第16 回社会保障審議会年金部会年金財政における
経済前提と積立金運用のあり方に関す る専門委員会 参考資料3
平
成
2
6
年
3
月
6
日
(参考)賃金上昇率を上回る
運用利回りについて
年金給付費は賃金上昇率に連動して増加
○ 新規裁定者の年金額は現役時代の賃金に応じて再評価されるため、新規裁定者の年金額は賃金上昇率に
より上昇していく。また、新規裁定後は物価上昇率に応じて年金額が改定される。
○ 左右の図を比較すると、新規裁定者の年金額の上昇割合分(=名目賃金上昇率分)だけ年金給付費(横棒
の合計)が増加している。
(N+5)年度
N年度
65歳
5年後
新規裁定年金額 P
65歳
B
70歳
B B
75歳
80歳
85歳
90歳
5年分の
賃金スライド
B B B
B B B B
B B B B B
(注1)定常状態を仮定。
(注2)斜線部分(B)は裁定後の物価スライド分を表す。
70歳
75歳
A
5年前の新規裁定年金額 P
A
10年前の新規裁定年金額 P-A
A
80歳
A
85歳
90歳
A
新規裁定年金額 P+A
A
B
5年分の
物価スライド
B B
B B B
B B B B
B B B B B
1
TFPの各ケースにおける賃金上昇率を上回る実質的な運用利回り(α)
○ 賃金上昇率を上回る実質的な運用利回り(α)は、TFP上昇率と逆相関にあり、一般に、TFP上昇率が低い
ほど高くなる。
○ 財政検証上合理的に想定された各ケースにおいて必要とされる実質的な運用利回り(α)に十分対応できる
のは、ケースEの中央値1.7%。
前提
経済前提の範囲
全要素生産性
労働力に関
(TFP)上昇率
する設定
(2024年度~)
経済再生
ケースに
接続する
もの
参考
ケースに
接続する
もの
ケースA
1.8%
ケースB
1.6%
労働市場
への参加
ケースC
が進む
ケース
ケースD
0.5% 0.6% 0.7% 0.8% 0.9% 1.0% 1.1% 1.2% 1.3% 1.4% 1.5% 1.6% 1.7% 1.8% 1.9% 2.0% 2.1% 2.2%
●
●
●
1.4%
●
1.2%
ケースE
1.0%
ケースF
1.0%
労働市場
への参加
ケースG
が進まな
いケース
ケースH
実質的な運用利回り
(対賃金上昇率)
賃金上昇率を差し引いた実質的な運用利回り
●
●
●
0.7%
0.5%
●
※ ケースG及びHは、利潤率によらず、市場金利を勘案して実質長期金利を設定している。(ケースGは2012年12月の市場のイールドカーブ、
ケースHは2012年12月「量的・質的金融緩和」(日本銀行)公表日の市場のイールドカーブにより、実質長期金利を設定)
2
TFP上昇率と賃金上昇率を上回る運用利回りとの関係
○ TFP上昇率が増加するとGDPもその分増加し、GDPの一定割合である総賃金は、このGDP上昇率
に連動して増加し、このため、賃金上昇率は、概ね、GDP上昇率に連動して増加する。
○ 同様に、GDPの一定割合である企業等の利潤もGDP上昇率と連動して増加する。ただし、利潤率
(資本分配率×GDP/資本ストック-資本減耗率) については、分母の資本ストックも、通常、GDP
の増加に伴い増加することから、 GDP上昇率ほど増加しない。このため、利潤率に連動する長期金
利もGDP上昇率ほど、増加しない(増加率小さい)。
○ このように、TFP上昇率が増加し、GDP上昇率が増加した場合、賃金上昇率に比較して長期金利の
増加率は小さいことから、TFP上昇率が増加すると、GDP上昇率に対する感応度の違いから、長期金
利と賃金上昇率の差は減少する(逆相関)。
○ 賃金上昇率を上回る運用利回りは、長期金利+分散投資効果-賃金上昇率であり、長期金利と賃
金上昇率の差と正の相関。このため、TFP上昇率が増加すると、賃金上昇率を上回る運用利回りは減
少する(逆相関)。
長期金利
利潤率の伸びと連動
TFP上昇率増加による伸び
↓
利潤率の分母である資本ストックも
増加するため、GDP上昇率ほど上昇せず。
-
賃金上昇率
<
TFP上昇率増加による伸び
↓
GDP上昇率に応じ増加
TFP上昇率増加 → 長期金利-賃金上昇率 は減少。賃金上昇率を上回る
運用利回り(長期金利+分散投資効果-賃金上昇率)も減少。
3
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(参考)賃金上昇率を上回る 運用利回りについて