東邦大学理学部での集中講義
LHC計画
ヒッグス粒子と超対称性粒子の探索
2008.12.26-27 @東邦大学
近藤敬比古
PART-1: 素粒子物理に関連する計算をUNIX計算機で行う。
http://atlas kek jp/seminarを参照
http://atlas.kek.jp/seminarを参照
PART-2: LHC計画の目的と現状の概説
PART‐1: 素粒子物理の計算をUNIX計算機で行ってみる
http://atlas.kek.jp/seminar に従って以下を行う。
受講前準備1:自分のパソコンにCygwin(フリーソフト)をダウンロードして
UNIXプ グラムを動かす。
UNIXプログラムを動かす。
受講前準備2:テキストエディター(viまたはEmacs)を使ってみる。
受講前準備3:X windowを立ち上げる。
受講前準備4:ヒストグラムパッケージROOTをダウンロードし
受講前準備4:ヒストグラムパッケ
ジROOTをダウンロ ドし、ヒストグラムを作る。
ヒストグラムを作る
受講前準備5:UNIX計算機にリモートログインしてプログラムを動かす。
受講前準備6:UNIX計算機上でROOTを動かす。
受講前準備7 UNIX計算機上でG t4を動かす
受講前準備7:UNIX計算機上でGeant4を動かす。
課題1:
課題2:
課題3:
課題4:
課題5:
パイオンの崩壊からニュートリノビームを作る
ビ
陽子の中のクォークとグルーオンの分布
ヒッグス粒子の崩壊比と生成断面積を計算する
高エネルギーイベントのシミュレーション
Geant4による電磁シャワーのシミュレーション
20世紀は物理の時代!
代
1897:J.J. トムソン
(英)電子の発見
1906
1911:E. ラザフォード
(新)原子核の発見
1908
1913:N. ボーア(丁)
原子模型を提唱。
素の数 = 3 (陽子と電子)
1922
加速器の発明
1929:E. ローレンス(米)
サイクロトロンの発明
1939
from Lawrence's 1934 patent.
1945:シンクロトロン
E. マクミラン(米)
V. ベクスラー(露)
クスラ (露)
1951
KEKの 12GeV 陽子シンクロトロン(1975~2006)
(ネプツニウム
(ネプツ
ウム
の発見)
E. マクミラン
シンクロトロンの原理
エネルギーに比例して磁場の強さを上げる。
高周波加速空洞
(電場サ
(電場サーフィン)
ィン)
運動=力
運動
力
力
磁場
F = e ( E +υ × B )
電流
フレミングの左手の法則
(私は「宇治電」と憶えた。右
(私は
宇治電」と憶えた。右
手は発電、左手はモーター)
加 器のエネルギ
加速器
ギー(対
対数目
目盛)
加速器の発達
LHC
陽子の質量
0.938 GeV
(ジェブ)
1950年
2000年
予備知識
素粒子で使うエネルギーの単位
e V (electron‐Volt) = エレクトロンボルト(電子ボルト)
(
)
ク
(電
)
粒子の重さ(質量)は E = mc2 を使って
を使ってエ
ネルギー単位で示す。例として
100Vの電極で電
子を加速すると
100 eVになる
100 eVになる。
目で見える光のエネルギー
2 eV
る光
ネ ギ
X線のエネルギー
1 keV
テレビの電子線エネルギー
テレビの電子線エネルギ
10 keV
電子の重さ me
0.51 MeV
陽子の重さ mp
938 MeV
LHCの陽子ビーム
陽 ビ
7000 GeV
一匹の蚊の重さ 1000000000000000000000 GeV
mp×NA = 1 グラム
= 1 グラム
(NA=アボガドロ数=6.02×1023)
MeV(メブ) =10 6 eV
GeV(ジェブ)=10 9 eV
TeV(テブ)
ブ =10 12 eV
7
高
ギ 実験
高エネルギー実験
加速されたビームで新しい粒子を作る。
加速されたビ
ムで新しい粒子を作る
エネルギーが高いほど重い粒子をできる。
E=
2
mc
太陽・原子力
高エネルギー物理
A. アインシュタイン
イ シ タイ
エネルギー質量等価則
1921
(光電効果)
あわばこ
検出器の例:泡箱(バブルチェンバー)
検出器の例:泡箱(バブルチェンバ
)
ビ
|
ム
CERNでは3.7mの水素泡箱BEBC(左)を使っ
CERNでは3
7 の水素泡箱BEBC(左)を使
て600万枚の写真(右)が撮られた。
1960
(過飽和状態の液体に粒子を通すとバブルができる)
D. グレーザー(米)
素粒子バブル時代
1937
1947
1950
>1951
ミューオン
±
μ
±
π
パイオン
中性パイオン
K
±
K
0
K
0
1950
(原子核乾板)
C パウエル(英)
C.
π
0
±
0
0
−
Λ Σ Σ Ξ Ξ
ρ ϖ η φ Δ+ + N(1688). . . .
1955
反陽子の発見
素の数 > 100
p
1959
E.セグレ・O.チェンバレン(米)
クォーク模型
1955
坂田モデル : p,n,Λが基本粒子
1964
M.ゲルマン他によるクォーク模型
u
d
s
アップ
プ
ダウン
ダ
ストレンジ
−e
−e
+ 2e
3
3
1969
M.ゲルマン(米)
3
クォークの名の由来:
「フィネガンズ・ウェイク」(ジェイムズ・ジョイスの小説)の中の鳥
がquark, quark, quark,と3回鳴いたというところから取った。
u u u
アップ + 2e 3
d d d
ダウン
−e
3
s s s
ストレンジ − e 3
統計問題→各クォークには3つの「色」を持っている。
π+
u d
u
陽
陽子
u d
d
中性
中性子
K-
u d u
素の数 = 3!
s
1869
相当簡単になった。
しかし
まだ完成してない
まだ完成してない。
1995
ちから (そうごさよう)
物質の間には力(相互作用)が必要
粒子を交換することによって力が伝わる。
1935
湯川の中間子理論
中間子を交換して引き合う。
湯川秀樹(日)
1949
ほんとうは中間子でなかったが
力の概念が革新的だった
力の概念が革新的だった。
p+
n
n
p+
14
4つの力 と 力を伝える粒子
強い力
電磁気力
弱い力
グルーオン
光
W、Z粒子
スピン 1
1
1
「標準理論」が確立した。
みな性質が似ている→起源が同じだろう。
重 力
グラビトン
2
相対性理論ー>
超重力理論など
標準理論その 量子電磁力学(Q )の成功
標準理論その1:量子電磁力学(QED)の成功
1940年代 くりこみ理論
朝永・ファインマン・シュビンガーは
朝永
フ イン ン シ ビンガ は
計算の中に出てくる無限大を回避
する方法を開発した。
する方法を開発した
→ 精密な計算が可能になった!
S. 朝永 R. ファインマン J. シュビンガー
1965
「量子電磁力学の分野
における基礎研究」
・例:電子の異常磁気能率
g −2
(実験)
ae ≡
= 0.00115965218085 2
(理論 )
= 0.00115965218870 実験も計算も実に大変だがこたえはひとつ!
e
粒子
e’
e
γ
e
粒子
仮想状態
無限大は仮想状態の
無限の和から起きる。
16
標準理論その 量子色力学(Q )の成功
標準理論その2:量子色力学(QCD)の成功
/ 問題点1) クォークは決して裸(単独)で存在しない。
/ 問題点2) 強い力は短距離でしか働かない。
(答)クォークは3種の色を持ちグルーオンを交換する。
クォ クが離れるほど力が強まる(ゴムひも)←漸近的自由性
クォークが離れるほど力が強まる(ゴムひも)←
グ ス D.ポリッツアー,
ポリ ツア
ウ ルチ ク
D.グロス,
F. ウィルチェック
「強い相互作用の理論にお
ける漸近的自由性の発見」
2004
u
u
s
d
-
d s
標準理論その 弱 力を介する , に質量がある。
標準理論その3:弱い力を介するW,Zに質量がある。
/ 問題点3) W、Z粒子に質量がある。
/ 問題点4) クォーク・レプトンに質量がある。
mγ = mgluon = 0
パリティの破れ
弱い力は左がお好き
(答) ヒッグス場が宇宙に存在し、W、Z粒子やクォーク・レプ
トンの質量を作る。←
質量を作る
「ゲージ対称性の自発的対称性の破れ」
電弱理論 (GSW理論)
・方程式はゲ ジ対称のままだが
・方程式はゲージ対称のままだが
真空はその対称性を破っている。
S ワインバーグ
S.ワインバ
グ, A.サラム,
A サラム S.グラショ
S グラショー
1979
「電磁相互作用と弱い相互
作用の統一理論への貢献、
特に中性カレントの予想 」
・ヒッグス粒子が必ず最低1種類
存在しなくてはならない。
L = L iγ μ
Glashow-Weinberg-Salam 理論
r
1 r
1
D L + R iγ D R − W ⋅W − B B + D Φ − {μ Φ Φ + λ (Φ Φ) }− G [R Φ L + L ΦR]
4
4
μ
μ
μ
μν
μν
μν
2
μν
μ
2
†
†
2
†
e
r τr
⎛ν ⎞
1
where Dμ ≡ ∂ μ + igWμ ⋅ + ig′ BμY , Bμν ≡ ∂ν Bμ − ∂ μ Bν , L ≡ ⎜⎜ −e ⎟⎟ , R ≡ eR−
2
2
⎝ e ⎠L
r
τ r
r
r
r
i ⋅α ( x )
1
SU(2)L 変換 変換 : L → e 2 L , R → R, Wμ →Wμ + ∂ μα ( x) + α ( x) ×Wμ , Bμ → Bμ
g2
r
r
1
iβ ( x )Y
iβ ( x )Y
U(1)Y 変換 変換 : L → e
L, R → e
R, Wμ →Wμ , Bμ → Bμ + ∂ μ β ( x)
g1
⎛ Z ⎞ ⎛ cosθ W − sinθ W ⎞⎛W3 ⎞
⎟⎟⎜⎜ ⎟⎟,
⎜⎜ ⎟⎟ = ⎜⎜
⎝ A⎠ ⎝ sinθ W cosθ W ⎠⎝ B ⎠
g2 =
e
e
, g1 =
sinθ W
cosθ W
・ 自発的対称性の破
・ 自発的対称性の破
れた後では: SU (2) L ×U (1)Y → U (1)Q れた後では: , Φ( x) =
1 ⎛ 0 ⎞
⎜⎜
⎟⎟
2 ⎝υ + h( x) ⎠
1
1 2 + −
1 g22
1
1 2 2⎡
4h3 h4 ⎤
2
2
2
2 2
LΦ = (∂h) + g 2W W (υ + h) +
ZZ (υ + h) − − 2μ h + μ υ ⎢−1 + 3 + 4 ⎥ − Geυe e − Ge he e
2
4
8 cos2 θW
2
4
υ υ ⎦
⎣
(
)
m
1
1 g2
よって、 mW = g2υ, mZ =
υ = W , mH == 2λ υ, me = Geυ, υ =
2
2 cosθW
cosθW
[1] S. Wenberg, Phys. Rev. Lett. 19 (1967) 1264
19
1
2GF
= 246 GeV
ヒッグス場による質量(重さ)の創生
• 真空はヒッグス場で満ちている。
真
ッグ 場 満
る。
• W/Z粒子やクォーク・レプトンは、ヒッグス場に
引かれ運動にブレ キがかかり質量をもつ。
引かれ運動にブレーキがかかり質量をもつ
• 光はヒッグス場と結びつかず質量 = 0 のまま。
現実の世界
真空の 対称性が ある場合
光速
光速
光速より も遅い
光速より も遅い
抵抗
抵抗
クオー ク
レプト ン
クオー ク
抵抗
W
光速
光
W
光速より も遅い
レプト ン
光
光速
ヒッ グス 場の 海
20
なぜGSW理論は画期的か?
・ 1971年トフ
1971年トフーフトがGWSの電弱理論が
フトがGWSの電弱理論が
くりこみ可能であることを証明し、計算
の無限大を回避できた。
・ 全ての実験結果とぴったり一致する。
G.トフーフト, M.ベルトマン
「電弱相互作用の
量子構造の解明」
1999
注:なぜヒッグス粒子と呼ぶか?
ブ ウト , F. エングラー
グ
グ
R.ブラウト
, P.ヒッグス
1964:スピン1で質量=0のゲージ粒子と自己相互
作用をもつスカラー粒子があるとき、自発的に対
作用をも
ラ 粒子 ある き、自発的 対
称性の破れが起こると、ゲージ粒子が質量を持
つ。これは数学であり、弱い相互作用に応用した
S ワインバ
ワインバーグと
A サラムである。
サラムである
のが S.
グと A.
言い出したのはP. ヒッグスのほか数人いるのになぜか
「ヒッグス粒子」と呼ばれるようになってしまった。
21
現代の周期表
代
表
mgluon = 0
mγ = 0
G V
mW = 80 GeV
mZ = 91 GeV
ヒッグス粒子のみ未発見。この発見がLHC計画の目的。
CERN研究所
CERN
欧州20カ国による合同研究所
1954年発足
1954年発足、年間予算:1千億円職
年間予算:1千億円職
員数:2500人、ユーザー: 9000人
CERNはウエブ(Web)の誕生地
Ti Berners-Lee氏は、実験チー
B
L 氏は 実験チ
Tim
CERN
ジュネーブ
ムの情報交換のため、1990年暮
れにWebの開発に成功した。
23
LHC(大型ハドロン衝突加速器)
周長 27km
地下深度~100m
2007年完成
7 + 7 TeV = 14TeV
陽子・陽子衝突
(山の手線の周長
線
長
は約32km)
24
LHCの加速器と主な実験装置
の加速器と主な実験装置
C M S実験
アリス実験
アトラス実験
トンネル周長
26.6 km
エネルギー
7 TeV
ルミノシティ(輝度)
1034 cm-2s-1
ダイポール電磁石
1232台
LHCb 実験
25
LHC加速器の建設
(magnetToRing.wmv)
超伝導マグネット
超伝導 グネット
1232台の超伝導マグネット(二極)
を使って陽子ビームを曲げる。
磁場は8.33テスラ。
超伝導電磁石の断面図
・2つのビームパイプ。
1.99 K ((-271℃)まで冷やす
271℃)まで冷やす。
・1
アトラス(ATLAS)測定器
・
陽子・陽子衝突現象を測定し、ヒッグス粒子などを測定する。
・高さ:25m、全長:44m、重量:7000トン
・37の国と地域から約2200人の研究者が参加。
・37の国と地域から約2200人の研究者が参加
・2008年から物理実験を開始する。
・各国は担当する検出器をそれぞれの国で製作し、CERNへ持込み据付・組立を行い測定器として一体化す
る。
・日本は主としてミューオントリガー検出器、シリコン検出器、超伝導ソレノイドを製作した(建設費約
28億円)。
ミューオントリガー検出器
超伝導ソレノイ
ド
シリコン検出器
日本による建設担当部分
28
地下実験室で建設中のアトラス実験装置 2005年11月
29
(超伝導ソレノイド+中央カロリメターを中心に移動する直前)
アトラス建設:日本の分担例
端部ミューオントリガー検出器を日本・イスラエルが建設
KEKで1200台を製
造 (2000-2004年)
32万チャンネルの電
子回路の設計・製造・
検査(KEKなど)
神戸大での宇
宙線を使った
全数検査
CERNでのセクター組立と回
路据付(2005-2007年)
地下実験場でのアトラス測定器へ
30
組み込み (2006-2008年)
アトラス実験の建設
(ATLAS_construction.wmv)
First beam in the LHC
・BBCによる世界同時中継のもとで50分で時計回りの450GeVビーム一周に成功した。
・CERNウエブサイトは世界中から1億以上のアクセスがあった。
CERNウエブサイトは世界中から1億以上のアクセスがあ た
・「素粒子物理学が未だかつてこれほど注目を集めたことはなかった。」(エマール所長)
32
33
2008.9.10 10:19
ベント
初めてのビームイ
陽子ビームが約140m上流の閉じたコリ
メーターにダンプされた時に発生した
ミュ オンをアトラス実験装置が観測
ミューオンをアトラス実験装置が観測
した。
左:成功喜ぶアト
ラス実験者
上:Googleに載っ
34
陽子ビームの軌道は各所に取り
付けられたビームモニターに
よ て測定され 軌道補正がす
よって測定され、軌道補正がす
ぐに計算された。
時計回りのビームの
周回は1時間以内で
成功した。ビーム
スポットのうち1つは
周後のビ ムによる。
一周後のビームによる。
翌日にはLHCのRF加速キャビ
ティとのタイミングマッチング
に成功しビームは週百回周回し
た
た。
2*109個の陽子が約140m上流
の閉じたコリメーターにダン
プされた時の多数のミューオ
ンがアトラス実験装置を通過
し観測された。
35
2008 9 19 のヘリウム漏れ事故と対策
2008.9.19
・セクター34(約3km長)の電力試験中に故障が発生
した
した。
・8.7 kAでマグネット間の超伝導ケーブル接続部で電
気抵抗が増加し発熱し放電した。液体ヘリウムが真
空容器に漏れ出して気化し圧力が急上昇した。
空容器に漏れ出して気化し圧力が急上昇した
・気化したヘリウムガスは真空容器内を走り、幾つか
の圧力障壁も壊して広がった。20台以上のマグネッ
トの中身または真空容器が最大50cmほど動いた マ
トの中身または真空容器が最大50cmほど動いた。マ
グネットの支持台のいくつかが破壊された。
・2つのビームパイプも破れ、すす状の塵がその内部
に広が た
に広がった。
ビームパイプ
ム イプ
も破壊された。
超伝導ケ ブルの接続部が
超伝導ケーブルの接続部が
クエンチして発熱・溶解した。
・計6トンのヘリウムが解放安全弁を経てトンネル内
に漏れ出した。
・53台のマグネットを地上に取り出して修理を行い冷
却励磁テストを行う。20台の予備マグネットも使用
する。
・同様の故障が他でも起こらないよう、クエンチ検出
など各種の改善を行う。解放安全弁の数と流量を増
やす。
・運転再開は2009年夏の見込み。
マグネットが動き接続部が破壊された。
(写真はCERN Press release PR17.08より)36
グリッド
アトラス実験の年間データ量
アトラス実験の年間デ
タ量
5 PB (ペタバイト=1015バイト)
世界に分散する計算機センターに送る。
使う計算機が自動的に割り当てられる。
37
ヒッグス粒子発生のシミュレーション
p p → H → Z Z → μ+ μ- μ+ μ- (yellow tracks).
38
ヒッグス粒子発見はいつか?
発見可能性はヒッグス粒子の質量 mH に依存する。
3年後
2年後
1年後
ただし
加速器の
調子に依る。
100 200 500 1000
ヒッグス粒子の質量
mH (GeV) グ
階層性問題
ヒッグス粒子の質量 mH は大きな量子効果を受ける。
は大きな量子効果を受ける
プランクエネルギー 1019 GeVまで新物理がない場合は、
mH の量子補正= 1,000,000,000,000,000,000 GeV
mH =
200 GeV
G V
V
V
H
H
H
クォークやゲージ粒子には問題ない。
40
H
さらに未知の世界へ挑戦
超対称性:
超対称性粒子
フェルミ粒子(スピン1/2)とボーズ粒子(スピン0,1)を入れ変え
ても自然は変わらない。
ヒッグス粒子の質量の大きすぎる量子補正をキャンセルできる。
41
最近分かってきた宇宙の組成
銀河の回転速度
暗黒エネル
ギー 74 %
銀河団の運動
銀
超新星の観測
宇宙背景放射(WMAP)
暗黒物質
22 %
光を出す通常物質 4 %
42
特徴
暗黒物質(ダークマター)
・ 光を出さない->中性。
を
な
性
・ (ほとんど)他と交わらない。
・ 重さを持つ。
重さを持
・寿命は宇宙年齢以上。
衝突した2つの銀河団
赤色:見える物質
青色:暗黒物質
暗黒物質の3次元分布図
(重力レンズ効果を観測)
43
ビッグバン中に暗黒物質の生成・消滅反応が凍結する。その時
の宇宙膨張率と反応率から暗黒物質の残存量が計算できる。
観測される暗黒物質の量は、暗黒物質の粒子質量が1 TeV 程
度であることを示唆している。→ LHCで生成できる!
暗黒物質
の候補
ニュートラリーノ
未発見!
44
大統一理論
大統
理論
1 TeV付近に超対称性粒子群があれば、
3つの力が1025 eV付近で一点に交わる!
V付近で 点に交わる!
観測値
LHCで到達できる部分
45
BigBang
現在
磁力
ッグ 粒子
ヒッグス粒子
QED電磁力
電気力
電弱理論
SUSY粒子
弱い相互作用
大統一理論
QCD
弱い力
強い力
地上重力
重力
理解できた領域
天体重力
46
余剰次元(Large Extra Dimension)
g
電弱スケール
10166
階層性問題の
新解決策
プランクスケール
他の3つの力
4+2次元の重力
次
ニュートン重力
エネルギー
・重力のみ余剰次元に
はみ出す
はみ出す。
・余剰次元が 0.1mmだ
と、TeV領域で他の3つ
の力と同じ強さになる。
力と じ強さ なる
・マイクロブラックホール
がLHCで生成される?
12秒後までさかのぼる!
LHCで10‐12
ま と め
• 人類はメンデレーエフの周期表から100年余を経て、より根源
的な周期表にたどり着いた しかし1つだけ穴がある
的な周期表にたどり着いた。しかし1つだけ穴がある。
• 標準理論は量子色力学と電弱理論からなり、 3つの相互作用
を正確に記述する 粒子の質量はヒ グス場によ て作られ
を正確に記述する。粒子の質量はヒッグス場によって作られ、
ヒッグス粒子が存在するはずである。
• LHCでは14TeVの陽子・陽子衝突を実現しヒッグス粒子を発見
Cでは14 Vの陽子 陽子衝突を実現しヒ グス粒子を発見
する。LHC加速器と実験装置を15年かけて完成した。
• 2008年9月10日に450GeV陽子ビームの周回に成功した。
年
陽 ビ
成功 た
• 標準ヒッグス粒子を1~3年で発見する。超対称性粒子や余剰
次元など新しい物理を探索し力の統一を目指す。暗黒物質が
何か解明する可能性が高い。
• LHCは宇宙開闢から1兆分の1秒の頃の物理法則を研究する。
49
ダウンロード

e - KEK