ランダムウォークに関するいくつかの話題
・ランダムウォークの破産問題
・ランダムウォークの鏡像原理
小暮研究会Ⅰ
11月12日
担当:環境3年 大矢 洋平
1
ランダムウォークの破産問題
以下のルールでギャンブルを行うゲームを考える
(α)
(β)
(γ)
ギャンブラーは賭け金1, つまり‘勝てば+1,
負ければ−1 の損得’ というゲームを繰り返す.
各々のゲームで, ギャンブラーの勝つ確率をp,
負ける確率をq で表す (但し p + q=1、0 < p,q < 1).
ギャンブラーが目標金額 A を獲得するか,
所持金が0 になる(=破産する) 時点で賭は終了する.
2
目標金額への到達確率1(推移確率グラフ)
Xという金額を持っている時に、目標金額に到達する確率を PA(x) を考えてみる
この時先述のルールに基づくと、以下のような推移確率グラフになる事が分かる
(所持金=x)
A
p
P ( x  1)
q
P ( x  1)
A
P (x)
A
x
0
A
(回数=T)
3
目標金額への到達確率2(3項間漸化式と特性方程式)
(p ≠ qの時)
前頁の推移確率グラフを式にすると、以下のような3項間漸化式になる
P ( x)  pP ( x  1)  qP ( x  1)
A
A
A
 pP ( x  1)  P ( x)  qP ( x  1)  0
A
A
A
これを特性方程式に当てはめると
pt 2  t  q  0
という式になり、この方程式を満たす2解は
q
である
x  1 , p
4
目標金額への到達確率3(境界条件と一般解)
このような異なる2つの実数解を持つ3項間漸化式(=2階線形差分方程式)
の一般解は、C,Dをある実定数とすると以下の式になる
q x
PA ( x)  C (1)  D(
) p
x
境界条件
、
PA (0)  0 PA ( A)  1 を考慮すると
PA (0)  C  D  0
q A
PA ( A)  C  D( )  1 p
の二つの式が導かれ、この連立方程式を解くと以下のような一般式になる
q x
(
) 1
p
PA ( x ) 
q A
(
) 1
p
5
平均持続時間1(3項間漸化式と特殊解)
次に、賭けを止めるまでの平均持続時間を考える。
f ( x)  E(Tx ) とする
今、賭けの回数を
Tx とし平均持続時間を
先ほどと同様に、
f ( x)  1  pf ( x  1)  qf ( x 1)(*)
 pf ( x  1)  f ( x)  qf ( x  1)  1
この式は
とおける
c f ( x  1)  c f ( x)  c f ( x  1)  G(定数) という形であり
2
1
0
c  c  c  p  1  q  0 , c c  p  q  0
2
1
g ( x)  C' x
0
2
0
なので
という特殊解を(*)式に代入すれば良い事が分かる
1
1
, g ( x)  (
) x C' (
) 代入した式を解くと
になる
q p
q p
6
平均持続時間2(境界条件と一般解)
1
h( x )  f ( x )  (
) x とすると以下のような式が導ける
q p
1
h( x)  ph( x  1)  qh( x  1), h(0)  0, h( A)  (
) x q p
(∵ f (0)  f ( A)  0)
ここで、
この式は、目標金額への到達確率の時に出てきた式と同様なので
q x
h( x)  C" (1)  D" ( ) p
1
q A
境界条件
h(0)  C" D"  0 , h( A)  (
) A  C" D" ( ) より
q p
p
一般式は以下のようになる
x
q x
q x
)  1
( )  1
p
1
h( x)  (
) A 
 f ( x)  ( 1 ) x  ( 1 ) A  p
q A
q p
q A
q p
q p
( )  1
( )  1
p
p
(
7
ランダムウォークの鏡像原理
ここでは、

a
Z 0
t
から出発する対象ランダムウォーク、
 inf t Zt  a
a  0,
として以下の確率過程を考える
~ Z t t   a 
Zt  

2a  Z t t   a 
この
~
Z
t
を
Z
t
のaに関する鏡像という
ya
8
ランダムウォークの鏡像原理2(例題)
例1.6.1 以下の式を示す
b  a 
P( Z T  b) P( a  T , Z T  b)   ~

P( Z T  2a  b)  P( Z T  2a  b)b  a 
解)
ba
の時は時刻Tまでに必然的にaに達しているはずなので
ba
の時は
P( a  T  Z T  b)  P(Z T  b) ~
P( a  T  ZT  b)  P( a  T  ZT  b)  P( a  T  ZT  2a  b)  P(ZT  2a  b)
(証明 終わり)
9
ランダムウォークの鏡像原理3(分布関数)
前頁の結果を用いると、この分布関数が次のようにして分かる
P( a  T )   P( a  T  Z T  b )  P( a  T  Z T  b )
b a
b a
  P(ZT  b )  P(ZT  2a  b )
ba
b a
  P(ZT  b )  P(ZT  b' )
b a
b ' a
 2 P(ZT  b ) P(ZT  a)
ba
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