(2) 地価(六大都市市街地価格指数)
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4.2. 資産価格の激動
●資産価格
(1) 日経平均株価(225
種)
(2) 地価(六大都市市街
地価格指数)
⇒図4-3(教科書138ペー
ジ)
⇒株価は地価に対して激
しく変動している。
⇒したがって、景気変動
のトレンド(趨勢)は株価
よりも地価で判断でき
る。
⇒株資産は流動化しやす
いが、土地は流動性が
低いため、比較的滑ら
かな動きをする性質が
ある。
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台湾ドル
円
日経平均株価225(青線)
TSEC(赤線)
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台湾ドル
TSEC(赤線)
房屋租金價格指數(青線)
民国90年=100
22
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講義資料