局所的日震学:速度場データと
輝度データとの比較
○関井 隆(国立天文台)
J. Zhao、A.G. Kosovichev(Stanford大学)
局所的日震学
 Local helioseismology
 固有振動数に基づく、これまでの日震学
(global helioseismology)に代わる新手法
 局所的な波の伝播を解析し、音速異常や流れ
の3次元観測を行なう
 Time-distance法が代表
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Solar-Bと局所的日震学
 SOTによるDoppler速度場データは、視野
は狭いが高空間分解能
 狭視野→深い領域の内部探査には向かない
 高分解能→(特に水平方向の)高分解能探査
が可能
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V/I comparison
 Dopplerデータ(V)を使うのが「標準」だが、
輝度データ(I)ではどうか?
 VよりもIの方がnoisy (cf. S/N correlation)
 しかし、Vは直接測られるわけではなく、実際
には数枚のfiltergramsを組み合わせるだけ
 Vの導出アルゴリズムは静穏領域に対して
optimizeしてある・・・活動領域では?
 MDIのcoeval setsを使ってV/I比較を
 SOT white-light observation?
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データ
 512-min coeval V&I (tracked)
 静穏領域:17 May 1997
 活動領域:19 June 1998
 NOAA AR8243
 High-resolution mode
 17.4 deg×17.4deg
(heliographic)
 512×512 pixels rebinned to
256×256
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解析の流れ
① V/I fieldの時系列(data cubes)
② 各観測点の周囲の色々な半径の
annuli/segments上で位相速度フィル
ターを掛けた上で平均化
③ 平均signal間の相関関数の計算
④ 各観測点周囲のtravel timeの測定
(wavelet fitting) ・・・EW,NS,OI
⑤ flowに対するsensitivity functionを
使ってinversion
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V/I travel times (1/3)
 Travel-time maps & scatter plots
N→S
S→N
diff
N→S
S→N
diff
V
I
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V/I travel times (2/3)
 More plots
N→S
S→N
diff
N→S
S→N
diff
V
I
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V/I travel times (3/3)
 Intensityで測ったtravel time(τI )とvelocity
で測ったtravel time(τV)との間には、短い
距離スケールでの差がある
 Noise level: τIがτVよりもnoisy
 Systematic:τI> τV (キャンセルすることも)
 活動領域ではτV/τIの差は更に拡大
 取り敢えずは、 短波長成分を落とした伝播
時間マップからinversionを行なってみる
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Inversions (1/2)
 Flow maps
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Inversions (2/2)
 Converging flow & down flow in upper
layers, diverging flow in deeper layersなど
はV/I双方で再確認
 V/I differenceは存在するが、大規模な特徴
は捉えられている
 3D flow inversionには τ(N→S)-τ(S→N)な
どを使っているため、V/Iバイアスはある程度
キャンセル。音速異常に対してはそうは行かな
い
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V/I differences の原因?
 ノイズの統計的性質の違いにより、高周波
成分はVで強く、Iで弱い(例えばp2/p1比)
 その結果、位相速度フィルターが同じならI
では位相速度が遅くなっている?
 だとしたら、群速度は逆に速くなっているはず
→実際、そうなっている
 位相速度フィルターのoptimizationはもっと
念入りに、かつV/I別々に行なう必要がある
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結論(1/2)
 MDI高分解能データによる比較解析から
 V/Iによるtime-distance analysisの結果は概ね
一致するが、特に小さなスケールで差も存在
する
 差が生ずる理由はある程度までわかっている
が、もっと直接的に調べることも必要
 活動領域でV/Iのどちらがより適切かは、現段
階では必ずしも言えない
 位相速度フィルターの更なるoptimization必要
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結論(2/2)
 本研究はSolar-B/SOTやSDO/HMIによる
局所的日震学解析の開発過程の一環
 表面層の構造(→global inversionにfeedback)
 (特に)活動領域周辺の熱的・力学的構造
 Rotating spots/Kinetic helicity/・・・
 結局のところ、V/Iの優劣は
 高分解能で:V○、I×(短波長ノイズ)
 活動領域で:決着はまだつかない
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